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1-17 ※セリア視点   わからされ専聖女の鉄拳わからせ

 好きな男性と同じ学び舎に通う……ああ、なんて甘美な響きでしょうか

 カイト君のおかげで、私の陰鬱だったスクールライフは光輝いています。

 そんな私のメシアであるカイト君の名前はもう学校中に知れ渡る。

 でも、はあ……並のメスとオスではカイト君の素晴らしさを理解しきれません。

 しかし、それは無理もない事ですから大目に見なければなりませんね。人間という生き物は圧倒的な存在と遭遇した時に真っ先に表に現れる感情は恐怖――わからせの何たるかを完全に理解するのは、着飾ることにばかりに神経を使う貴族のガキ共には早すぎるのです。

 だから今日も私が夫自慢を兼ねて布教します。


「カイト君って、強いし、優しいし、料理もできるんですよ」


『え……でも、わからせ?ってことするんですよね……』


「ええ、私は毎日カイト君にわからされてます。あ、もちろんいい意味ですよ?」


 目の前の未熟なメスはわからせに恐怖するばかりで脳が理解を拒んでいますね。

 わからせとは本来は心の開放をすることで発生する一種自然現象に近いものです。

 私のように解き放たれた心を持てば暴力的行為を必要とせず、あらゆる瞬間の些細な行為の中でわからされる事が可能です。

 

 それにしても、やっぱりお姉ちゃんは凄いです。

 わからせに恐怖した馬鹿にクラスの真ん中で言い放ちました。


『大丈夫!私、絶対わからせなんかに負けないわ!』

 

 あああああ!お姉ちゃん!完璧だよおおお!かわいい!かわいい!もうカイト君にわからされてるのに!わからせ完了済みのメスなのに!それでなお可愛らしい虚勢をはるスピリットが尊い!そして完璧な前振り!私には見えるんです!「やっぱり、わからせには勝てなかったよ……」と弱く淫らなメスの顔を晒してカイト君に屈服するお姉ちゃんの姿が!そこからは……完全なドスケベ展開です!乱暴にされるのに快感でよがり狂うお姉ちゃんの姿が……エロい!エロすぎだよ!こんな真昼間のクラスで!私だって恥ずかしくてできないのに!あああああ!私は負ける!お姉ちゃんにわからされ力でも負けちゃう!私が一番だって思いあがってた!カイト君のメス豚枠が私だけだって慢心してました!お姉ちゃんの圧倒的ヒロイン力の前にはあまりにも無力!カイト君カイト君カイト君カイト君カイト君カイト君……私を見捨てないで!


 私をフラフラと教室をでたカイト君を追跡。

 すると、カイト君は人の形をした三つの駄肉に連れて行かれました。

 どうやら一番大きい駄肉が私に欲情してるそうです。死ね。

 でも、カイト君は優しい……優しすぎて私は涙が零れてしまいます。

 カイト君が女の子だったら歴史に残る偉大な聖女になっていたでしょう……

 あんな肉と脂の混合物の戯言に耳を傾けて、共感し、自身の頬を差し出し、キラキラと輝きながら窓の外に身を投げる姿は聖人そのものでした。

 でも……ダメだよカイト君。

 勘違いしたオスは徹底的にわからせないと……


 駄肉が私に気付きました。


『ひい!せ、セリアさん……』


 ダルダル声帯から発せられる甲高い声が私を不快にします。

 でも我慢しないと……今からこの肉の悲鳴を奏でる事になるんですから……

 まず私は聖属性の広域結界魔法『サンクチュアリ』を教室全体に張ります。これで防音、人払いができる……つまりゴミ肉達の処理する準備が整いました。

 最初は取り巻きの二つの肉を処理しました。

 あ、当たり前だけど殺してませんよ?

 顎を打ち抜いただけです。これで、ここ一時間程の記憶は綺麗に消えるはずです。


 では、メインディッシュの主犯デブの調理……わからせを執行します。

 耳障りな声が不快なので首を掴んで潰して、片手で宙吊りにしました。

 ポクナントカは私にこんな力があるのに驚いています。

 ジタバタして鬱陶しいので、鳩尾に一発。

 はい、あとはいつもみたいに破壊と再生を繰り返して自分がゴミくず以下のダメオスだと理解してもらう通常わからせコース……いや、それでは私の気がすみません。

 見苦しいですが聖女発狂タイムです。


「あなた……カイト君に豚扱いされて……しかもそれを嫌がってましたね……あああああ!私だってまだカイト君と豚談義したことないのに!カイト君に『豚ってカワイイ』って話してましたよね!?くそっ!ふざけないでください!カイト君の口からの豚童貞をこんな豚が……いいえ!こんなのは豚じゃない!ラード!豚脂!ポクさんとかアダ名をもらってましたがダメです!私が認めません!あなたの名前は今日からラードです!ラドさん!わかりましたか!?ああああ!こんなのがカイト君に触るなんてえええ!んん?何ですかその顔は!?私はカイト君を殴ったことを怒ってるんじゃないんですよ!だってカイト君はダメージ受けてませんから……あなたがカイト君に触れて……ああああ!カイト君の染色体が汚れるうううう!こいつの豚汗がカイト君の皮膚に浸透するなんて嫌あああああ!カイト君の最高傑作遺伝子が!私とカイト君の赤ちゃんの基礎データがああああ!あなたは何てことをしてくれたんですか!?カイト君は私だけでなく、世界中のメスに遺伝子をばらまいて世界のランクを引き上げる使命を帯びてこの世界に遣わされた尊い存在なんですよ!それを!こんなブヨブヨ屑肉が!権力に胡坐かくだけの無能貴族に甘やかされただけのゴミがあああああ!」


 私は一通り吐きだすと刑を執行……

 えへへ、ただ肉をほぐしただけですよ♡

 骨もボキボキだけど、私の能力でしっかり回復。

 やっぱり便利♡私のビーナスハンド♡

 最後は頭に色々して完了ですね。

 こうしてわからせタイムは終了。


 はあ……それにしても私にはやはり、わからせの才能はありません。

 完全に受け――わからされ専のメス豚。

 見る専の才能もあるんですけど……

 そうです!ここ一週間カイトくんが女の子をわからせてるのを見てません。

 見たいんです!新たなメスを見つけて、わからせるカイト君を……

 でも私が下手に根回しするのはダメ。

 何事も天然物の鮮度が一番です。

 

 もうそんなことはどうでもいいですからカイト君に会いたい。

 カイト君を見失って7分21秒経過しちゃいました。

 そして私はカイト君が落ちてった裏庭に行くと……

 あああああああ!やっぱりカイト君、あなたは……わからせのために生まれてきた天の使いなんですね。

 私が手を回さなくても、わからせ対象を捕まえてます。

 そうです。彼女こそ『わからせシスターズ(仮)』のドラフト一位候補――

 メスガキのフェリス・ドラゴノートちゃんです。

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― 新着の感想 ―
[一言] やべぇ、これは、おもろすぎ
[一言] おれ こういうの すき
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