6-14 ※フェリス視点 マゾガキ召喚士敗北――触手ゴーレム窒息×電撃コンボ
油断してたかと聞かれたら否定できないかも……それでもボクは最低限の警戒はしてたよ!でも、そいつはベッドの下にいた……ううん、違う。いたんじゃなくてあった。
「ん?こんなとこに額縁?」
昨日はベッドの下を確認してなかったから、遂に手掛かりを見つけたと思ったのが失敗だった。警戒心が緩んだ瞬間に、その中に凄い力で引き込まれ……ビックリし過ぎると声って出てこないんだね。ボクは混乱したまま引きずり込まれて、自分がどういう状況なのか理解できなかった。
「ここ……どこ?」
今までいた宮殿とは違う……異質な空気のガランとした閉鎖空間……きっとここはカイちゃんが探してた地下空間……照明があるおかげで真っ暗ってわけじゃないけど凄く不気味……早く出なくちゃ……皆にここの存在を知らせないと……少なくとも一人で長居すべき場所じゃないってことは直感で理解したボクは後ろを振り返ると、そこにはエントランスホールにあったものと同じ聖女の肖像画が……いや違う……この肖像画の女は怒ったような顔をしていた。正直、薄気味悪いけど、おそらくこれが出口だと思って、恐る恐る近づいた時――
『ユルさ%Aぞ……こnYカらァ……ニガさ*@……ア、あぁ……』
きもっ!掠れたような声で絵の中の聖女が喋った。ボクは即座に臨戦態勢に入って、大きなバックステップで間合いをとる。脱出は後回し。今は自分の身を守らなきゃ!
「ヘラク!コシチェイ!行くよ!」
ボクは自分の最強の戦闘スタイルに……ヘラクを憑依召喚して防御力と機動力を上げて、攻撃はコシチェイに任せる……この同時召喚はもの凄くSP消費が激しいけど、そんな事を言ってる状況じゃない。この状況はボクに凄く不利な状況……それを悟らせないために、不安を顔に出さないようにキッと肖像画を睨んだけど、奴はニヤニヤ笑ってる。
「ほ$o……ショ/かn士……F>くスぅ……ど宇ji……だ、が……むダだ……」
聖女の声がだんだんハッキリしてきた。きっと目覚めたばかりで、まだ本調子じゃないんだ……ならば先手必勝!コシチェイを肖像画目掛けて一直線に攻撃させる……でも、本当の脅威は絵の中の聖女じゃなかった。
「そんな……ボクのコシチェイが……」
ボクは我が目を疑った。だってコシチェイの戦闘力はハッキリ言ってSランクモンスター……それが床から生えてきた触手に絡めとられている。
『なかなカがんじょウ……しkっかし……モウうゴけなかろ……』
絵の中の女の言う通りコシチェイはもう戦闘は難しそう。アゴや爪で触手を切り裂いても、すぐに結合して再生して、あれではもう抜け出せない。
「くっ!まさかあの触手もゴーレム!?」
『分かルカ……こ娘……そとのモのとは……ひとあじ違ウぞ……』
聖女がそう言った次の瞬間、別の触手ゴーレムが壁から……そのウネウネした触手が全身から生えているウニみたいゴーレムがボクに触手を伸ばしてきたから、いつもの要領で飛翔したけどダメだった。
「うっ、天井が低い!これじゃ、逃げ切れ……きゃあああああ!」
ボクの足に触手が巻き付いたけど、ボクの非力な力では脱出方法がない……これがボクの弱点。召喚獣は強くてもボク自身の戦闘力は大したことないから徹底的に近距離戦闘を避ける戦闘スタイルになったけど、逃げ場の少ない狭い場所だと……やっぱりボクはダメな子だ……一人だと脆い……次はもっと強くなって……ちがう!こんなところで負けてたまるか!死んでたまるか!
「この!こんなの!離れ……うぎゅうう!」
全身に絡みつく触手を解こうと必死に抵抗したら、逆に強烈に縛り上げられて……これ……ヤバい……呼吸が……頭が……体に力が……このまま死……
そんな風に思考が途切れ途切れで、召喚獣も維持できなくなって、死を意識した瞬間、全身に巻き付いた触手の力が緩んだ。でも、新しい絶望が……
「ゲホッ……ハー……ハー……緩んd、いやあああああ!」
ヘラクの憑依召喚が解除されて無防備なボクの服を引き裂いて、触手がボクの全身を……ボクはすぐに理解した……ボクは今から触手ゴーレムに犯される……そんなの嫌……カイちゃん以外に……セリアお姉ちゃん達以外に……体を弄ばれるなんて絶対に嫌だ!ボクはさっきより激しく抵抗した。
「やだ!やめてよ!そんなところに!あぎいっ!いや!やめてえええ!」
容赦なく襲い来る触手に抗いながら、その親玉であろう肖像画を睨むと、ウットリした表情でボクを見つめながら、
『ほお……ひんそうな小娘だと……だがコレはこれデ……楽しめソウ……』
「このっ!絵のくせに!ボクをどうする気なの!?」
『あんずルナ……殺シはせン……ムしロ……丁重にモテなす……極楽をアジあわセてな……しかシ……あマりアバれると……』
「ふざけないで!こんなの……ひ、ひぎああああああ!」
抵抗を続けるボクに触手が電気攻撃……ボクは情けない悲鳴を上げながら全身を痙攣させてからグッタリ……それを肖像画がニタニタしながら笑って見ていた。
『はハはは……ちゅウ告したではナいか……それにしテモ……さッキ……窒ソクしけてタ時も……こむスメ……そなた……さテは重ドのマゾじゃな……それなラば……』
「な、何を……もごおっ!?」
ボクの性癖を見破った奴は、再び触手をボクの全身に……さっきと違うのは、締め上げるだけじゃなくボクの口の中に極太の触手が……顎が外れそう……息が……苦しい……辛い……悔しい……でも……感じちゃう♡
「ごおっ♡おお゛っ♡ぐぼぉ♡んぼおっ♡おうっ♡んぐっ♡」
『ナンと……喉まデ咥え……窒息シかけナがら……目覚めテはじめてが……こんなヘンタイとは……』
絵に馬鹿にされながらイクなんて……悔しい!悔しい悔しい!でも……触手がボクと小さな口だけでなく、喉奥までネットリと侵入……それで窒息しかけて頭が真っ白になった状態だとイキやすいのも事実……二重の意味でイキそうになる。
そんなボクを堪能した平面聖女は次のプレイに……
『触手ゼメで……ココマデ感ジルとは……真正のへんたい……それなラバ……こレはどうジャ?』
「んぼおああああ!かはあっ!やめれええ!これええ!頭が!なあああああああ!」
触手窒息プレイの次は電撃プレイ!これも凄い!程よい電流が全身を!それが全て頭に伝達される!それを脳が処理しきれなくて壊れるような衝撃が!その中には紛れもなくエッチな快楽も!ダンジョン内で触手に犯されて感じるなんて!でも!体は屈しても!心は屈しない!すぐに助けが!皆が!カイちゃんが来てくれるもん!
そんなボクの決意を塗りつぶすような怒涛の快感が……
「ごぼおおお♡おんっ♡おぼおおお♡ジュポッ♡グポッ♡んんん~~♡ゲホっ♡許ぢてええ♡壊れる♡頭がバカに♡だずげでえええ♡イクウウううう♡」
『やっぱりのお……窒息と電流を同時……快楽も……二倍……おかげで……だいぶ回復……感謝するぞ……』
絵はハッキリと喋れるように……どうやらボクがイケばイクほど、ボクからエネルギーを吸収……きゃううう!もうダメ!何も考えられない!酸素が欠乏した脳に!激しく甘い電撃が!目の前がチカチカ!ボクの頭は快感が氾濫中!連続でイキ続けてる!そして!ボクの次の標的が!先生!パレット先生!逃げて!
ボクの僅かに残った理性がそう訴えかけたけど、ボクの目の間でパレット先生も……皆……早く助けて……じゃないとボク……完全におかしくなっちゃう……