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6-13 正体を現したエンシェントパレスの魔の手と触手快楽地獄の幕開け

 翌日の模擬パーティー実習最終日――


「カイトはんみたいな性欲の権化は目を離すとすぐに発情してまうから、今日は別々に調査するで~。ウチらカイトはんグループは建物の外の敷地に地下への入り口がないか調査するから、女子グループは昨日と同じように安全な宮殿内の調査や」


 前日の反省を活かして、調査二日目は完全に別行動――模擬パーティー実習としては初日で目標のゴーレム討伐を完了。調査についても二日目に宮殿内の異常が無かったことを確認できた事で定期点検としての最低限の仕事は終えたので、最終日はアプローチを変え、カイト達は敷地内全体に調査範囲を広げて地下への入り口探しに専念し、リューネのグループは昨日と同様に女性ならでは視点で新しい発見がないか屋内を調べることになった。


「それじゃあ俺達は中庭を中心に探索するから、リューネ達も気を付けt……うん……エンシェントパレスをあまり汚さないように……」


 カイトの含みのある言い方に、リューネは眉間に皺を寄せながら、


「はあ!?カイトじゃあるまいし、昼間っからダンジョン内で盛ったりしないわよ」


 色々と反論したいカイトだったが、これまでの自分の行いを省みると、空しい気持ちになったので、トボトボと歩き出して調査に向かった。

 そんなカイトをドレイクとパチョレックが励まそうと、


「友よ……英雄色を好むという言葉がある……それに僕は情熱的な男は好きだぞ」


「そうだよ。それにカイ君は女性に迫られたら断れないだけで、決してケダモノみたいな男じゃないって僕は知ってるよ」


 そんな男友達の擁護の言葉を貰ったカイトはボーっとエンシェントパレスを眺めていた。


「こら!カイトはん!もう女のこと考えとるんか?筋金入りの好き者やなあ……ここまで来ると、いっそ清々しいわ。呆れるの通り越して尊敬するでほんまに……」


 エビュアに嬉しくない褒められた方をしたカイトは、


「いえ、そうじゃなくて……こうやって外から見ると……あの宮殿そのものがゴーレムに見えてきて……」


「ん?どういうこっちゃ?」


「その……上手く言葉にできないんですけど、結界魔法といい、自動修復といい……宮殿そのものがエンシェントゴーレムと性質が似ているような気がして……」


「ほ~ん、おもろい発想やな……せやけど、動けないゴーレムなんぞゴーレムちゃうやろ。それにその考えが当たっとるんなら、エンシェントパレスのコアが……きっと地下にあるはず……うちの見立てやと錬金術師の研究施設もそこあると睨んどるんや!ほな、気合い入れて調査するで!」

 

 こうしてカイトのグループが外で地下への手がかりを探っている一方で、リューネのグループはエンシェントパレス内部へ……


「う~ん……昨日ほとんどの部屋を調べたし……正直、何をどう調べればいいのかしら……」


 リーダーのリューネがエントランスホールで腕くみしながら思案していると、他のメンバーもつられて同じポーズに……それでも良い案は浮かばなかった。


「リューネちゃん……ここで考えても仕方ないから、調査の取っ掛かりを見つけるためにも手分けして調べようよ」


「それもそうね。でも、いくら危険がないとはいえ、単独行動は控えるべきだから二つに分かれることにするわ。そうね……セリアは私と……フェリスとリリーナはパレット先生と……昨日と同じように一時間したらエントランスホールに集合で」


 このグループ分けは、昨日暴走した二人はパレットがお目付け役になり、常に暴走の危険があるセリアを自分が制御しようというリューネの思惑が反映されおり、戦力的なバランスも無難なので全員が賛同した。

 そして女子グループの調査が開始――パレット達のグループはカイト達と同様に地下への階段を探すべく一階を中心に捜索したが、セリアはその考えに囚われずに二階を調べていた。


「お姉ちゃん……この宮殿……どう思う?」


「どうって……別に変なところは無いわね。おかげで困っちゃうけど」


「うん。でも、外にはゴーレムが徘徊していて、建物には厳重な結界まで張ってあるのに、構造だけは普通って逆に変じゃない?私は隠し扉や隠し部屋とかないか気にしてたけど、そんなスペースは間取り的にもなさそうなの」


「……つまり何が言いたいの?」


「私もエビュアさんの言う通り地下に何かがあると思うんだけど、その入り口は特殊……普通に階段で降りるような仕掛けじゃない気がするの……だから意外と一階よりも二階にヒントがあるんじゃないかなって……まあ、聖女の勘なんだけどね」


 普段通りの砕けた口調のセリアだが、真剣な眼差しで壁や天井を観察していたので、リューネもそれを見習って探索。それでも収穫はなかったものの、セリアの勘はあながち間違いではなかった。


 一方のパレットのグループはフェリスが先頭に立って進み、昨日と同じ寝室へ――


「フェリスさん。またここに……昨日と同じような事をしたら、教師として模擬パーティー実習の成績を下げますよ」


「あ、違う違う。今は真面目だよ。えっと……もしここが本当に聖女の寝室だったら、ここにヒントがあるんじゃないなって……だって人間って寝る場所に物を隠したりするじゃん。ボクが追試期間中に先生の家にお泊まりした時だって、ベッドの下にエッチな玩具がたくさんあったしね♡」


 フェリスが小悪魔な笑みを浮かべると、パレットは顔を赤くしながら目を泳がせていたので、それを見たリリーナまで興奮してしまい、


「そ、そんな!フェリスさんとパレット先生がそんな関係に……カイト先生の婚約者同士……教師と生徒……禁断のレズプレイ……すごいですわ!カイト先生のわからせによって本来いがみ合う女同士で愛を!パレット先生!具体的にはどんなプレイを!」


「り、リリーナさん!あなたまで!今は模擬パーティー実習中ですよ!」


「それでも!愛を知るということは模擬パーティー実習と同じくらい大切な事ですわ!まあ、先生に聞かずとも……フェリスさん!是非、私に詳細を……あれ?フェリスさん?」


 完全に発情モードのリリーナだったが、ベッドの下を調べていたはずのフェリスの返事から返事が返ってこない上に、姿も見えないので目を丸くして硬直していた。

 しかし、フェリスと色んな意味で親密なパレットは、いたずらっ子の対応に慣れていたので、やれやれといった表情でベッドの下を覗き込んだ。


「フェリスさん。まったく実習中だというのに……いい加減に出て……あれ?フェリスさん?フェリスさ……リリーナさん!逃げ」


 最初は少し気が抜けた表情でパレットの様子を見ていたリリーナだったが、パレットが突然ベッドの下に吸い込まれていく姿と自分に逃げるよう叫ぶ声を聞いて、一瞬フリーズしてから、



「パレット先生!返事をしてくださいませ!パレット先生!フェリスさん!あ、ああ……こんなことって……」


 まさかの事態に困惑を隠せないリリーナだったが、世間知らずの貴族令嬢な見た目に反して肝が据わっている。パニックにならないよう自分に言い聞かせて深呼吸をしながら、破裂しそうな心臓を落ち着かせた。


(パレット先生がふざけるわけありません……それに、あのベッドがいくら大きいとはいえ、女性が二人も潜り込むなんて……しかし、迂闊に確認しようと近づくのは危険……ここは二人のためにも救援を呼ぶのが先決ですわ)


 リリーナのこの判断は正しかったが、すでに手遅れだった。リリーナは寝室から出ようと踵を返してドアに目をやると、そこには聖女の肖像画が……


「え!?ここに肖像画なんてなかったはずですわ……」


 リリーナは混乱と恐怖で顔を引きつらせて震えていると、肖像画の聖女が邪悪な笑みを浮かべて手を伸ばす仕草をすると、額縁から触手が伸びて、ものすごい勢いで引き寄せる――あまりにも急な出来事で、リリーナは悲鳴を上げる間もなく絵画の中に吸い込まれてしまった。


「う、うう……ここはいったい……」


 明らかにさっきまでとは違う得体の知れない空間に転移させられたのを瞬時に理解したリリーナが顔を上げると、そこには探していたフェリスとパレットが……


「あ!ああ……そんな……」


 それ以上の言葉が出てこずに呆然とするリリーナの視線の先には、夥しい数の触手とその中であられもない姿になって激しい凌辱を受けているフェリスとパレットの姿があった。

次回からヒロイン敗北エロ(触手)の三連続です。

トップバッターのフェリス凌辱回も今日中に投稿しようと思います。

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[気になる点] 運営の検閲が怖い展開に… 何とかぼかして乗り切ってくれ。
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