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眼差しの少女  作者: 虜囚
目次
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山の生活

 翌日、起きたらもう食事の用意がされていた。急いで湯殿に行き顔を洗う。もう当たり前のように俺が家族の一員になっている。


 食事を終えて暫くすると、オノサスとノヤカは俺を外に連れ出して隣の家を訪問した。玄関をノックすると40代の男性が出てきた。その男性は俺を見るとビックリした顔になり奥の誰かを呼んだ。出てきたのはノヤカと同年代の婦人であったが、その婦人もビックリした顔になり、俺の頬を触ったりした。


 ノヤカはニコニコ微笑み、その婦人に何か説明している。その内その家の家族全員が出てきた。出て来たのは俺と同世代の男子が2名、40代の女性が1名である。察するところ老婦人は40代の男性の母親、40代の女性はその妻、俺と同世代の男子は2人の子供であろう。皆、興味津々の顔つきでオノサスの説明を聞いている。おそらく俺がオノサスの妹の子供だと説明している筈である。


 家に帰って来て、オノサスは又家系図を書き俺に示した。それによると隣の家はオノサスの弟の家族の家で、その弟は既に他界しているようである。老婦人はオノサスの弟の妻ナヤカ、中年の男性はナヤカの子マヤナカ、その妻がラクネア、マヤナカとラクネアの長男がリホホ、次男がコヤナカと、名前も分かった。

 

 ナヤカは義理の叔母だからナヤカ叔母さん、マヤナカは従兄弟なのでマヤナカ兄さん、リホホとコヤナカは同世代だから呼び捨てで良いだろう。


 そして新たな生活が始まった。オノサスは毎日俺を引っ張りだして仕事の手伝いをさす。完全に息子と思っているようだ。やる仕事は一杯ある。山では必要な物は全て自分達で工面しなければならないのだ。鍛冶の仕事に炭作り、動物の世話、畑を耕し、釣りに猟。それでも充実した毎日だ。そしてさらに言葉の学習をしなればならないのだ。


 リホホ、コヤナカとは同世代なので直ぐ仲良くなった。そのおかげもあるのだろう。言葉は1月たらずで日常会話程度なら不自由しなくなった。


 鍛冶の仕事として、オノサスは顧客の注文の応じた劍を作刀していたが、今は日本刀作りに挑戦している。


 その経緯は、オノサスが親父が打った刀を見て使い方を尋ねたので、抜刀術の型を見せるなどしたら試合を挑んで来たので、軽くひねったのが始まりである。オノサスは昔武士だったのだ。


 そしてオノサスは日本刀に夢中になった。そのためオノサスは日本刀に関する限りのあらゆる事を俺から聞き出そうとした。


 オノサスが日本刀を作るのは可能かも知れない。何故なら此処には砂鉄から鉄を創り出す小型のタタラのような物もあるのだ。良質な砂鉄も取れるようだ。それよりなによりオノサスが腕の良い鍛冶屋だということである。


 オノサスと俺が日本刀作りに挑んでいるとき、マヤナカとリホホ、コヤナカは自分たちが鍛冶で作った製品を馬に乗せ3人で山を降りた。その品を麓の町で売り、売った金で山の生活に必要な物を買って来るのだそうだ。自給自足の生活といっても、全てが山で作れる訳でもないのだ。

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