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ルシエルの白魔女 ʚ♡ɞ  作者: 春原☆アオイ・月代ユカイ
第一章 知人~友人
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第7話 お誘い

空翔が誘ったのは……!Σ( ̄□ ̄;)

 除霊失敗で落胆している朱音(あかね)を誘う空翔(あきと)。果たしてどこに誘うのか?


「もし良かったらお詫びも兼ねてお茶でもどうかなって思ったんだけど……勿論、俺が奢るからさ」


 空翔の何気無い誘い。本来であれば奢りとは言え男嫌いの朱音が誘いを受けるなんて事は絶対にあり得ない話であったがこの日は違った。

 落胆してモチベーションが下がっていた事もあり、気分転換に空翔の誘いを受ける事にした朱音。


「奢ってくれるなら行ってあげても良いわよ。ただこのへんだと駅前にある喫茶店ポールぐらいしか無いけどね」


「その喫茶店で良いかな」


「奢ってくれるなら私はどこだって構わないわよ……うふふふ」


 駅前の喫茶店ポールへ行く事になった朱音と空翔。後ろからルシエルもふわふわついてくる。

 店内に入ると昭和なレトロ感のある古い作りに空翔が感動していた。


「なんかこう時代を感じさせるって言うか、何とも言えない懐かしさがあるお店だな」


 染々と感動している空翔とは対称的にあまり興味の無い朱音はつまらなそうに言う。


「別に古いだけでしょ?別に何ら変わった所なんて無いわよ」


 そんなやり取りをしているとルシエルがふわふわと朱音達の後ろに来て何かを呟いていた。


「ここランチ……ピラフが美味しいんですよね……ふふふ」


 後ろで嬉しそうに(つぶや)いているルシエルにイラッとした朱音がやっぱりここでもツッこむ。いやツッこまない訳が無い。


「私達のランチしに来たわけじゃないんだからピラフなんて食べないわよ」


「はっ……はい……すみません」


 ド迫力の朱音にまたも撃沈するルシエル。なんか最近、可哀想な気すらしてきたのは気のせいだろうか?


「また、次の機会だね」


 空翔はそう言ってまたフォローするが「次の機会なんてある訳ねぇだろ」とひたすら心の中で連呼する朱音であった。


「ご注文は如何なさいますか?」


 暫くするとウェイトレスが注文を聞きに来る。このウェイトレスの格好も何ともレトロ感溢れる物だった。


「俺は紅茶をホットで……目黒さんは何にする?デザートも良かったら好きな物を頼んで良いよ」


 デザートと言う言葉に目をキラキラさせる朱音。

(ふふふ……私にそんな事を言っちゃて後悔しても知らないんだから……)

 ここぞとばかりに高い物を頼んでやると選んだのは……


「私はオレンジジュースとスペシャルグランドパフェを……」


「えっ?目黒さんそれは……」


 朱音の注文を聞き焦った空翔が引き止めようとするが……朱音はこれを強行する。


「何?好きな物頼んで良いって言ったでしょ?今更、女々しい事言わないでよ。これ下さい」


「かしこまりました。パフェの方ですが少しお時間がかかりますが宜しいでしょうか」


「大丈夫でーす」


 ニコニコしながら店員に伝える朱音……店員がいなくなった所でニヤニヤしながら空翔に話し掛ける。


「結構高いの頼んじゃったけど大丈夫かしら……ふふふ」


 朱音が頼んだスペシャルグランドパフェは3,500円。この喫茶店の中でも断トツで高いデザートであった。

 朱音が悪戯(いたずら)に言うと空翔が心配そうに言った。


「金額は別に良いんだけど、食べきれんのかそれ?」


「ははは……大丈夫大丈夫。デザートは別腹だもの余裕よ。よ・ゆ・う」


(食べきれるのかだって?本当に馬鹿馬鹿しい。喫茶店のデザートなんて(たか)が知れてるのにぃ~。あんなに高くたって出てくるのは精々……)

 そんな事を思っているとデザートが運ばれて来た。


(なっ……なんだこれっ?)


 テーブルにはお風呂の桶ぐらいはありそうな硝子の器にアイスやら果物やらがてんこ盛りで乗っており、まさに氷山の一角と言って良いほどの迫力があった。


「なっ……何これ?」


 あまりの迫力に驚愕している朱音。空翔が呆れた感じで話し掛ける。


「3~5人前って書いてあったから止めようとしたんだけど……本当に食べきれんのか?」


 ゴクリと唾を飲み朱音がパフェを食べ進める……味は最高。だけど、この氷山……食べても食べても一向に無くなる気配が無い。


「ウプッ……もっもう駄目……ギブアップ」


 こんなに欲張らなきゃ良かったと後悔しながら3割ぐらい食べた所でギブアップする朱音。残りのパフェは空翔が食べてくれた。


 会計を終えて外に出ると朱音が空翔にお礼を言う。


「天王寺君ご馳走様。いやーまさかあんなお化けサイズのパフェが出て来ると思わなかったよ。当分の間、パフェは見たくも食べたく無いね」


「ははは……俺もだよ。なんかもう一生分食った感じ」


 二人は顔を見合わせては苦笑いをした。

 すっかり機嫌を良くした朱音は空翔に声を掛ける。


「天王寺君はこの後どうするの?」


「お腹一杯だし、その辺少し散歩してから帰ろうかなと思っていたけど……」


「じゃあ、奢って貰ったお礼に良い所に連れて行ってあげるよ……特別よ」


 上機嫌な朱音の後ろからついて行く空翔とルシエル。果たしてどこに向かうのか?


果たして朱音あかねはどこに連れていってくれるんでしょうね( ̄▽ ̄)……続きは次回のお話で

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