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ルシエルの白魔女 ʚ♡ɞ  作者: 春原☆アオイ・月代ユカイ
第四章 理想のカップル(キュンLV3)
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第35話 退院

空翔無事退院です( ̄▽ ̄)

 空翔が退院し、翌日に登校してくる。元気よく挨拶する空翔。


「みんなおはよう」


 空翔の挨拶にみんなが反応する。


「空翔大丈夫か?」


「なんか大変だったな」


「でも無事で良かったな」


 みんな空翔の事を心配していたみたいで次々と声を掛けて行く。


「ほらっ。もうこの通り大丈夫だからさ……へへへ」


 その様子を横目に見てホッとしている朱音に(はるか)が声をかけてくる。


「朱音。空翔君退院して良かったね」


「うん。本当に良かったよ」


「それより朱音。空翔君とはどこまで行ったの?もうキスとかした?」


「キッ……キス?」


 顔を赤面し、照れてしまう純粋な朱音。するとふわふわとルシエルが飛んでくる。


「ふふふ……朱音さん達とても幸せそうですね」


 すっかり回復したルシエルは嬉しそうに私達の周りを飛び回っていた。


 昼休みになると空翔が朱音に【LINK(リンク)】でメッセージを送ってくる。


空翔【週末の墓参りの件だが(  ̄▽ ̄)】


朱音【うん。どうしたの?(´・ω・`)】


空翔【母さんがルシエルのお母さんに取り合ってくれて……】

  【お墓まで案内して貰える事になった( ≧∀≦)】


朱音【お母さんに感謝( ≧∀≦)】


空翔【割りと近いらしいから歩きで良い?(´・ω・`)】


朱音【全然構わないわよ(  ̄▽ ̄)】


空翔【じゃあ土曜日13時に中学集合な( ≧∀≦)ノ】


朱音【了解(* ̄∇ ̄)ノ】


 いよいよルシエルの件も大詰め。でも記憶が戻ったらルシエルは……。「でもルシエルの為だもん頑張らなければ」と意気込む朱音であった。


 放課後になり、ルシエルの体調が良い事から二人は一緒に帰る事にした。


「あのさぁ空翔君。ルシエル調子良さそうだし今日この後、久し振りに防波堤へ行ってみない?


「おぅ。じゃあ一緒に行くか」


「ふふふ……久し振りですよね」


 ルシエルが微笑みながら言う。防波堤へ到着すると以前と同じ様に海を眺める3人。夕暮れの射し込む光が何とも幻想的な風景を写し出す。


「この夕暮れの景色。ルシエルが好きだから、もう一度ぐらいは見せてあげたかったんだよね」


「わぁ……わぁ……私、感動です。こんな美しい風景を見れて……グスッ……グスッ」


 感動し、また涙を流しているルシエル。朱音が空翔に心にずっと思っていた事を口にする。


「ねぇ空翔君。記憶が戻ったらルシエルはどうなっちゃうのかな?」


 目に涙を浮かべる朱音に暫く考え込んだ空翔が答える。


「わからないけど、成仏してしまう可能性が高いとは思う」


「それってつまり私達の前から消えちゃうって事だよね?」


 泣そうな顔の朱音の問い掛けに答える空翔。


「たぶんそうなると思う」


「ルシエルとこのままずっと一緒にいたいって思っちゃうのは……きっと私の我が儘なんだよね」


「俺だってルシエルと別れたくないよ。でもルシエルの事を考えると……いつまでも記憶を無くしたままじゃ可哀想だから」


「私だって……グスッ……私だって……わかってる。でも、ルシエルと一緒にいたい……グスッ……私……私……ううぅぅ……」


 泣き出す朱音を優しく抱き寄せる空翔。


「俺だって辛いよ。でもルシエルだって思い出せ無いのは辛いと思うから……グスッ……だから……」


「うえぇぇえん……うえぇぇえん」


 大好きなルシエルとの別れは刻一刻と近付いているのかも知れない……二人はその別れをイメージし、悲しみに明け暮れるのであった。



次回、3人はルシエルの墓に向かいます。果してルシエルの記憶は戻るのか?最後の別れになってしまうのか……続く。

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