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ルシエルの白魔女 ʚ♡ɞ  作者: 春原☆アオイ・月代ユカイ
第二章 友達以上恋人未満(キュンLV 1)
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第13話 好きな人

空翔の好きな人って……気になる!Σ( ̄□ ̄;)

 朱音(あかね)に耳打ちする空翔(あきと)


「俺の好きな人はねぇ……実はウチのクラスの子なんだぁ。もっと言うと俺の隣の席の子」


 (空翔君は右の角席だから隣って言うと……えっ?……ええっー!?)

 それを理解した瞬間、顔を赤面させてあたふたとする朱音。


「そっ……それって……つまり……あっ……あたっ……私の…………」


「だぁー。だから内緒話って言ったでしょ」


「ででで……でも……あたっ……私……」


「質問は以上だよな?じゃあまた明日な」


 そのまま走り去ってしまう空翔。顔が火照ったまま何も出来ない朱音。


 心臓がドックン……ドックン……大きく鳴っているのがわかった。朱音に取っては初めての事でどうして良いかわからない。


 もしかして……からかわれたのかな?とも思ってみたが、空翔が冗談を言う様な感じには見えないし、何より人を傷つけるような嘘は絶対に言わなそうな気がする。


 家に帰るとより一層、空翔に対して強く思いを抱く事になっていく朱音。


(何だろう昨日までとは違うこの気持ち。昨日までは不安で不安で押し潰されそうなくらい苦しくて今にも胸が張り裂けそうなくらい痛かったのに……今は熱があるんじゃ無いかってくらいに火照っていて心臓もドックンドックン鳴ってて……ひょっとしてこれが恋?恋なのかな?)


「ははは……男嫌いの私がまさかね……でもこれは間違いなく……」


そう思うとまた火照りが一段と強くなり、空翔の事を強く思ってしまう朱音であった。


翌朝、学校へと向かうと途中で空翔に遭遇する。勿論ルシエルも一緒だ。空翔が笑顔で朱音に話かけてくる。


「おはよう朱音。相変わらず早いな」


|朱音さん、空翔君おはようございます」


「おっ……おはようごっ……()()()()()()()()()。ってかなんでアンタ今日こんな早いのよ」


 少し考えた空翔が言う。


「うーんとだな……早く朱音に会いたくなったからかな」


「なっ!?」


 その瞬間、顔を赤面してしまう朱音。ムキになって空翔に猛反発するも……。


「よっ……よくも抜け抜けと朝からそんな冗談言えるわよね」


「いやっ冗談じゃ無いし……昨日言った事も全部本当の事だからね」


「もっ……もう知らない」


 顔を真っ赤にした朱音はそのまま走り去ってしまう。


「全く……アイツ昨日からいったい何なの……私の事をからかって……」


 言葉とは裏腹に思い出すと顔を赤くしてしまう朱音。暫くすると親友の(はるか)達がやってくる。


「おっおはよう遥。昨日は大変だったわね」


 朱音の挨拶に対して遥は冷たく返した。


「大変だったなんて……朱音に私の気持ちなんてわかる訳ないわ。良いわよね男嫌いだから恋愛もしないし、失恋する事だってないんだから」


「えっ?遥?」


 遥の発言に驚きを隠せない朱音。他の女子がフォローしてくれる。


「ちょっと遥。あんた何言ってんの?そんな言い方したら朱音ちゃんが可哀想でしょ」


「えっ?あっ……ごっごめん。私、何言っちゃってるんだろう。酷いこと言っちゃってごめん朱音。本当にごめんね……私……」


「この子、普通の精神状態じゃ無いからさ。悪いけど許してあげてくれる?」


「わっ私は別に気にしてないから大丈夫よ。大丈夫」


 他の子がフォローしてくれたから良かったけど、下手したら一触即発の展開であった。しかし遥は相当荒れてると言うか乱れてる様に感じる。

(失恋すると人はこんなにも壊れてしまうのだろうか。私もこの恋がダメになってしまったらきっと同じ様に壊れてしまうのだろう)

 そう思うと酷く恐怖を感じた。


 知ってか知らずか何気無く入ってくる空翔。


「みんなおはよう」


 数人は挨拶したが、遥達は廊下へと出ていってしまう。そんな時、私の所へルシエルがふわふわとやってきた。


「あっ朱音さん凄く足が速いんですね。お話したい事があったのに先に行っちゃうからビックリしました」


「あっごめん。私に何か用だった?」


 ルシエルが教室の隅に朱音を誘導し話掛けてくる。


「率直に聞きますが……朱音さんは今、空翔君に恋をしていますね?」


「えっ?」


 ルシエルのストレートな言葉に赤面し、手で顔を隠してしまう朱音。必死で言い訳をするも……。


「べっ別にぃ……でっ……でももしそうだったらどうするのよ」


「ふふふ……私、応援していますから」


(応援って……このルシエル(女幽霊)にいったい何が出来るって言うんだ?)


 そんな事を考えていると(おもむろ)に空翔の所まで飛んで行き何やら耳打ちをするルシエル。


「ええっ?」


 次の瞬間、驚いた顔をした後、赤面し顔を伏せてしまう空翔。アイツいったい何を言ったんだ?席に着き空翔に何を言われたのか聞いてみると……。


「いっ今、ルシエルに何を言われたのよ」


 朱音の問い掛けに回答を渋る空翔。


「べっ別に……何だって良いだろ」


 横でニコニコしているルシエル(お節介者)に話を聞いてみると……。


「ちょっとルシエル……あんた、空翔(あきと)君に何を言ったのよ」


「ふふふ……それは秘密です」


「秘密って……あっあんた」


 この暴走ルシエル……実は思ってる以上に達が悪いのかも知れない。



間接的な告白ですが……朱音も好きみたいだし両想いですよね(* ̄∇ ̄)ノ


次回、空翔が自身の悩みを朱音に打ち明ける様です。

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