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世界はAI(愛)で出来ている  作者: 蒼樹たける
AI(愛)の料理編
2/9

AI(愛)と運命のふたり

「俺が高橋先生と恋愛関係になる?何でさ?」


純粋に料理の方法を学ぶために料理教室に行っていた信二は,不思議そうに信一に尋ねた。


「お前の想定外の愛のおかげで予定が変わったんだ。もちろんいい方向にな」


「具体的にはどうすればいいんだ?」


相変わらず具体性を欠いた信一の発言に対して,さらなる情報を求める信二は聞き直した。


「特に何もしなくていい。彼女を惹きつけたのはお前の愛であって,俺の愛じゃない。お前が正しいと思うことをやればいい」


信一は当たり前のように話し続けたが,信二は不安そうに答えた。


「でも俺は恋人型ロボットじゃないんだ。恋愛関係になるにはどうしたらいいかなんて分からない」


間髪入れずに信一はその意見に反論した。


「恋人型人間もいない。誰しも最初は初めてで不安だ。だからこそ思うこともあるんだよ。そういう意味では,お前が恋人型ロボットじゃなくて良かったと思う」


「うーん。恋愛について勉強するのはいいのか?」


妥協点を見つけるために少し考えた信二が質問した。


「それは大丈夫だ。相手のために頭を悩ませた時間も,相手への愛の指標になるからな。むしろよーく勉強しておけよ」


信一はそう答えた後,次の質問を拒否するように何処かへ出かけて行ってしまった。部屋に一人残された信二はネットや本で恋愛について調べながら,しばらく一人で過ごした。

少女漫画からファッション雑誌まで。少年漫画から成人漫画まで。たまごクラブからこっこクラブまで。信二は手に入る情報のありとあらゆる面から,恋愛についての知識を取り入れようと熱心に調べた。

そしてそれらを分析した結果,彼は今の自分にあるものが足りないと判断したのだ。

信二は信一が帰って来るやいなや尋ねた。


「信一。運命的な出会いとかはしなくて良かったのか?」


信二と京子の出会いは,彼にとってはとても平凡なものに思えたのだ。少なくとも彼が調べた中にあったような劇的なものではなかった。遅刻しそうな時に走っていてぶつかったとか,おしゃれなカフェで注文を取り違えられたとか,通りすがりに命を救ったわけでもなければ,もちろん突然空から降って来たわけでもない。

信二は不安そうに聞いたのだが,それに対して信一は呆れたように答えた。


「何だ少女漫画でも読んだのか?心配ない。お前はすでに運命的な出会いをしてるよ」


「料理教室に行った事がそんなに運命的とは思えないんだけどな」


不満げにそう呟いた信二に対して,信一は彼に近づき目を見て諭すように告げた。


「信二。お前は世界にいくつ料理教室があると思ってる?世界にどれだけの数の人間がいると思ってる?お前はその数え切れないくらいの料理教室の中から一つを選び,無数の人間の中からたった一人,高橋先生と仲良くなったんだ。これを運命と呼ばずして何と呼ぶ?これからお前に起きることは,一つ残らず全てが運命的確率で起こる事件だよ」


「そうか?」


疑う信二に信一はさらに念を押した。


「そうだよ。俺との出会いはもちろん。料理教室にいたナンパ男でさえ,出会わなければ高橋先生と仲良くなることはなかったかもしれないだろ?全ては一つの道に繋がる運命なんだよ」


「分かったよ。そう思い込んでやってみる」


「あぁ。明日は料理教室行くんだろ?頑張れよ」


信一に背中を押された信二は,料理教室に備えて頭の中で明日のシミュレーションをしながら時を過ごした。



そして次の日。


「今日はハンバーグをメインにしたメニューを一通り作ります。講師を務めさせていただきます,高橋です。よろしくお願いします」


信二が料理教室に行くと,前回と同じようにいくつかのグループに分けられ,彼のテーブルには高橋先生がついた。

実習が開始されると,信二は相変わらず誰より真面目に料理の勉強に取り組んだ。今回は前回のような問題もなく順調に実習が進んだ。

そして料理が概ね完成して落ち着いてきたところで,京子が信二に近づいて他の人に聞こえないくらいの小さな声で話しかけたのだ。


「立花さん。この後少しお時間ありますか?」


「はい。大丈夫ですよ」


元よりそのつもりだった信二は当然のようにその誘いを受け入れた。


「では実習が終わったら,この前のように待っていてください」


「はい」



実習を終えた信二は,直前まで調理をしていたテーブルの側で京子が掃除を終えるのを待った。

信二は前日にシミュレーションしたことをすぐにでも実行する気でいたのだ。しかし,掃除が終わってからもせわしなく動いている京子の姿と,隣の調理室から香ってくるいい匂いから,あることに気づいた。


「高橋先生。もしかして,僕に料理を作ってくれてるんですか?」


「はい。この前約束しましたからね。でも期待しすぎないでくださいね。お互いに実習で食べたばかりなので本当に簡単なものですよ」


京子は優しい笑顔で答えた。


「先生が作るものなら,それでもきっと美味しいんでしょうね」


「どうでしょうか?それは食べてからのお楽しみですよ」


彼女はいたずらっぽく微笑んで,信二に料理を提供する準備を始めた。

それから少し経って,京子は隣の部屋から持って来たお椀を信二が待っているテーブルにそっと運んだ。


「お待たせしました。トマトでだしを取ったお味噌汁です」


京子はそう言いながら信二の前にあるお椀の蓋を開けた。その汁にはあさりとネギ,それからトマトがちらほらと入っており,蓋を開けただけでも信二はその香りに食欲をそそられた。


「いい香りです。本当にトマトでだしをとったんですか?」


「はい。味噌汁のだしと言えばかつおや昆布などが昔からの定番ではありますけど,最近ではトマトのだしも珍しくないんですよ」


疑うように言った信二の質問に対して,京子は先生らしく解説した。


「へー!初めて知りました」


目を丸くして驚いた信二を見て,京子は嬉しそうに答えた。


「良かったです。料理教室では定番の料理がほとんどなので,あまりこういうのを取り上げる機会は無いんです。立花さんに知ってもらえればと思って作ったので,驚いてもらえたのなら嬉しいです」


「驚きましたよ。僕の発想には無かったです。食べてもいいですか?」


「もちろんです。召し上がってください」


「いただきます」


信二は両手を合わせてそう言った。そして一口目を食べて少し目を見開いたかと思うと,すぐに二口三口と食べ進め,あっという間に全て飲み干してしまった。

空になった椀と箸を置き手を合わせてから,信二は言った。


「ごちそうさまでした。美味しかったです。トマトの旨味と酸味があさりの出汁とも合わさって,とても深い味が出てます。食材一つ一つへの愛を感じる料理でした」


「フフ。変わった言い方をされるんですね。でもありがとうございます。ぜひお家でも作ってみてください」


京子はクスッと笑って彼にお礼を言った。信一はよく使う表現だったのだが,料理の感想として食材への愛を語るのは一般的ではないようだと,信二はこの時初めて悟った。


「何か食べたいものがあれば仰って下さいね。私が出来るものであれば,また作りますから」


「ありがとうございます。高橋先生」


二人で使った食器を片付けながら彼らは話し始めた。そして片付けが終わったタイミングで信二はずっとしようと思っていた話を切り出したのだ。


「あの,良かったらこれから遊びに行きませんか?遊園地でも映画館でも,先生が行きたいところならどこでもいいですから,一緒にどこかに行きましょう」


いろんなものを見て勉強した信二が出した誘いの言葉がこれだった。彼なりに勇気を出して言った言葉だったが,それを受けた京子は困っているような顔つきになり,非常に申し訳なさそうに答えた。


「えっと。ごめんなさい。私これから用事があるので」


「そうですか。こっちこそいきなり誘ってしまってごめんなさい」


信二も謝り,この日の二人は互いに気まずい気持ちを抱えたまま別れることになった。




「なるほど。だから今日の晩御飯にトマトの味噌汁があったのか。珍しいと思った」


信二の目線カメラの映像を見ていた信一は,京子とのやりとりを見て背後にいる信二にそう言った。


「あぁ。どうだった?」


信一の言葉を聞いた信二が尋ねた。信一は淡々と正直に答えた。


「まあまあ。不味くはなかったが,お前が先生の前で言ってるほど感動はしなかったな」


信一は信二が作ってくれた料理を褒めなかったが,それはよくあることだった。彼は微妙に思う料理を無理やり褒めて喜ばせるよりも,それを正直に伝えて,次はもっと上手く作らせることで相手を喜ばせようとする男である。

その感想が彼なりの愛であることを重々承知している信二はそれに同意して話を続けた。


「だよな。先生が作ったものはもっと美味かったんだ。何が違うんだろう?」


信二の問いかけを聞くと,モニターに向かっていた信一は座っている椅子を180度回転させて,信二の方を向いてから答えた。


「料理のことは俺に言われても知らん。だけど何か足らないんだろうな。料理も人間の心理と同じで深いものらしいから。知ろうとしなければ何も変わらないし,進展もしない。今日の先生とのやりとりも,お前のシミュレーション通りには行かなかったんだろう?」


「よく分かったな。でも用事があったんだから仕方ない」


素直に答えた信二の言葉を聞くと,すぐに信一は涼しい顔で彼に悪態をついた。


「馬鹿野郎かお前は。本当に用事があるのなら,実習が終わった後お前に料理を振る舞うわけがないだろ。相手はロボットじゃないんだから嘘くらいつく」


「確かにそうだな!じゃああれは嘘だったってことか?何で?俺嫌われるようなこと何かしたかな?」


目から鱗の考えを聞いた信二は,すぐにその日の自分の行動を振り返った。だが信二がいくら深く考えても思い当たることは見つからなかった。黙っている信二を見て,信一はその状況を察したかのように彼に声をかけた。


「大丈夫。お前に落ち度はなかったよ。それに嫌われてるならあんなことしないだろ。お前は先生に好かれてる」


「じゃあ何で?」


信二が尋ねると信一は思案顔で自分の推測を告げた。


「愛に臆病になってるのかもな。お前と違って長く生きてきて経験がある分,いろいろ考えてしまって慎重になってるのかもしれない」


彼は苦虫を噛み潰したような表情で真剣に話を続ける。


「こうなると人は厄介なんだ。過度に慎重に人付き合いをするうちに,恋愛関係に発展しないまま時間だけが過ぎていく。そして過ぎた時間や自分の年齢のことも考えるようになり,相手選びはさらに慎重になっていく。恋愛をしないままそんな負のスパイラルが出来上がることによって,しまいには人の愛し方を忘れてしまったりするんだよ。彼女はそうなりかけているのかもしれない」


「それじゃあ,何とかしないと」


信二は不安そうに言った。


「だからお前が先生と恋愛関係になって何とかしろと言ったんだ」


「そうか。じゃあ,どうすれば」


改めて現状を告げられた信二は,これからの具体的な行動を信一に聞こうとしたが,それを言い切る前に信一はそれを遮って拒否した。


「教えてやらん。というか知らん。俺は高橋先生と直接会ったこと無いんだぞ」


「えー!うーん」


しかし頭を悩ませる信二を見てられなくなった信一は,最後に最低限の言葉を彼に与えた。


「ヒントになるかもしれないことなら教えてやろう。愛の基本は相手のことを考えることだ。それにはまず情報が無いと何もできんだろ?」


「なるほど。分かったような分からないような」


「じゃ,おやすみ」


まだ信二は不満そうだったが,信一はそれを無視して自室へ戻った。



そして数日が経った。

信二はあれから何度か料理教室に通った結果,実習の後は毎回,京子と二人きりで料理を教わる関係になっていた。


「突然ですけど,先生はどうして料理教室の先生になろうと思ったんですか?」


調理器具を片付けながら信二は京子に尋ねた。彼は京子に会うたびに彼女をもっと深く知るための質問をし続けているのだ。


「単純に料理が好きだからですよ。以前に立花さんが仰ったように,美味しいものを作って他人を笑顔にするのが好きだったからです」


「昔からそうなんですか?」


さらなる情報を求めて信二は尋ねた。


「はい。母と祖母が厳しい人だったので,家事は一通り習ったんです。お嫁に行く時に必要だからって」


「先生ならいいお嫁さんになりそうですね」


信二はそう言って彼女を褒めたのだが,京子は寂しそうに笑って答えた。


「そうですか?いまだに行けてないんですけどね。理想が高いのかもしれません。まだ子供みたいに運命的な出会いを期待している私がいるような気がします」


信二はその言葉を聞いてようやく彼女のことを少し分かった気がした。京子が待っている言葉と,臆病になっている原因を少し理解できたように思えたのだ。

彼は,自分が生まれてから今までの短い間で学んだことのすべてを思い出して,今の彼女にかけるべき言葉を考え,それを口に出した。


「僕は先生に運命感じてますよ。世界中の料理教室の中からたった一つの場所で,何十億の人間の中のたった一人のあなたに会えたことを,僕は運命だと思ってます」


「ありがとうございます。でもその話だと,誰に会うにしても運命になるんじゃないですか?」


突然の熱い言葉を聞いて京子は逆に冷静になり,彼の言葉に疑問をぶつけた。しかし信二は一歩も引かずに真剣な表情で話を続ける。


「そうですよ。これまでに出会って来た人たちの全てが,僕にとっては今この瞬間に繋がる運命的な出来事です」


「立花さん…」


信二の真剣な表情と一途な言葉に心を打たれた京子は,無意識に彼の名前を口にしていた。

そして一歩踏み出す覚悟を決めて,次の言葉を信二に告げた。


「立花さん。今度は,立花さんが作った料理を食べさせてもらえませんか?」


「もちろんです。こちらこそお願いします」


信二は笑顔で答えた。京子との距離がなんとなく近づいた気がしていたのだ。


「それでは,都合がつく時に連絡をください。お願いします」


「はい。ありがとうございます」


そうして二人は連絡先を交換してから,それぞれ帰宅の途についた。




「ふーん。なかなかいい感じじゃないか」


一人で信二の目線カメラ映像を見ていた信一は,楽しそうに笑みを浮かべて呟いた。

そして,そんな信一のところへやって来た信二が背後から声をかけた。


「信一?まだ見てたのか?もう晩御飯できたぞ」


「あぁ,ありがとな。食べよう」


信一は信二に続いて食卓へ移動したが,そのテーブルにある料理を見て,ため息混じりに少しうんざりしたような声を上げた。


「またトマトの味噌汁か?」


信二は以前,自分が作るトマトの味噌汁が大したことないと言われてから,少しずつ作りかたを変えて毎日信一に食べさせているのだ。不味いというほどではないが好きでもないものを毎日食べているので,信一はもう飽き飽きしていた。


「今日のは自信作だから!」


「何回目だよ,その言葉」


毎回のようにそう口にする信二に不平不満を漏らしながら,信一はテーブルの椅子に座り食事を始めた。

いつにも増して味噌汁を食べる信一の反応を気にしている信二を目の前にして,いささか食べづらさを感じながらも,信一はそれに口をつけた。


「あ,美味い」


信一は思わずそう口に出した。今までは味噌汁の味をトマトの酸味が邪魔していたように感じていたのだが,今日のものはお互いが上手く旨味を引き立て合っているように感じてそれまでよりも格段に美味しくなっていたのだ。

そんな信一の感想を聞いた信二は,嬉しそうにそれについて解説した。


「だろ?合わせるだしを変えてみたんだ。先生の作ってくれたものにはまだ劣るけど,だいぶ近づいた」


「へー。そら良かった」


料理の腕が上がったことをうきうきと話す信二を見て,信一も自然と笑顔を浮かべながら言った。


そして晩御飯を食べ終えた信一は,テーブルを挟んだ真正面に座る信二に,彼の現状についての質問を始めた。


「なぁ信二,お前は高橋先生のことどう思ってる?」


「良い人だと思ってるよ。料理はもちろんうまいし,とっても優しい。本当にいいお嫁さんになると思う」


信二はすぐに答えた。真っ直ぐに信一を見ながら話すその様子から,それが彼の心からの本心なのだろうと思い,信一はさらに質問を続けた。


「幸せになってほしいと思うか?」


「思うよ」


またもや信二は即答した。


「うん。なら必要なピースは揃ったわけか」


信一は信二の現状を確認して,彼に聞こえるか聞こえないくらいかの声でそう呟いた。

信二は彼が小声で放ったその言葉の意味を問おうとしたが,それを口に出す前に信一が話を前に進めた。


「信二。そろそろこれまでの料理教室の成果を披露する時だな」


「え?俺は毎日信一に料理作ってるだろ?」


キョトンとした顔で信二がそう聞き返すと,信一は少し笑って優しく答えた。


「ハハ,俺にじゃない。高橋先生にだよ」


「あぁ。なるほど」


信一が言おうとしていることが何となく予測できた彼は,ニヤリと笑ってそう答えた。その様子を見た信一は,改めて信二の目を見てはっきりと告げた。


「信二,命令だ。お前の料理で学んだ愛の心を高橋先生に示して,彼女に愛の素晴らしさを伝えるんだ」


「了解!」


信二も彼の言葉に合わせてはっきりと答えた。



信二にそう命令した後,自室に戻った信一は自分の携帯電話を手にして,ある人物に電話をかけた。


「もしもし,信二の状況報告だ」


「いきなりね。どうぞ」


電話に出た女性の声は淡々と彼の報告を促し,信一はそれに答えた。


「計画は順調そのもの。むしろ俺が予測していた以上の速さであいつのAI(愛)は育ってる。専門的なことは知らんが,俺には人間の心を理解し始めてるように見える」


「そう。何か変わったことはない?」


冷静に尋ねる電話相手の声に対して,彼はヘラヘラしながら答えた。


「変わったことばかりだが,結構楽しいぞ」


「あなたが楽しいかどうかなんて聞いてない。問題は無いのね?」


冷たく質問をし続ける彼女に対してユーモアの通じない奴だと思いつつ,彼は報告を続けた。


「あぁ問題ない。予定が大幅に早まってるだけだ。今の状況がどう転ぶにしても,計画に支障は無い」


「分かったわ。また来週連絡して」


「OK.愛してるぜ」


「……」


一瞬の沈黙が流れた後,通話が切れた。


「無言で切るなよ」


信一は繋がっていない携帯電話に文句を言いながらそれを置いた。



彼女に報告したように,もはや信二に愛を教えた信一でさえ,信二と京子がこれからどうなるのか分からない状況である。信一はその状況を楽しみながら,彼らの決断の日を待った。


そしてその数日後,信一が待ちわびた日であると同時に京子が決断するべき日,そして信二のAI(愛)が大きく成長するその日はやって来た。


つづく

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