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第三話 「もりのくまさん」

一人称を多用します。なるべく軽く物語を書いていきます。

森を歩いていく。

早く転移呪文が使いたいところだが、今の体はリリーシャ基準になっている為使えない。


リリーシャ・エル・アルマータ。


それが俺が作り出した眷属にして憑依体だ。


身長は高く168cm、腰まで届く銀髪、青い瞳、すらっとしたスタイルで顔の作りは女神かと見間違うほど。

肌は絹のようにきめ細かく、凛としたたたずまいに、妖精かと見間違えるかのような儚さを同居している。


設定は、アルマータ伯爵の一人娘にして箱入り娘。冒険者に憧れて家出同然で旅に出た。

乗っていた馬車はモンスターに襲われて壊され、徒歩で街に向かっていたところを門番に発見される。

我ながら隙一つない設定だ。

グフフ。おっとステータスチェックを忘れていたな。


名前リリーシャ・エル・アルマータ

種族エンシェントヒューマン(眷属)

性別女

年齢17

LV 1

職業なし

※固有能力

【創造神の加護】

【鑑定】

※スキル

なし

※魔法

なし


弱っ!いくらなんでもスキルの一つもないのは弱すぎるだろう。

こんな所で敵と会ったら死んでしまう。

どうやら眷属作製ポイントに【創造神の加護】【鑑定】を振りすぎてポイントが枯渇したらしい。

ほとんど使い切って種族スキルが発生しなかったようだ。

今のままでもスキルや魔法に使える初期ポイントが25ほどあるがそうは簡単に使いたくない。


まずは自分でポイントを使わず鍛えるのだ!


しかし、これは危険だ。森から出る前に死にそうだと思う。早急に鍛える必要がある。

とりあえず武器になりそうな木の棒を拾い上げる。先端がとがっている……。

何かに切られたのだろうか。まあいい。

とりあえず振り回す、突く、切る、なぎ払う。

それだけの動作を延々と繰り返す、10分ほど繰り返すと、頭に声が聞こえた。


≪スキル【剣術Ⅰ】を獲得しました≫


どうやら無事獲得できたようだ。

このゲームは行動することでスキルが獲得できるようになる。ポイントの消費もしない。

足が速くなりたいなら足を動かして走る、剣がうまくなりたいなら剣術道場に通うなどゲームの中でさえ現実のように行動しなければならない。

ただ現実よりはスキル獲得がわかりやすく、獲得しやすいため、現実よりイージーなのは否めないことだ。

また【創造神の加護】は、そんなスキル獲得時間を短縮できるチート加護だ、その分ポイントが高く他のスキルを獲得できないデメリットがあるが……。


とにかく次は腕立て伏せを実行する。

スタミナ配分に気をつけて、腕立て、腹筋、体を酷使する柔軟運動も追加する。


≪スキル【身体能力強化Ⅰ】を獲得しました≫


わずか三十分で獲得してしまった。

どうやらこの加護は予想以上にスキル獲得率が早くなるらしい。


魔法も覚えたくて、本体から魔道書を取り出す、

魔道書は自宅の図書館にインテリアとして飾ってあったために基本持ち歩いていない、この魔道書を含めて後数冊が持ち物だ。


さて今覚えられるのはヒールぐらいしかない、がないよりましである。

ヒールを三十分程度で覚える。やはり早い、下位魔法とはいえ、平均三日はかかる呪文なのに。


すばらしき加護にうんうん唸っていると、音がした。


バキバキと木をなぎ倒す音である。何かを引きずる音と、ぐしゃっとつぶれた音が耳に届く。

森の奥から、突如登場したのは二メートル以上の熊。

赤い瞳。真っ黒い毛皮。赤く染まった口が食事後であることを印象付けた。どうやら俺と出会う前に誰かを襲ってきてらしい。そして満足はしてないらしく次の獲物に俺を選んだようだ。

すぐに【鑑定】を掛ける。



名前なし

種族ブラッドベア

性別雄

年齢7

LV4


【鑑定】よりえられた結果は、現状の戦力では非常に厳しいといわざる終えない。


木の棒しか装備していない、村人Aでは秒殺だ。だが俺は曲りなりともスキルを獲得した身である。逃げるという選択肢はない。

それどころか意外にレベルが高かったのでレベルアップもできるしでウェルカム状態である。


そんなことを考えているとブラッドベアが唸りおあげて突進してきた。飛びのくと同時に足を引っ掛ける。

【身体能力強化Ⅰ】で鍛えられた体は低レベルのモンスターごときに力負けしない。

ブラッドベアはそのまま仰向けで転び、砂がえぐれる音と煙幕が発生し体が掻き消えた。


俺は砂煙が晴れないうちに落ちている石を拾い、強化された体でブラッドベアに思いっきり投げつけた。「グガッ!?」という声が聞こえることから多少は効いていると判断し手当たり次第に投げていく。砂が晴れてきたのをいいことに顔面めがけて手当たり次第に投げつける。石や木の枝、ついでに砂も顔面に投げつける。


≪スキル【投擲Ⅰ】を取得しました≫


スキルアップを知らせるシステムの声が聞えた。

頭の声が消えると同時に、投石の音が変わった、地面で倒れたままブラッドベアは暴れ、もがき、ついに動かなくなった。

オーバースローで止めとばかりに石を投げると、【Upベル】が頭の中で鳴る。

どうやら倒したらしい。


ブラッドベアにソロソロと近づいて皮をはぐ、といいたいところだが今は木の棒だけである。

流石に木の棒で皮は剥げないし、無理に皮をはぐと服が汚れる。

"山猫"のストレージから剥ぎ取り用の装備を取り出せばいいのだが、面倒な上に、金に飢えているわけではないので放置してその場を後にした。



名前リリーシャ・エル・アルマータ

種族エンシェントヒューマン(眷属)

性別女

年齢17

LV2

職業なし

※固有能力

【創造神の加護】

【鑑定】

※スキル

【剣術Ⅰ】

【身体能力強化Ⅱ】

【投擲Ⅱ】

※魔法

【ヒール】



あ、いつの間にかスキルアップしてる。



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