6話:月の光に照らされたそれは星の様にキラキラと…
出荷されるマグロみたいに抱えて移動したら、お前のゲロが街中に散らばって月の光に照らされて、キラキラしてて…
笑うなって言う方がおかしい。
俺はエメク。イケメンだ。
誰でも俺を好きになる。
関わってもいないし、話してもいないのにだ。
俺の事何も知らないのに、よく好きになれるよ。
俺は女の扱いも知らないのに。
綺麗な人にはそりゃドキドキするし、女性と話すのは照れ臭くて苦手だ。
童貞こじらせてしまってる27歳。
後3年童貞貫いたら仙人にでもなれるだろうか。
いつもの飯屋、そしていつもの席。
あまり客が居なくて落ち着く場所。
なのに今日は違った。
暴言毒舌の綺麗なお姉さんが3席隣に座った。
向こうも1人で来ている。
絡んだり、チラチラ目線を送ってくる所か。
一切俺を見ない。
不思議だ。こんな女初めてだ。
「聞いて下さいよぉ〜。……そんで隠密スキル習得しちゃった」
何!俺と同じだ!
そういえば今日変な男がギルドに居た。
コイツいつ拉致されたり、暴行されたりしてもおかしくないのに無防備過ぎる。
どうやらコイツ帰るらしい。
ちょっとつけるか。
おい。この女隠密スキル使ってないぞ。
危なっかしい!
あいつは…今日ギルドで見た怪しい男。
2人は雇ったって感じか?
ルビナをどうするんだ?
裏路地に入った。
髪を掴まれてる!
「おい、ルビナ。何をサボってんだ。俺から逃げられると思ったのか?」
男達に「魔獣の眼光」というスキルを使った。
男達はわらわらと逃げて行った。
ルビナを宿屋に預けた後俺はあの3人を見つけた。
みんなちりじりだったが、1回見た顔は二度と忘れない。
魔獣の眼光を浴びた奴はマーキングが付くようになっている。
だからどこに居るのかどいつなのか分かる。
男によるとしょうもない理由でルビナに手を出したんだと。拉致監禁する手筈だったらしい。
国の警備兵の前で自白させ連行してもらった。
もうルビナに危害を加える者はしばらく現れないだろう。
…臭い。ルビナの嘔吐物か…。




