19話:元受付嬢ミランダと襲撃後
ゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさない
「追放しろ!」
わらわらと私に汚くて臭い冒険者に担がれて、門の外に連れていかれた。
辺りは夜になろうとしていた。モンスターの動きも活発化しようとする前に私はこいつらに犯され回された。ブッサイクな冒険者共が群がって上から下から突っ込んでくる。
私が泣こうが喚こうが、関係なしに‥
地獄の様な時間が終わると冒険者達は森へ私を放置して家へ帰った。
汚らしい!!絶対に殺す!許さない!!
私は城壁の壁をつたって、北に行く。ベーゼ王国へ。
私は知っている。ベーゼ王国はカルトの様に王を崇拝し、それ以外は「異端」と看做している。そして「異端」と見做された者は火炙りにするような宗教国家。
逆を言えば、味方になると強いはず。ヴァイゼ王国には悪魔崇拝をしていると告発しよう。
ヴァイゼ王国も、そこに住むもの全てが憎い!死ねばいいのよあんな奴ら!!
‥見えてきたわ。
飲まず食わずで二日歩いてやっと辿りついた。
「助けて」
このボロボロの女を見捨てるなんて事はないでしょ。門の前で倒れ込んだ。
兵士がやってきた。
「私は隣のヴァイゼ王国から逃げてきました。あの国は悪魔を崇拝している事を私は知ってしまったの。
そしたらあいつらときたら、私を暴行し、追放したんです!」
私が潤んだ瞳で見つめれば誰だってイチコロよ。見てなさい!ヴァイゼ王国!!
ーベーゼ王国からの襲来以降、王国では会談が開かれる事になった。
ー襲撃後、冒険者ギルドで会議が開かれる。
ギルド長のラグナスから話しがあるようだ。
「皆も分かっているとは思うが、ベーゼ王国からの襲撃。理由は居もしない神を崇めている「悪魔崇拝」を行っているという。そして街に火を着け、挙句の果てはドラゴンを呼び寄せた!
この国は今危機に陥っている。家が無くなった者もこの中にいるだろう。しかし!我々は決して屈したりはせん!!ここしばらくは、Dランク以下の冒険者は家の修繕と街の復興を手伝ってほしい!
Fランク以上の冒険者は、この国が本当に悪魔崇拝を行っている組織があるのかどうかを調査しながら、街の警備を行ってほしい!そして、この国の冒険者であるエメクとルビナは、なんとドラゴンを討伐してくれた!!なんと誇らしい事だ!この街の英雄だ!皆もそうは思わんかね?!」
「ふぉおおおおお!!」
拍手や指笛が鳴り響き、皆が喜んでいる。
ギルド長が続けて口を開く。
「では、先ほど言った役目を皆、一丸となって取り組んで欲しい!解散!」
受付嬢のカミアが手招きしている。
エメクとルビナが呼ばれた。
「エメクさんとルビナさんは、応接室へお向かい下さい。」
二人は向かった。
「やーよく来てくれた!」
「ラグナス。何の用だよ。」
「単刀直入に言おう!実はドラゴン討伐で一緒だった王国騎士団がお前達に話しがあるんで、城へ来てほしいようだ。」
「え!」「え?」
「いつだ?」
「今からだ!」
「私嫌だ!緊張しちゃう!」
「俺も嫌だなぁ。作法とかわかんねぇよ。」
「そう言わずに言ってこい!謝礼金がどーのって言ってたぞ!」
「もう‥しょうがないなぁ」
「行くしかねえか。」
ー こうして金に目が眩んだ二人は城に行くのであった。
王国騎士団の一人、女性騎士が案内してくれた。
「先ほどは見事な戦いでした。王室へご案内します。」
「ザンフト様。冒険者様をお呼びしました。」
「参れ」
ついに王の御前である。
大広間でカーペットが敷いてある。
王の前までガチガチで向かう。膝を付き、二人は屈んだ。
「ドラゴン討伐、見事であった!ドラゴンを引き寄せる笛も珍しい物、そして恐ろしい物をよく回収してくれた。礼を言う。」
「とんでも御座いません。」
エメクが言う。
「今回の討伐において、其方達の功績は大きい。どうか謝礼金を受け取ってほしい。」
「頂けません!冒険者として当たり前の事をしたまでです。」
「そう言うてくれるな。その当たり前が出来ない者も多い。」
大きな袋に金貨が入っているようだ。いくらなのかは分からないが、一生暮らせそうな程に見える。
「其方達を呼んだのは、他でもない。王国騎士として、この国に仕えてくれぬか?」
「…」
出た‥やっぱりこういう事だったのね。
エメクが口を開いた。
「近々、ベーゼ王国にて会談があると聞き及びました。その間の期間限定であれば可能です。何分、私達は孤児院の出、作法なども知らず、王を不快にさせてしまうかもしれません。それに、我々は冒険者としての責務があります。国や国の外に至るまで、平和と安全を守るのが冒険者です。冒険者として、陰ながら王と王国を守らせて頂きたい所存であります。」
エメクが居て助かった‥と安堵するルビナ。沈黙を貫いている。
「その意気やよし!!気に入った!名はなんと申す。」
「エメクと申します。」
「エメクか!覚えておこう!よいぞ!その期間限定の間警護を頼んだ。スキルは何を持つ?」
「隠密スキルです。隣のルビナも同じく隠密スキルを持っています。」
「ほう!それはよいな。ではベーゼ王国では情報収集をしてもらおう。」
「はっ!」
「では出発は明日だが、君たちは先行して街を探ってほしい。よいかな?」
二人は答える。
「かしこまりました。」
こうして王との謁見が終わった。
謝礼金の入った大きな袋を持って城を後にした。
「エメク凄い!あんな丁寧な言葉しゃべれるなんて!貴族の人に見えた!」
「かっこよかった?」
「エメクは何をしてもかっこいい!!」
興奮気味でルビナは言う。
「今日は物件探しの予定だったけど、借りた家が燃えなくてすんで良かったかもな!」
「確かに!」
二人は笑い合う。
「先行してベーゼに行くんだよね!いつ出発する?」
「そうだなーブーストがあるから早朝でいいんじゃないか?」
「じゃあ少しはゆっくりできそうね!」
「そういえば!エメクはどこに住んでるの?」
「宿屋だよ。」
「どこの宿屋?」
「ルビナと同じ」
「はー?そうだったの?」
「ルビナがゲロインになった日、実はお前の部屋には泊まってないんだ。」
「なんだ!知らなかった!」
「今日はエメクの部屋に行ってもいい?」
ななな!!なんとルビナちゃん大胆!!俺が仙人だと思ってるだろ!何もしないGentleman!だと思ってるな!
「ルビナちゃん、今日一緒に寝てもいい?」
「いいよ!」
なんという笑顔でぇぇぇ‥やっぱり分かってないんだ。
「俺襲っちゃうかもよ?」
「‥エメクならいいの。」
はぁ‥はぁ‥呼吸が苦しい!しかし同意頂きましたぁー!!
とうとう童貞を卒業出来るのでしょうかあー!!はぁ‥はぁ‥
「エメクが息切れとか珍しいね。どこか痛い?」
おおそうだな!下半身がドクドクですよー!!
「明日の任務の準備して。謝礼金の使い道とかも考えないとな!」
「孤児院と二人のこれからの為の資金にしたいな。‥色んな所で自由に暮らすの!エメクと二人で!」
「二人の思い出、沢山作ろうな!」
ー こうして二人は宿屋へ向かった。
ベーゼ王国に潜入する前に俺今日どうなるのー!!!
※後からイメージイラストを載せたりしています。宜しければ前の話しも遡ってもらえると嬉しいです。
※誤字脱字あるかと思いますが、見つけて下さったら教えて下さると有難いです。
※素人ですので、伝わらない部分あるかと思いますが、引き続きストーリー、イラスト共に愛して下さると嬉しいです。宜しくお願い致します。




