一番長生きは?
96話 一番長生きは?
富良野といえば、もう大分まえに終わったドラマの舞台で知られらようになり、ドラマファンの聖地化している。
そのドラマを知らない、あたしらは取材してると、ドラマの話を聞かされるが、まるでわからない。
言われたとおりメモってるだけだ。
「金沢さん、このへんで引き上げよう」
「だね、静たちは?」
「ラーメン食べたいとか、どっかの食堂へ行ったよ。電話してみる?」
「ええ、私もお腹すいたわ」
とある食堂。
「ラーメンって、美味しいですね。あ、静さんコノ肉あげます」
「ありがとう」
「実は、わたし長いこと生きてきてラーメン食べたのはじめてなんです」
「ユイちゃん、大袈裟ね。長いことって、この中じゃ一番年下じゃない」
網切さん、ユイちゃん笑ってるけど、もしかしたら一番上かも。
ひゅ〜う どこどこどこ
「ナニ、この音?!」
「静ちゃんの電話だよ。網切さん」
「あ、シズカだ。も〜し。うん今食べてる最中。えーとこの店はね……」
「らしいというか、怖い着信音ね。夜中に鳴ったらイヤじゃない?」
「コレ、東京の友だちの借りもんなんですよ。変え方が、わからないの。出来るマリア?」
「ちょっとかして。あ、コレは私の母のと同じだ。ほかの音に変える?」
「お願いします。普通のリリ〜ンとかになる? ホント、あいつ趣味悪いのよね〜」
網切さんが、いじって簡単に変えた。
「ユイちゃん富良野にはどんな美味しい物がある?」
「はじめて来たので、わかりません」
「静ちゃん、いつもみたいにスマホで調べたら?」
「そうか、富良野美味しい物と。ん……スープカレー」
「北海道へ来たらスープカレーね、まだ食べてないの?」
「そういえば、カレーは食べてないよね」
「カレーってなんですか?」
「ユイちゃん、長いこと生きてるわりにオーソドックスな物、食べてないよね」
「山育ちなんで」
「山育ちで、肉苦手だもんな。ラーメンもカレーも肉入ってるからね。山菜もいいけど肉も食いなユイちゃん」
「友だちの肉は食えないよ」
「食べるのも友情よ。『君の内蔵が食べたい』とか、映画あったよね」
それ、膵臓だよ、静ちゃん。内蔵だと、ゾンビだよ。
「ソレは、膵臓だよ静」
「あれ、早いねお二人さん」
「たまたま、近くに居たんだ」
「おばさん、ラーメン二つ」
「あと、半チャーハンとギョーザもね」
「あら、こっちのシズカも草双紙化ね」
「あたしは、ソレにレバニラと生姜焼きを足したよ」
「あと、カツ丼もだよね」
「コラッ、アヤ」
「裏アヤだよ、静ちゃん」
「シズカ、まだまだ勝てないわね」
「勝とうとなんて、思ってないわ!」
つづく




