新入部員
74話 新入部員
「と、言うわけなんだけど……妖研に入らない。工団さん」
「あの妖研って、何をするんですか?」
「あなたの好きな事をして下さい」
「妖怪の漫画とか、描いたりしても」
「イイです。妖怪が関係してれば、なんでも。漫画描きを漫研の部室でしててもかまいません。ウチの部長が漫研の部長さんに話はしますから、なんの問題もありません」
「そうですか、では工団百菜。妖研に入らせていただきます」
「ありがとう。それじゃ放課後に部室に顔を出して下さい」
2年食品科学科クラス。
「あ、あの川熊さん」
「なにかよう袋さがり君」
「ボクは復路、栄里です」
「そうなの? さっき、前のコがそう呼んでたからあだ名かなんか?」
「あだ名でも、何でもないです。ちょっと聞いてもいいかなぁ」
「なに、下着の色は教えないわよ」
「そんな失礼なコトは。川熊さんは、もしかして川熊そぼろさんと姉妹ですか?」
「あら、妹のコト知ってるの」
「ボクは知りません。実はクラブ員の一人が、知り合いで同じ某サークルに入っていると。で、そちらでの情報では、そぼろさんは、双子の姉妹と聞きました。で、ウチのクラスに似た名前のコが居るという話になり。なら、確かめてこいと」
「そう。で、わかったわよね。話は終わったわ。じゃ」
って、まだ続きが。
「あの、ちょっと待って」
「ゴメン、トイレ。休み時間終わっちゃうでしょ」
それは、仕方がない。
雄蛇ヶ池は、川熊そぼろはとっつきにくいと、言ってたが。はじめて喋った彼女は、そうでもない。授業が終わったらまた話そう。
次の授業、先生が来ると同時に川熊は戻ってきた。
放課後の部室。
部室に行くと見慣れないショートカットのコが。高野さんの隣に居るから。あの「呪法大戦」ファンという漫研のコだな。
「復路、遅かったわね。川熊のコトわかった?」
「ああ、やはり川熊おぼろとそぼろは姉妹だったけど、妖怪の話は……」
「聞いてないのね」
「ああ、放課後聞こうとしたら帰っちゃた」
「あまいな、袋さげ君。彼女はココに」
ええ、雄蛇ヶ池。川熊を連れてきた。
「校内で、見かけたんだ。そぼろさんと、そっくりだからすぐわかった。で、声をかけたんだ」
「でも、なんで部室に」
「ああ、袋さげ君はここの部員だったのね。じゃあなたが言ってた妹の知り合いは、やっぱり彼ね」
「やはり、彼女も妖怪マニアなんだそうだ。妖研のコトを言ったら、一度顔を出すと」
「あなたが、部長さんね。食科の川熊おぼろです」
「妖研、二代目部長の新婦ルルコです」
「ルルコ、シンプ。あなた北海道出身? 実は妖怪だったりして」
つづく




