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活! 妖研

72話 活! 妖研


「こんなコトして新入部員が、入るとは思えないんだけど」

「うるさいわね。あんたは黙ってサンドイッチマンやってればいいのよ。あたしとひじりさんはビラ配るから」


 早朝登校し、校門のトコで妖怪研究部の部員募集のビラ配る。


 復路には部員募集中と書いた段ボールの箱をロボットのようにかぶらせた。


「ルルコぉ。やめようよ。なんか笑われてるだけじゃないか」


「いいじゃないか目立ってる。妖怪研究部の存在をアピール出来てる」

「存在は4月のクラブ・プレゼンで皆……」


「ねえ、妖怪袋さげって、なにかしら」

「袋ってやっぱアレじゃない」


「今の女のコたち、なんで『袋さげ』なんて……」

「復路先輩、段ボール箱の後ろに書いてあります」


「ひじり、よけいなコトは言わないの」


「あ、ホントだ。ルルコだよね、書いたの」


「それで、さっきの()たちは妖怪に興味を持ったわ。ひじり、ビラは配り終えた」


「はい」


「じゃ、次の活動」

「ルルコ、コレもう取っていいよね。で、次はナニするんだ?」

「スカウトよ、待ってたって誰も入ってこないわ」


「ひじりちゃんは、来たぞ」

「そんなの稀よ、奇跡だわ。2年C組へ行くわよ」


 2年C組の教室。


「あらルルコ、ナニ?」

「あんたにはようはないの。雄蛇ヶ池君居る?」

「え、ナニ。告るのルルコ?」

「な、わけないでしょ」

「だって、2年ラグビー部員1のイケメンよ」

「べつに顔で告らないから、あたし」


「あら、さっきの袋さげじゃない。まさかルルコの彼氏」


「あ、どーも。エヘヘ」


「そんなわけあるか! で、雄蛇ヶ池君は、あたし顔知らないの」


「ウソだぁ2年で知らないコいないよ。まあ、あんたならわかるわルルコ。あの一番奥の一番後の席。呼んであげるよ。あーオジャガイケ君、雄蛇ヶ池君。A組女子が廊下でお待ちです。告るようです!」


  エエエエエ


「コラッ、友美。変なコト言うなクラスの女が注目したじゃないか」


 雄蛇ヶ池誠は、女どもにコツカレながら教室から出てきた。

 面倒だ。クラスの女共が見てる。


「雄蛇ヶ池誠君ね」


「そうだけど……」

「高野先輩に聞いたの君は民間の妖怪研究会『夜行会』の一員だそうじやないか」

「それは、学校ではふせてあるから」

「だから学校でも妖怪好きをアピールするためにウチの妖研に入らないか」


「べつにアピールする気はない。それにオレはラグビー部に入ってるから」


「ルルコ、ナニコソコソ言ってんのどうどうと告りなさいよ」


「だからぁ〜告らないわよ! あ、ゴメン雄蛇ヶ池君。あんなボンクララグビー部にいたって、高校生活の無駄よ。現に他校とのケンカ騒ぎで部活休止中じゃない。あんなとこ即、辞めてウチに入って」


「まあ確かに。しかしオレは運動部で体動かしたいんだ」

「その点は大丈夫。ウチは二週間に一度フィールドワークに出るから、登山部並に体力使うよ」


 雄蛇ヶ池誠は考え込んだ。いけるかも。

 顔を寄せてきた彼は小声で。


「条件がある、オレと付き合ってくれ。はじめて話した君だけど、オレのタイプなんだ君は」


 って、なんという逆襲? 「付き合って」なんて親ににも言われたことないのに。

 あたりまえか。


 なんだ、この予想だにしない展開は。



 放課後の部室。

 あたしの両隣に男が。そして前には1年の高野ひじり。


「なんだかんだと部員は三人。同好会に格下げされないためにあと二人いないとならない。誰か適当なのいないか」


「はい」


「ひじりさん」


「ウチのクラスに漫画研究部のコがいて、話したら『呪法大戦マルノコキッド』のファンなんです。だから妖怪とか好きそうです」


「『呪法大戦』は、あたしも好きだ」


「ボクも好きだ。アニメオリジナルの野菊姫に萌える」


「それは邪道だ。原作のヒロイン豆子に萌えるのがファンなんじゃないか」

「ノギクでもマメコでも好きなのに萌えなさい! で、漫研なのよね。そのコ」


「はい」


「ウチの学校は文化部なら、かけもちが許されてるの。漫研の部長とは親しいから、話してみる。ひじりさんからもお願いねそのコは……」


工団百菜(くだんももな)てす」


「他校の生徒なら一人高校生で、駄目か。そういうのは」

「他校の生徒なの、さすがに大学の同好会じゃないから」

「だよな。夜行会の仲間なんだけど、川熊そぼろっていう女子で、ちょととっつきにくいヤツなんだ。結構詳しいので、会合とかに呼んでもいいかも。ちなみに女子だけどオレのタイプじゃない」


「おい、川熊そぼろって言ったよな。ボクのクラスに川熊おぼろってコがいるけど、双子と聞いたがまさか」

「川熊おぼろだって、たしか川熊そぼろも双子だと。もしや」

「で、その復路のクラスのおかかは妖怪好きなの?」

「おかかじゃなくて、おぼろね。ルルコ。さあ話したことないし」

「おぼろでも、ゆかりでもいいわ。あんた、自分のクラスメートと話したことないの」

「ルルコと一緒にしないで、そんなやつたくさん居るから」

「まあいいわ、じゃ明日ひじりさんは、漫研のコを復路は、川熊ゆかりを勧誘してみて」

「ゆかりじゃなくて、おぼろだよルルコ」


               つづく

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