虎だ虎だ虎だ
44話 虎だ虎だ虎だ
「ラーメン屋さんが、あぶない!」
静ちゃんが、すぐに引き換えした。
アヤ、行くぞ!
裏アヤと、入れ替わって、わたしも静ちゃんを追った。
顔が入れ代わると体力も変わる。
視界は後と前の顔で共有出来るので。わたしの顔が後ろでも前が見える。
「アキさん、行こう写真を」
「待って、ミサキに連絡を」
「醜女、屋台とねえさんを」
静ちゃんの前には大きな虎が。
こいつはニュースの虎? に、しても大きい。普通の虎の二倍以上だ。
気絶した屋台の女性を屋台に乗せてわたしは屋台を引いて虎から離れた。
「もしもし、出たよ。虎よ、でっかい化け虎!」
〘銀座か、すぐ行くから。危なくなったら逃げろよ!〙
屋台と女性を安全そうな場所へ置いて戻った。
静ちゃんは、髪を使って大虎の攻撃をかわしている。
「静、どけ!」
わたしの体が飛び上がり静ちゃんを飛び越え虎のアゴの下へ。
下からから昇竜拳!
虎のアゴは上がったが、虎の右手で叩き落とされた。
痛えじゃないか。
顔を下げた虎の口から血がたれてた。パンチは効いてる。
「ガアァ」
左手で静ちゃんを叩いた。
「静ちゃんが、潰された!」
いや、虎が左手を上げると静ちゃんが髪でからみついてる。
「ウガァ」
「うわぁ姐さんが喰われる!」
カメラ小僧がストロボたいた。
光にひるんだ虎の頭に、わたしは飛び乗り、
殴ったが。
頭は止まらず静ちゃんに。
噛まれた静ちゃんは髪で防いだが、左手に、ぶら下がった静ちゃんを右手で大きくあけた口の中に押し込んだ。
「静ちゃんが喰われた!」
わたしは爪を鋭く伸ばし虎の頭を刺しまくってから背に移り爪でガリガリと。
虎が腹をそらしたところに股の下か腹面にまわり、下から斬り上げた。
虎の腹に四本のキズが出来、血を飛ばした。
四メートルくらいある大きな虎は転がって、わたしを潰そうと動いたが、わたしの攻撃が効いたのか動きを止めた。
「静ちゃんを助けなきゃ」
ヤツの腹を切り裂いて引っ張りだすか。
ええ、でもあいつ腹ばいで動かない。
「静姐さんが、食われるなんて。アヤさ〜ん。静姐さんは喰う方なのに……アキさん応援はまだ」
「みな、バラバラだから……」
「グガァ」
虎が起き上がると腹を内側にして、暴れだした。
「ガガァァ」
今度は腹をつき出した。
何か腹の中で動いている。
静ちゃん。
「アレは!」
腹のキズから髪の毛が飛び出した。
数本の髪の束が腹のキズを広げ裂いた。
裂け目から毛の塊が円盤ノコギリのようになり飛び出した。
髪の塊はわたしたちを飛び越し道路の真ん中でくるくる回ってる。
円盤型からコマのようになった。
腹を裂かれた虎は血だらけで倒れたまんま動かなくなった。
顔を戻した、わたしとカメラ小僧が髪の毛の塊へと。
「静ちゃん!」
「姐さん?!」
回転が止まると。塊のてっぺんに口が。
アレは静ちゃんの後の口。
って、あの塊は静ちゃんの頭?
身体は、まだあの虎のお腹の中なの?
つづく




