チャイナ服の外国妖怪
41話 チャイナ服の外国妖怪
お風呂の前に立ってる派手なチャイナ服の女。
ココの泊まり客だから人ではないだろう。
美人の妖怪か、美人に化けてるのか。
「この風呂は入るのに金取るのか。有料と書いてある」
「そうですね。泊まるのはタダだけど他はとりあえず有料ですね」
心声で話しかけられた。
服装からして日本の妖怪じゃないらしい。
妖怪は国の言葉で通じない時には「心声」、人間がいうテレパシーとかいうので話せる。
「外国から来たのですか? 別館の受付で料金払えば入れますよ。お風呂」
「あんた女中?」
洗濯物を抱えていたからか、宿の従業員だと思われてるらしい。
「あたいは日本の金を持ってない。ココへは知りあいに聞いて来た。タダだと……」
「そうですか。わたしは、街で会った旅行者に。タダだと、長居する客が多いから泊まる以外のサービスは有料なんですよ」
「そうか、あんたも客か。風呂に入りたい金を貸してくれないか」
入浴料はいくらでもないので、渡した。
おい、あの外国妖怪、金返すとおもうか?
見知らぬ妖怪だよね。いいよ、べつに。
おまえも人がいいな。おっと、人じゃないか。妖怪は、お人好しが多いからな。人間と約束して何年も待ちぼうけするのもいたり。
ああ、そんな話あったね。
まあ、それはいいとして。あの外国妖怪から、かすかだが血の臭いがした。
どこかで、ころんだのかな。
いい歳してそんなことあるか?
「『洗いもめん』さん、コレ洗濯お願いします」
「ずいぶんあるねぇアヤさん」
「静ちゃんのと二人分だから」
その静は朝飯に行ってから何時間たつ。
何時間もたってないわ。まだ一時間くらいよ。
ハシゴでもしてるのかも。
ソレは、わかるが、あたいらの分忘れてないだろうね。アヤ、腹が減らないか?
ない。
いつも、並んでて入れないラーメン屋が早朝営業してたから、思わず入っちゃた。
パンの焼きたて買おうと待ってたら大分遅くなったアヤはいいけど醜女がうるさい。
早く戻らねば。
「あ、姐さん。おはよー」
つづく




