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訪問者2

31話 訪問者2


 門の前のこの美女は何者だ。

 妖怪か?


「ここは天野三四郎という者の家ですが。ほら、表札に天野と……」


 この美女は和服姿。やはり妖怪の類だろう。

 どうも妖しい。

 女は、たもとから葉っぱを取り出してそれを見て。

 表札をじっくり見る。葉っぱというのが、妖しい。

 この女は狐狸か。


「小説家の摩訶富仕義様のお宅では、ございませんのでしょうか?」


「おまえは、誰の知り合いだ、静かアヤか?」


「静? アヤ? 誰だそいつは?


 言葉づかいが丁寧語ではなくなったな。こいつは妖怪だ。


「おまえ、ウチになんのようだ? 静とアヤじゃわからないなら二口女と二面女の仲間か?」


 美人妖怪の友だちも美人。人でもよくあるコトだ。


「二口と二面……じゃココだ」


「どこかで聞いた声がするとおもえば」


「やっぱりここだ。河ババァ」


 河ババァを知ってるのか、やはりこいつは妖怪。


「暇だから来たよ」


「河ババァの友だちか?」

「久慈姫ババァだよ」

「久慈姫……で、ババァ?」

「ああ、久慈姫は縄文の時代から居てのぉ。わしらより昔から居る存在じゃ。見た目は娘っ子だから久慈姫と、その前はなんといったかな?」


「昔の名前なんて忘れたよ。ババァはやっぱ、よしとくれ」


「まあ、あがんな」


 って、自分の家のように婆さん。


「ウチに友だち呼ぶなよ」


 久慈姫ババァは、オレの横を通る時にオレの手を取り、胸元から奥へ入れた。

 温かくて柔らかいおっぱいを触らせて。


「思ったよりイイ男じゃないかい。帰りにまぐわりましょぞ。楽しみにしているぞ」


 って、ナニを言ってんだ。この人、イヤこの妖怪は。

 いい匂いがした。


「マカセンセ、久慈姫としたら。他の女が物足りなくなるよぉケケケ」


 婆さん、するとは言ってない。


「誰が妖怪とするか」

「とか、言ってもオッパイ触って、前がふくらんでるじゃないかい。早く仕事しまって帰っておいでマカセンセ」


              つづく

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