表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/100

JKとネコ

3話 JKとネコ


「姐さーん」


 わたしたちを姐さんと呼ぶ高校生とネコ耳の子供は。



 マカ邸。

 マカさんが古書店の仕事から帰ってきた。


「マジかよ~。家に帰ってみれば、見知らぬオタクとなんちゃてJKに猫耳」


「ごめんなさい、マカさん。みんな急に来たから」


「すみません。ボクはお邪魔ですよね。帰ります」


 と、元漫画アシスタントの橘九十九は出ていった。


「いーじゃん。一泊くらい。かわいそうだよ。あの子」


「あの子って、あいつはいくつなんだ。子供には見えなかったぞ」


「さあ。仕事してたんだからぁ。いくつアヤ?」


「まあ普通は高卒なら……あの子も妖怪みたいでわからない。マカさんくらいにも見えた」


「歳なんていくつでもいいじゃない」


「万年、JKのおまえが言うな」


 マカさんとケイや猫っ子は原宿で会っていて妖怪だと知っている。


「あんた、なんでそんなにいばってるニャ。あんた、この中で一番年下ニャ〜」


「あ〜ネコはいくつなんだ?」


「ん〜と。忘れたニャ」


「化け猫は、けっこういってるから、少なくともマカさんよりは上じゃない」


「歳とか、そういう問題じゃないだろう。ここはオレのウチだ。おまえら金持ってんのか? どうやってここまで来た?」


「まあソコソコあるよ。スマホ代払ってるし」


「あ、ゴメン、ケイ。ズーッと借り放しだった」


「ああ、いいですよ姐さん。使ってて下さい。あたしら姐さんたちみたくヒッチハイクして来ました」


「えーそのかっこうで。二人で。大丈夫だった? 悪いのに会わなかった?」


 見た目は二人共子供じゃない。ヒッチハイクなんかしてよくここまで。


「お婆ちゃんが危篤とか、言ってたら思った以上に早く着きました」

「婆さんが危篤で、普通ヒッチハイクして帰るか……。乗せてくれた連中はそうとうのバカかお人よしだな」


「そうだニャ乗せてくれた人は老夫婦とか、オジさんオバさんだったニャ」


「祖母おもいのけなげな姉妹とかにおもわれたんだな、おまえら。ん〜日本は平和でよかったなぁ」


「運が良かっただけよ、あたしらすぐに悪いおっさんに乗せられ、危うく強姦されそうになったもん。ね、アヤ」

「あ、そんなこともあったね」


「強姦! 初耳だぞ。大丈夫だったのか?」


 マカさんは、わたしたちが強いのを知らない。


「もちろん。悪人はまとめて河ババァに送ってやったわ。後で聞いたんだけどさ、もっとイケメンで若いのが良かったとか。贅沢よねババァ」


「よくわからんが、あの婆さんも妖怪だったんだよな。まさか喰ったりしたのか?!」


「喰う……河ババァは好色だからね、あいつら、どうなったか」


「河ババァのウチで飼われてるかもね」


「飼われてる?! そんな恐ろしいのか、あの婆さん」


               つづく

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ