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⒅『未確認飛行物体』
⒅『未確認飛行物体』
㈠
我々は、出来ることなら、現実を超えて、解放区へと行きたいのである。自由でありたいのである。しかし、その自由をも獲得し、半ば暇になって居るくらいに、退屈しているのが、何を隠そう、未確認飛行物体である。
㈡
誰からも未確認が故、思いの侭に動態しているのであって、自由の獲得に余念がない。それはまさに、一つの白色の如くである。例えば、白いノートに、白色で塗られ描かれた未確認飛行物体は、形を見せることはあるまい。
㈢
そういった具合だから、未確認飛行物体の自由性は、常に我々を裏切って止まない。それでいいだろう、それでいいんだ、それが唯一の確かな、未確認飛行物体としての存在表明なのだから。我々は、黙り込むしかないのである。




