過労修行
前回のあらすじ
契約を終えたエルートはリールによって、修行することになってしまった。
樹海をランニングしていると、エルフに遭遇する。
エルフはエルートを警戒し、エルートの行動を把握しやすいように銀色の指輪を渡す。
~ダンジョンの入り口・掃除部屋~
辺りはすっくかり暗くなり、樹海は真っ暗になっていた。そこから人影が近づいてくる。エルートだ。
エルートは4時間近くにかかってなんとかダンジョン~樹海の結界を往復してきた。
エルートは足ががくつき、フラフラと掃除部屋に向かっていった。
エルート『リール~~~ランニング終わったよ~~~。』
リール『3時間で帰ってこいって言ったのに!1時間遅刻!罰として筋トレ!』
エルート『そりゃないよ~~・・・。俺まだケガ人なんだぜぇ~~。』
リールは少し意表をつかれ、一瞬だじろいだ。
リール(そういえばコイツ重症だった・・・。)
リール『動けるなら問題ないでしょ~~!!』
エルート『白鬼があああああ!!!』
リールはすまし顔で
リール『嫌なら経験値はあげないから。』
エルート『くうっそうぉう・・・。』
エルートは従うしかできなかった。
リール『これから毎日ランニング!遅れたら筋トレね!筋トレは腹筋・腕立て50回でいいわ。』
エルートは声もだせなくなるほど落ち込んでいた・・・。
リール『扉が修理されるまであと、12日くらいかしら。それまで頑張ったら一瞬でレベルUPよ!!』
エルート『経験値なんてくそくらえだ~~~~!!!』
またまた夜のダンジョンにエルートの声がこだましていた・・・。
それから6日後・・・ダンジョン復活まであと6日
~ダンジョン入り口~
エルートはまだランニングをしていた・・・大きな袋を担いで樹海を走っていた。
~回想~
リール『あんたもう3時間以内でランニングできるようになったでしょ』
エルートがびくつく。
エルート『ギクッそんなことないよ~~リールおねいさま~~』
リール『あんた残り3kmは手を抜いて走っているでしょ。』
エルート『異議あり!そんなのいいがかりだ!!そんなこと証明できない!』
リール『いい?私とあなたは契約したの。契約者同士の体調や距離なんてお身通しなの。』
エルート『えええ!!そんなのずるいいdじおdj!!!!俺はリールのこと全く分かんないのに!』
リール『私がその情報を自分で遮断してるだけよ。あんたにそんなことはできないけどね。必要な時はあなたに分かるようにするから。』
リール『と、いうことで!あんたは今日から重しを担いでランニングね!』
エルート『いいいいいやややあああああ!!!!』
~回想終わり~
エルート(くそあの女普通じゃあねぇ・・・ホントは白鬼なんじゃないか・・覚えてろ・・・)
エルート『ブツブツブツブツブツブツ』
木陰にはエルフがいて、エルートに気が付かれないように偵察していた。
エルフ(奴は何をしているここ数日走り込みをしていると思ったら、今度は重り付きとは・・・・。そして何か唱えているのか・・・やはり禁忌の子の本性が出てきたのか。要注意だな。)
エルフは少し天然の素質があった。
それから3日後・・・ダンジョン復活まであと3日
~ダンジョン入り口・広場~
昼頃
エルートはゲッソリした顔つきになり、リールはニコニコしていた。
リール『エルートよくここまで頑張ったわ!今日から戦闘の訓練に入ります。内容が良ければランニングは免除するわ。』
エルート復活する。
エルート『っしゃああああああ!!!!絶対に勝つ(?)』
エルートは疲労により思考力が落ちていた。
エルート『リールを倒せばいいんだな!!』
リール『何言ってんの。こんなか弱い乙女を殴るつもり?』
エルート『白鬼(ボソッ』
リールはすかさず木の棒をエルートに投げた。見事に命中した。
エルート『ってえええええ!!そんなの反則だ!!』
リール『これが今日の戦闘訓練よ。』
エルートは頭をさすりながら
エルート『どうゆうことだよ。』
リール『この木の棒を今から私が投げまくります。エルートにも1本木の棒を持ってもらうわ。』
エルート『それって・・・・・』
リール『察しが良くて助かるわ♪あんたは持ってる木の棒を使って、飛んでくる木の棒を全部はじくとかして自分の身を守る訓練よ。』
リール『これで反射神経、瞬時の判断能力、剣の受け方・飛び道具の対応とか簡単に覚えることができるのよ~~~!!』
リールの目は輝いていた。
リール『じゃあ50本投げるから。5回身体に当たったら重しランニングね♪』
エルートから目の光が消えた。
リール『じゃあ行くわよ~~~!』
リールは棒を持って振りかぶる。
エルート『ちょま!!』
リール『待ったなし!!』
リールはエルートに向かって棒を投げまくる!
エルート『うわ!!』
エルートは一本目の棒を何とかはじく。
リール『な~にモタモタしてんの!次に備える!動きは最小限!』
エルート『わあああああああ!!!!!』
エルートは次々にくる木の棒をさばききれず倒れる。
リール『あたしまだ7本しか投げてないんだけど。はい!ランニングね!重し忘れないでね♪』
エルート(・・・この女正気とは思えない・・・・もう少し労りの感情があってもいいだろ・・・ドS白鬼だ・・・)
エルートは渋々重しを担いで、樹海に走り出した・・・。
リール(初めはこんなもんよね。多分・・・。)
~樹海~
夕方
エルートはゼェゼェと息遣い荒く走って、なんとか折り返し地点にきていた。
エルート(死ぬ・・・マジで死ぬ・・・全然慣れない・・・体中が痛い・・・。死にたい・・・。)
気がつくとエルートの頬には涙が流れていた・・・。
エルート(あれ?涙が流れてる・・・。こんなこと前にもあったような・・・。あぁそうか・・・前世の仕事終わりの時も、勝手に涙がよくでてたなぁ~~)
エルートは涙を流しながら、半笑いで、目の焦点が合っていなかった・・・。
木陰で偵察していたエルフが異変に気がつく。
エルフ(なんだコイツはおかしくなったのか?しょうがない。)
エルフ【おい!禁忌の子!お前は何をしている!?】
エルート『なんだぁ~~幻聴が聞こえるぞぉ~~~』
それでも足を止めないエルート。
エルフは我慢できず目の前に飛び出して、エルートを止める。
エルフ『おい!一体お前は何をしている!普通じゃないぞ!』
エルートは止まった瞬間に意識が遠くなり、倒れた。
エルフ『おい!どうした!?』
~樹海~
夜
気がつくとエルートは木にもたれかかっていた。
エルート『ん。あれ?ここは?』
エルフ『気が付いたか。禁忌の子』
エルート『あ!ストーカーエルフ!』
エルフは顔を赤くして
エルフ『好きでやっているわけではないしストーカーではない!!バカ者!・・・そんなことはどうでもいい。お前はここ最近樹海で何をしている。』
エルート『やっぱストーカーしてんじゃん(ボソッ)』
エルフが冷静に短剣を取り出す。
エルート『ウソウソウソですから!刃物はしまってください!!』
エルフは短剣をしまって、重しを見ながら
エルフ『お前これはキノコ採りなんてものじゃないな。何をしている。』
エルートは噓をつくのは無理と察し、すべてを話した。リールのことや、契約者したこと、修行のこと。
エルフ『プラチナスライムになれる人間と契約しただと!?』
エルート(やっぱりこうゆう反応するよね・・・・)
エルフ(プラチナスライムはごく稀にダンジョンに姿を現すというが・・・私も見たのは数回だけだ。そしてモンスターに自由に変身できるなんて聞いたことがない・・・。必ず何か代償があるはず・・・。)
エルート『それで経験値保証契約の代わりに、リールの命を守ることになったんです。』
エルフ(その女は何が目的なんだ?コイツが禁忌の子って知っているのか?経験値保証契約があればこいつはすぐにでも強くなる・・・。なぜすぐに経験値を与えない?・・とりあえず接触する必要があるな。)
エルート(なんかめちゃくちゃ考えこんでるな・・・。)
エルート『来るなら昼頃にダンジョン入り口の広場で修行しているので、お好きにどうぞ。』
エルフ・・・図星をつかれる。
エルフ『なぜわかった!?』
エルート『・・・え・・だって・・ス・・・ステキなエルフ様だし!!!』
エルート(あぶね!!!癖になってる!)
エルフはエルートをジッと見る
エルフ『・・・・まぁいい。それよりエルフはそろそろやめろ。ロシーアでいい。禁忌の子。』
エルート『俺は・・』
ロシーアはかぶせるようにエルートの会話を遮った。
ロシーア『お前の名前には興味がない。そして私はお前を信用していない。勘違いするな。』
エルート『へいへい~。』
ロシーア『お前指輪はどうした?しっかりはめておけ。』
エルート『あ・・忘れてた。ポケットに入れっぱなしだった。』
エルートは指輪をはめた。
エルート『特になんもないな。』
気がつくとロシーアはいなくなっていた。
重しの隣に小袋があった。
ロシーア【それを飲んでおけ、少しは助けになるだろう。】
エルート【うわ!びっくりした!】
ロシーア【びっくりしたか?それは済まなかったな。】
エルート【あれ?俺もテレパシーが使えてる?】
ロシーア【テレパシー?なんだそれは。まぁいい。何かあったら私をイメージして心で唱えろ。励めよ。禁忌の子。】
エルート【・・・わかった。ありがとう・・・・。】
そこからロシーアの声は聞こえなくなった。
エルート(信用していないとかいう割には面倒見いいんだよな~~。ツンデレストーカーってやつか?そんなジャンルあったっけ?)
エルート『やべ!?もう行かないと!!!』
エルートはロシーアからもらった薬を飲んで、ダンジョンに向かって走り出した。




