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緊急クエスト3


~前回のあらすじ~

エルートとリールはダンジョンに突入して、謎のモンスターに大穴へ引きずり込まれてしまう。

落ちた先はダンジョンの中層と深層の境目の平原だった。

落ちた先にはゴーレムがいて、エルートは苦戦するが何とか撃破。モンスターがうろつく中リールにより全身をプラチナ化して難を逃れる。


~ダンジョン中層・平原~


エルート『モンスターはいねーな・・・』

リール『・・そうね。早く行っちゃいましょ。』

リールの魔法は解け、動けるようになったエルート。不気味に地面が光る平原をあてもなく歩いていた。

エルート『討伐モンスターは人型だっけか?見つかんねーな。』

リール『ここより深層にいる可能性が高いわ。』

そんな会話をしていると、目の前に人型の何かが見えてきた。

エルート『・・お!あいつか!?』

リール『警戒して!』

姿が見えるとその人型をしたものは、騎士だった。よろよろと近づいてくる。

エルート『・・・なんだよ~。騎士か・・。』

リール『・・・・・』

騎士『・・・タス・・ヶエ・・テ・・』

エルート『どうした!?ケガしてるのか!?』

リール『・・・待って!!エルート!そいつはもう死んでる!』

エルート『だって・・助けてって・・・。』

リール『ここにこんなショボい装備した低級騎士なんているはずないわ!人間に寄生しているモンスターよ!』

エルート『・・・胸糞わりーーな。』

エルートは騎士に向かって衝撃波を繰り出した!

騎士の身体はユラユラと人間の動きを超越した動きで衝撃波を避けた。

エルート『なんだよあいつ・・・。壊れた人形かよ・・。』

突然騎士の身体は膨らみ始めた。

エルート『リール!なんかやばそうだぞ!』

リール『うーーーん・・・にげましょ!』

エルート『結局逃げんのかよ~~~!!』

エルートは全力で走りまくった。数秒後大きな爆音が聞こえた。

エルート『ふぅ~~~何とか巻いたな。』

リール『・・・そうね。・・・何か物音すごくない?』

周りからガサゴソと音が聞こえる。

エルート『・・・どうゆうことだ?』

周りを見渡すと、先ほどのユラユラした動きをした騎士や、モンスターが数十体エルートに向かって歩いてきていた。

リール『・・・わかったわ!あいつは爆発で自分の仲間を増やしていく寄生モンスターよ!』

エルート『それって強すぎねーか!?』

ジリジリと寄ってくるモンスター達。距離は10mくらいまで迫っていた。

エルート(真っ直ぐに衝撃波出しても埒が明かねぇ・・・。ハ!そうだ!)

リール『エルートどうすんのよ!?ここで全員爆発されたら寄生されるわ!』

エルート『だったら距離を離せばいいだけだろ!』

ブン!!!

エルートは腕を横一線に振りぬいた!

ドゴーーーーーン!!

辺りに衝撃波が生まれ、膨らみかけたモンスターは吹っ飛ばされていった。

エルート『ふぅ。何とかこれで安心だな。』

リール『そうもいかないわ。』

エルート達の目の前に、1体だけ吹っ飛ばされていない人型モンスターがいた。

エルート『ついにお出ましか。』

姿を現す人型モンスター。その姿は肉塊だった。大穴に引きずり込こんだ大きな手と同じ特徴だった。

エルート『・・・あいはさっきのと同じやつなのか?』

リール『今は人型だけど、いつ変形するかわからないわね・・・え・・噓でしょ・・・。』

エルート『・・どうしたリール!』

リールは声が震えていた。

エルート『・・・・あいつ・・私とお母さんとレラがパパに渡した首飾りしてる・・・え!?え!?なんで!?なんで!?』

リールは混乱していた。

エルート『リール落ち着け!!!今は戦いに集中しろ!!』

リール『ありえないありえないありえないあり・・・・』

エルート『厄介な事になったな。』

肉塊は右腕を大きく変形させて、エルートに突き出してきた。

エルート(さっきより速え!)

エルートは避けたと思ったが、足に肉塊の一部がくっついていた。

エルート『なんだこれ!?気持ちわりーー!』

肉塊の一部が本体に向かって動き出す。引きずられるエルート。

エルート『なんだよこれ!!とれない!!しょうがねえ!』

エルートはバックから小刀を取り出し、服ごと切った。肉塊の一部が本体に戻っていった。

エルート『いくらなんでも厄介すぎるだろ・・・一発も受けたくねぇな・・。』

肉塊はもう一方の腕を触手に変えてエルートに向かって繰り出してくる。

エルート(・・・くそが!!!攻撃する暇もない!)

エルートは何とか避けるが、触手の動きを見切れずに、身体のに所々に肉片がくっついていた。

エルートは肉片をすぐさま小刀に皮膚ごと切り離し対応していた。身体の自由は効いていたが、体中血だらけになっていた。

エルート(・・・出血が目立ってきたな・・・。動きも読めない、速い、厄介。・・。お手上げか?)

エルートは移動しながら、何とか衝撃波繰り出していたが肉塊はビクともしなかった。

エルート(相性最悪だな・・・。衝撃も吸収される・・・。触れることすらアウト・・・。仕方ねぇ!!)

エルートは覚悟を決めた

エルート(一か八かだな!)

エルートは肉塊に向かって走り出した、肉塊の攻撃を衝撃波で鈍らせ避けながら間合いを詰めていった。

エルート『ここまでが限界か。喰らえ!!』

エルートは肉塊に向かって衝撃波放った。

ドゴーーーーーン・・・・

肉塊の上半身が吹き飛んでいる。

エルート『・・・やったか!?』

そんな希望も数十秒後には絶望に変わる。なんと肉塊は徐々に再生していたのだ・・・。

エルート『・・マジかよ・・・。なんだ!?』

肉塊は完全に再生したにも関わらず、何かを探している。

肉塊『あじゅfjぅる・・・ダイジナ・・・モノ・・私の・・あいじおふぃあえいfm』

憔悴していたリールが叫んだ。

リール『パパーーー!!!!やっぱりパパなのね!』

肉塊『sにお;rじょs・・・リー・・・・ルのコエ?・・いrmじfそj』

エルート『本当に父親なのか・・・。』

リール『パパーーー!!正気に戻って!!!』

肉塊は不自然な動きをしながら、首飾りを見つけた。首飾りをつけると肉塊は無口になった。

リール『パパ・・・』

肉塊『・・・・・・・・・』グチュグチュグチュ

エルート『あの首飾り・・・』

肉塊は両腕を大きな腕にして変形作業をしていた。

エルート『リール頼みがある!』

リール『・・・なによう・・ヒック・・。』

エルート『泣いてる暇があったら、俺に経験値をくれ!』

リール『・・・ヒック・・・あんたのレベルは限界って・・・そうだわ!さっき指定モンスター倒したじゃない!』

エルート『そうゆーこと!』

リールはすぐさまエルートに経験値を授与した。エルートの身体は光だし、レベルが上がった。

エルート『これでなんとか、ついていけるか!』

肉塊は変形を終えて、エルートに両腕を突き出してきた。肉塊の腕は広範囲でさらに伸びてきた。

エルート『避けれそうにないな。だったら!受け止めるまで!』

エルートは両腕に力を溜めて、迫ってくる肉塊に向かって腕を突き出した!


ドゴーーーーーン!!!!


肉塊モンスターとエルート衝撃音が地鳴りを生んでいた。

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