Oh my God!!
そして賽は投げられる。
そう、あの落ち葉が地面に落ちたのだ。
美奈兎が弾丸のように切り込み、
ホウキさばきの如く雄二が攻撃をさばく、
カキン、カキン、カキン
カキン、カキン、カキン、カキン
カキン、カキン、カキン
3、4回とつばぜり合いをし、対峙しながらも後方へ横へ斜め後方と退く、スペースを大きく使って、
けっして彼女に指導権をわたさない、
それが雄二の戦略である。
何分?交戦しいるんだろう?
実質状は2、3分、集約されてもう何時間も戦っいる気分だ。
攻め疲れたのか、美奈兎は、しばし、手を休めて息を呼吸を整えている、
最中に彼女は思う、
まるで『スリーバントのない野球』、バントのエンドレス、小さな事からコツコツと当てに来ているゾと、
だが、嫌じゃない、何故なら今まさに渾身の高めストレートでねじ伏せようとしているのだから、
静かに息をはき、また、落ち行く落ち葉を見つめている。
雄二もまた違うモノを見ていた。
終始冷静に対処していた彼の顔色が変わる。
(いつ、いつ、また攻撃をしかけてくるんだ?
いや、何故、こいつは俺を見ていない?
何故?何故?何故だ!
ってか、何か神様みたいの降りて来た──)
《ネ申じゃ》
ガン、ガン、ガンン、
……アホの子がバナナで釘を……いや、地面に頭を叩きつける、
自身の頭の中なのに難儀やね。
(もう嫌だ、こんな生活──)
胸中お察しします……。
(……えっと、えっと、そういうの間に合ってるんスよ、分かってもらえないスかねぇぇ)
取り繕うとしてるが嫌さが半端ない。
《汝、我をネ申と信じておらんのか?》
(いや、いや、そんなんじゃねぇスよ旦那、
ただね、ただね、ウチの上さんがね、言うにはね、そんな事言うのは、
俺俺詐欺じゃねぇんかって、物本ならねぇ証をハッキリと出る所出て、引っ込む所引っ込まなきゃ……)
もう、しどろもどろである。
《証か……そうじゃなぁ……
小学3年の時に放課後、隣の席の司ちゃんの縦笛を舐めていた、
中学の時、好きだった明菜ちゃんにラブレターを渡したら、
その場で破り捨てられ往復ビンタを二発もらった、
高校の時……》
(おぉぉ主よ、天にまします我らが父よ……)
……何か色々折れたスねぇぇ。