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高校野球は心の仕事です


「アハッハッハ

相変わらずの仲の良いメオト漫才ですね」



「なっっ仲良くなんかねぇいし」

仲良くメオト漫才師が突っ込み。


「おっ、夫婦のようなに息ピッタリですね」

軽く茶化す、この男を花形 右京、二人の先輩である。


「夫婦、夫婦フウフウヒーッ」



「右京さん止めて下さい、こいつと番いにするのは、

どっちかというと牝ゴリラと飼育員的な立ち位置です」


ガチャッ。

「アガガガァ」

口の中に自動小銃を突っ込まれ、ヒキガエルのような声をあげる四谷 雄二と、

「お前は何だ?言ってみろ」

その自動小銃を抱えて、

三浦 葉月は鬼の仁王立ち。

「アガガガァアガァ」

ヒキガエルの鳴き声が店内をこだまする。



まさに、




「あぁ日常ですね」



「馬鹿言え、あんなド突き漫才されたら、

商売上がったりだ、他のお客さんが逃げちまう」



「でも、お仕事はしてるかも……」

右京と店のマスター、

イヤ、正確には皆の上司の大村 慶が意味深に振り向く先のテーブルに、

飲み残しのアイスコーヒー、そのグラスに挟んだ伝票と代金であろう千円札が置いてあった。




カキィィーン。

〈打った、レフト前ヒット、ランナーは二塁でストップ、ストップ、

さぁ、最終回ツーアウト、一、二塁……〉




「マスターだって昼間からテレビばかり」



「……あのなぁ夏っていうのは高校野球見んのが仕事なんだよ」



「そうスか……それにしてもピリッとしませんね、

このピッチャーは牽制球ばかりでサヨナラくらいそう」



「馬鹿言え、何も考えずストレート投げる奴は三流だ、

ピンチの時こそ牽制を挟んで渾身のストレート投げる奴こそ一流てもんだ」



〈ストライク、バッター三振、ゲームセット、川浜高校辛くも辛くも三回戦突破……〉


マスターのそら言った事かと言わんばかりのドヤ顔に

耐えられない右京が目をそらすと、



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