7/30
光
朝。ベッドに横たわったまま、彼の背中に手を伸ばす。私の指が届く前に、振り向いた彼が私の手を握った。おはようの代わりに「目、腫れすぎじゃね？」なんて、腹が立つったらまったくもう。
彼の手から伝わる温もりが、体じゅうに広がっていく。思わず彼の手を強く握り締めると、無言でそれに応えてくれた。
窓から差し込む光が眩しい。
彼の顔が、眩しい。
涙の理由を聞かないでいてくれてありがとう。落ち着いたら、ちゃんと話すから。だから、もう少しだけ待っててね。
たとえ、あなたを映せなくなったとしても。
あなたのそばに、いさせてください。
