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潜窟の月虹

太陽は西から昇り、北を通って、東に沈む。

これが、この世界の(ことわり)

「もうそろそろ寝るか。これ以上は明日に響く」

「うん」

 彼の言葉に、わたしは読んでいた本をぱたりと閉じた。それを確認した彼が、枕元のランプにすっと手を伸ばす。

 電気もない。車もない。言葉も、文化も、何もかも異なるこの世界に、突然わたしは飛ばされた。

 彼を、警醒させる存在として。

 彼は、忌子として生まれたらしい。彼の中に潜む〝何か〟が、この世界に災いをもたらすらしい。

 出会うべきじゃなかったのかもしれない。けれど、出会ってしまったから。

 愛して、しまったから。

「おやすみなさい」

「ああ。おやすみ」

 決めたのだ。二人で。

 運命を壊そうと。


 未来を、作ろうと。

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 私の大好きな作品を思い出しました。 めっちゃ好みの設定なので、勝手に妄想を広げておきます(。ノωノ)
[良い点] その気持ちこそが世界の災い……なのかもしれませんが、知ったこっちゃないぞ! 二人なら、良い打破策を見付けられるもの。そのために出会うのだ、きっと。
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