2/30
透明の蝶
どれくらいの時間、飛び続けているのだろうか。美しいはずの蒼い羽根は、ぼろぼろだった。
冷たい空気が鋭く突き刺さり、傷口をえぐる。零れ落ちた雫は、闇に吸い込まれて消えていった。
小さな体に秘めた罪と罰。休める場所など、眠れる場所など、どこにもない。残された時間も、あとわずかだった。
夜空に浮かぶ蒼い月だけが、その姿を照らしている。月だけが、すべてを知っている。
もしも、願いが叶うなら。
もう一度、暁の色に染まりたい。
どれくらいの時間、飛び続けているのだろうか。美しいはずの蒼い羽根は、ぼろぼろだった。
冷たい空気が鋭く突き刺さり、傷口をえぐる。零れ落ちた雫は、闇に吸い込まれて消えていった。
小さな体に秘めた罪と罰。休める場所など、眠れる場所など、どこにもない。残された時間も、あとわずかだった。
夜空に浮かぶ蒼い月だけが、その姿を照らしている。月だけが、すべてを知っている。
もしも、願いが叶うなら。
もう一度、暁の色に染まりたい。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。