7-7=復讐
40℃
50℃
部屋の温度はどんどん上昇していく。
60℃を超えた頃、
部屋の側面が燃え上がる。
部屋が燃えると同時に室内の温度も急激に上昇する。
男女の皮膚は焼かれ、人間には到底耐えられない温度となっていた。
しかし男女は悶え続け、絶命する気配がない。
70℃
80℃
90℃
「ルル・・・これもあなたの力なのですか?」
「そうだよ!死んじゃったら舞台が終わっちゃうからね!
今の彼らに何しても死なないよ?
ある程度はね!」
「生かさず殺さず・・・恐ろしい力ですわね・・・」
「だーかーらー!
ここは君の世界でもあるんだから君にも出来るんだって!
何度も言ってるでしょ?」
「想像力が足りないのでしょうか・・・いまいち上手く出来る気がしませんわ・・・」
ふぅ・・・と溜息をつくルル。
「さぁ!クライマックスと行こうか!!」
プスプスと煙があがり、
黒焦げになった2人。
しかし、身体はピクピクと動いており、
まだ息があるのが分かる。
もう何度目になるだろう・・・
再び舞台は暗転する。
「これが最後の演目だよ!」
舞台は明るく照らされた。
手足を縛られ再び磔にされている2人。
その前にちょこんと立つ猫が1匹。
2人の意識はあるようで「あ゛ーあ゛ー」と言葉にならない声を発している。
「役者は揃っているかい?
復讐劇ももうすぐ終焉!
さぁ、やり残すことがないようにするんだ!
徹底的にね!!」
キッと猫を睨みつける真っ黒な女。
力なくダラっとしている真っ黒な男。
「さぁ!君の出番だよ!」
そこに現れるシャル。
舞台の端・・・暗い部分からゆっくりと身体を揺らし、2人に近づいて行く。
「やっと・・・やっと私の出番なのね!」
「そうだよシャル!君がこの舞台に終止符を打つんだ!」
「えぇ!分かりましたわルル!
さあ!楽しい幕引きにしましょう!」
ニタリと笑うシャルの手にはシャルのサイズには似合わない大きな剣が握られている。
女はその剣を見ると震え上がった。
その剣で1突きされたら一溜りもない。
健全な人でさえ大怪我・・・もしくは絶命するだろう。
しかも今は負傷している状況。
ただでさえ心が折れそうな状態に追い打ちをかける大きな存在。
カランカラン
「さぁ!踊りなさい!」
シャルがパチンと乾いた音で指を鳴らす。
すると女を縛っていた縄が解け自由となる。
女は自らの力でしっかりと足を地につける。
「さあ!拾いなさい!
そこに転がっている剣はあなたのもの。
その剣をどうしようとあなたの勝手。
そして、そこに眠っているのはあなたを蹴落とした男!
さあ!
さあ!さあ!さあ!
踊ってみせて!!」
狂気に顔が歪むシャル。
一見狂ってるようにも見えるが、
ルルには小さな女の子が楽しく人形遊びをしているようにも見えた。
カラン・・・
女が剣を手に持つ。
もった剣をしっかりと掴み、
しっかりとした足取りで男の首元に当てる。
その女の顔もまた狂気に満ちていた。
グシャ!!!
鈍い音と共に喉に突き刺さる鋭利な刃。
男の首からは鮮血が吹き出し当たりを赤く染めていく。
ケラ
ケラケラ
ケラケラ
まるでネジが外れた人形のように笑い出す女。
女の笑い声が乾いた空気に良く響いていた。




