6-6=操作
頭がボーッとする。
頭痛がヒドイ。
視界がボヤける。
俺は・・・歩いている?
素足なのだろうか・・・足からダイレクトに伝わるアスファルトの冷たさ、所々見え隠れするモヤがかかった視界。
その2つが俺の現状を教えてくれる唯一の感覚だ。
ヒタヒタとゆっくり歩き、一直線に目的地に向かっているようだ。
(この方向・・・学校?)
いつもの通学路をいつもと違う格好で歩いている。
フラフラしているのだろうか・・・時折見える視界が右へ左へと動いている。
(こんな所、誰かに見られたら完全に変質者だよな・・・)
幸い見える範囲に人影はない。
夜遅いせいか声の主が何かをやっているのかは分からないが、不幸中の幸いだ。
(おい!どこに連れていく気だ!)
声を出そうにも声が出ない。
行動するため、生きていく中で必要な機能はあらかた持っていかれているようだ。
(人の体を好き勝手してくれる!・・・お前はさぞいい気分なんだろうな!こっちは最悪な気分だ!)
精一杯の嫌味を吐くが、こいつには届かない。
次第に疲れてきて嫌味を吐くのもめんどくさくなってしまった。
しかし、足取りはしっかりと確実に目的地に向かっている。
(この景色・・・いつも通る通学路・・・あれ?・・・のここって確か・・・讐の言ってた・・・あの・・・)
途切れかけた意識の中、見えたのは讐が話していた“ あの ”工事現場。
夜に見るといっそう不気味でまるで廃墟だ。
段々と近づいてくる工事現場・・・もとい廃墟。
人が1人くらい居なくなってもおかしくない雰囲気を漂わせている。
(俺は一体・・・これからどうなって・・・もう・・・考えるのも・・・メンドクサイ・・・)
廃墟に足を踏みいれる・・・・・・その時。
「おい!!!何してやがる!!」
腕をガッシリと掴まれる感触。
「お前!どこに行こうとしていた!」
腕を掴まれた瞬間、俺を取り巻いていたモヤが晴れた。
それと同時に複数の感情が俺の中に舞い込んできた。




