5-8=助け
刀を振るい、銃身と交わらせる度に女は消耗していった。
「イヤ!イヤ!イヤ!!イヤ!!イヤ!!!!」
しかし、消耗とは裏腹に女の力は一振、また一振と振るう度に強くなってきている。
まるで自分の魂を燃やしているかのように・・・。
「彼女が1回刀を振るう度に彼女の魂を消費するのさ!だから、振りすぎて消費する魂がなくなったらどうなると思う?」
「魂?消費?何言ってやがる!」
「消費する魂がなくなったら・・・彼女自体の”死”・・・彼女という存在自体か死んでしまうよ?」
「はぁ?そんなファンタジーな!!」
「ファンタジーでも、なんでも、そうなんだから仕方ない!自然の摂理だよ」
「どこの世界にそんな自然があるんだ!・・・・・・けど、納得は出来ないが理解はした」
ファンタジー?上等!
今日一日で散々ファンタジーなことは体験した。
今更何が来たって驚きゃしない!
はっきり言って、この女のことは気に食わない!
けど・・・けどな!
目の前で人が死ぬのはもっと気に食わない!
他人を助けるだなんて大層なことが俺に出来るとは思えない。
けど・・・
やらなきゃいけない時はある!
それが今なんだと心で分かる!
斬りかかってくる女。
迫り来る刀身。
避けようのない殺意。
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俺はその刀身を掴んだ。
骨すらも切り刻む刀身をどうやって掴んだかだって?
そんなこと、俺にも知らん。
ただ必死に女を止めるために手をかざし文字通り“掴んだ”のだ。
もちろん、手からは大量の出血。
それに伴う激しい痛み。
いっその事、切り離された方がいいのではないかと思えるくらいの激痛。
しかし、片手を使えなくなった代償は得た。
女の手が止んだのだ。
刀身をガッチリと掴んでいるのだから当たり前だ。
動かしようがない。
俺は耐え難い激痛に耐えつつ、
少し歪んだ顔で
女を抱きしめた。




