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猫カフェ ~ブバルディアの花影~  作者: ことの。
~アルビノ~
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5-1=白

街を歩くと稀有な目で見られる。

時にはコソコソと噂話のように扱われ、

時には後ろ指を刺されることもある。


何故こんな姿で生まれてきてしまったのか。

何故こんなにも他人と違うのか。


僕は普通が良かった。


普通に学校に通い。

普通に遊び。

普通に食べ。

普通に寝て。

普通に起きる。


そのどれもが僕には普通が許されてなくて。

どれもが羨ましい。


大きな街の大きな交差点。

スクランブル交差点というのだろうか。

そこに青年は立っていた。


どんな人達にも埋もれることはなく

最強の個性。

人によっては憧れるものもあるだろう。

人によっては珍しがるだろう。


彼の風貌はそれほどまでに変わっていた。



深く被ったフードから見え隠れする大きなメガネ。

漂白剤に付けたような白い肌。

真っ白な髪。

そしてうっすら青みがかった白い瞳。


彼は数万人に1人という割合で生を受けたアルビノなのだ。


アルビノ・・・それは多かれ少なかれメラニンを作ることが困難な個体であり、全身の皮膚や髪が白くなる。

これは白ウサギや蛇、カラスなど人に限らず発症する。


アルビノとは体内のメラニンが少ないせいで皮膚ガンになりやすいことや視力が弱いということは多く知られていることだろう。


彼がフードを被り、メガネを掛けているのはそういった理由からである。

彼の場合はその目立つ風貌を隠すためという役割もあるのだが、深くフードを被っていることから逆に目立ってしまっている。


「ここでも・・・やっぱり俺はそういう目で見られるのか・・・」


様々な土地を転々とし、時にはいじめられ、時にはハブられ、時には祀られた。

大なり小なりあれど、どの土地でもゆっくり平穏な暮らしというわけにはいかなかった。


だからこそ、人口の多い中央都市に来たのだ。

ここには様々な人種がいる。

様々な国籍の人が集まる中央都市。

ここであれば稀有な目も少しは減るかもしれない。

そう思っていたのだ。



しかし、現実にはそんなに甘くない。


結局、彼は稀有な目で見られてしまっている。


「俺の行き場はどこにもないのかもな・・・」


小さな声で呟く。

普段は心の中でしか吐かない弱い部分。

しかし、ここは沢山の人が往来する中央都市。

彼の呟きを気にするものなど1人もいない・・・




はずだった。

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