4-14=対峙
さすがのドラゴンも加速してくる小さな戦士に気づいたのか重い腰を上げた。
対峙するふたり。
先制攻撃はもちろんエリスからだ。
「てぃ・・・りゃぁぁ!!」
エリスの切っ先はドラゴンの首元をとらえた
--が、ドラゴンの厚い皮膚・・・もとい、鱗によってエリスの剣は弾かれてしまった。
ドラゴンとてただで剣を受けた訳では無い。
自身に刃が当たる瞬間、その大きく長い尻尾でエリスに反撃。
油断をしていたのかエリスは攻撃をモロに受けてしまい数十メートル飛ばされてしまった。
近くの岩場にめり込むエリス。
エリスの体は瓦礫に埋まってしまっている。
そんなエリスを見てフフンと鼻でひと笑いするドラゴン。
ドラゴンが再び元いた形、寝る体勢を取ろうとしたとき、瓦礫の山からエリスがはい出てきた。
「まったく・・・大きなトカゲかと思って油断しましたわ」
「ほぅ・・・我の攻撃をまともに喰らって立ち上がるか・・・」
エリスの脳内に響き渡るドスの効いた声。
常人ならば恐れ慌てふためくであろう声。
しかし、エリスは動じない。
「あら?あなた言葉を理解してますの?」
「さよう。普段は使いもしないがな・・・人間達の言葉を理解するのも土地神としての努めよ」
「土地神?土地神とおっしゃいましたの?神を名乗るには数十万年早くてよ!こんなチンケな神、わたくしは認めませんわ!」
自らを土地神と称したドラゴン。
しかし、エリスの記憶にある土地神とここのドラゴンは似ても似つかない。
ドラゴンが勝手に土地神を名乗っているだけなのだと判断した。
「我は土地神ぞ!我が名はアラゴ!我が一族がこの土地最強にてこの地を守る土地神ぞ!」
目をキョトンとしてドラゴン、もといアラゴを見つめるエリス。
「ふ・・・うふふふ・・・あーはっはっは!!
笑止!強いから土地神?それならあなたを倒したらわたくしが土地神になってしまいますわね!
アラゴさん。無用な殺生は避けたいのでございます。大人しく貴方の足元に生えているアルニカをいただけませんこと?」
エリスの発言に方を震わせるアラゴ。
顔は元々赤いが、怒りに肩を震わせているのは用意に手に取るように分かる。
「小娘!!さっきから聞いておれば無礼この上ない!アルニカ?我には興味がないが、主に渡す気もおきん!欲しければ力づくで奪うがいい!」
「そっちがその気なら・・・こっちだって全力でやらせていただきますわ!」
再び飛行するエリス。
しかし、その速度は先程とは比べ物にならない。
目の前から姿を消したと認識したあとでは遅かった。
エリスは既にアラゴの頭の後ろ、アラゴがエリスを認識出来ない位置に移動していた。