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猫カフェ ~ブバルディアの花影~  作者: ことの。
~田舎~
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3-4=山脈

丑三つ時を過ぎた頃。


スヤスヤと眠っていた私は妙な胸騒ぎを覚え飛び起きた。

普段は寝つきが良く、1度寝たら朝まで起きないことは自負している。


少し違和感が残るが落ち着くために水を1杯。


「飲みすぎたかな?」


あまり深酒をする方ではないので急に入ってきたアルコールに体がビックリしたのだろう。

そう思って再び床につくことにした。。。。








ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・



布団に入って数分した時である。

まだ眠りに入れていない体が感じた違和感。


地面が激しく揺れている。


横や縦。


グラグラグラグラグラグラグラグラグラグラグラグラグラグラグラグラグラグラ



家が崩壊するのではないかと思えるくらいに大きな地震。

立っているのも困難だ。

こんなに大きな自身を体験するのは初めてのことだった。


私は急いで身を低くし、机の下に入り込んだ。

案の定、本や置物が音を立てて落ちてくる。






どのくらい経っただろうか、

段々と揺れがおさまってきて立てるようになった。

状況を把握するためにテレビの置いてある居間に移動する。

そこには慌てて来たのだろう髪や服がボサボサの弟夫婦がいた。

傍から見たら私の格好も大差ないのだろが・・・


しかし、今にいる弟夫婦に違和感を覚える。

このような状況の場合、真っ先に確認するのはテレビやラジオの情報だ。

それがどうだろう。

弟夫婦が見ている方角は窓の外。


「何をしているニュースをつけんか!」


私が怒鳴ると弟夫婦は2人してこちらを見て窓の外を指さした。


「ったく、窓の外に何があるというんだ。あるものとしたら山が見えるだけじゃないか」


言いながら窓の外を確認する。






ない。


ない。


ない。


ない。


ない。



ないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないないない



ないのだ。


弟夫婦の家から私の村がある方角を見ると今日、越えてきた山が2つ綺麗に見える。


しかし、今見た景色はどうだろう。

暗くてもはっきり分かるくらいに山が1つしかない。


それも村に近い方の山の影が見当たらないのである。


消滅?

そんな現象は見たことがない。



寝起きの際の妙な胸騒ぎも相まって私は一目散に駆け出した。

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