表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫カフェ ~ブバルディアの花影~  作者: ことの。
~スポーツ少女~
154/167

12-9=標的

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」


息切れするまで投げ続け、グラウンドがボロボロになり見るも無残な姿になった頃、ミキの手はようやく止まった。


「気は済んだかい?」


そんなボロボロのグラウンドを背景にルルがミキへ問う。


「いいえ、まだよ!」


「まだやり足りないと言うのかい?君も飽きない・・・!!」


言い切る前に目の前に投げられた手榴弾を目視したルル。

気付くやすぐさまその場を離れ回避行動を取る。


「危ないじゃないか!」


「そう?危ないかしら?

まだ終わってないわよ!

最後にあなたを爆砕してあげる!!」


ミキの目は狂気に満ちていた。


その目に映っているもの。

映し出しているもの。


狂気


殺意


怨み


妬み


最早、友達に呼ばれてニコニコと笑っていた面影はそこにはなかった。


息切れをするも尚、投げ続けるミキ。


それを避け続けるルル。


いくら投げようがルルには当たらない。


「そろそろかな・・・」


「なにがよ!!」


ルルの言葉に反応するも投げ続ける。



ドーン



ドーン



ドーン



「そこまでです」


更に投げようとするミキの手は阻止された。


「今度は何よ!」


手の方へ振り向くミキ。

そこには黒髪にベスト、白いベストをきた細目の男が立っていた。


「わたしは八雲といいます。

それ以上はダメです」


「はぁ?何言ってんの?」


「それ以上はあなたがあなたを殺してしまいます」


そんな八雲の声に耳を貸さず、手榴弾を投げようと手をバタつかせるミキ。

その息はあがりきっており、バタつかせている手も震えている。


「死にたいのですか?」


「死にたい訳ないじゃん!」


「なら、やめましょう」


手をさらに強く握られ、痛みで手榴弾から手を離す。


「やっと大人しくなりましたね」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ