12-3=決勝戦
〇〇女学院 - 敗退
重く、辛い現実を叩きつけられる瞬間である。
優勝候補と言われていたミキたちのチーム。
それは歴代の先輩達が築き上げていたもの・・・4連覇をかけた大会でもあった。
それをミキ達の代で途切れさせてしまった。
いつものように出来なかった?
いいや、コンディションは良かった。
練習不足?
それもあるかもしれない。
しかし、周りの目から見てもミキ達の練習量はとても多く、練習不足といえるものではなかった。
では何が原因か・・・。
“ センス ”
そう。
ミキ達に足りなかったものそれはセンス。
または、試合の神様。
ゲームの神様を味方に付けることが出来なかった運だろう。
試合終了のホイッスルと共に泣き出すメンバー。
しかし、周りが泣く中、ミキ1人は絶対に泣かなかった。
なぜか。
それはリーダーだから。
チームリーダー。
その存在はチームメンバーを支え、導き、勝利を手にするためのキーパーソン。
そんな役割を与えられていた。
しかし、その役割を果たせなかった。
チームを勝利に導くことが出来なかった。
泣きたい気持ちはミキも同じ。
しかし、泣く訳には行かないのだ。
ここで自分が泣いてしまったら、ここまで頑張ってくれたメンバーに申し訳が立たない。
ここまで戦ってくれたメンバーに悲しい顔を見せる訳には行かないのだ。
そんな気持ちからミキは唇をギュッと噛み、
悔しさを押し殺していた。