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猫カフェ ~ブバルディアの花影~  作者: ことの。
~亡霊~
138/167

11-11=通路

八雲とルルは二人を追う。


細い道を通り、曲がり、下り、歩いて行く。

道の最後は水路へと繋がっていた。


「ありゃりゃ・・・どうする?」


「どうするもなにも追いますよ」


「けど、どうやって?」


「こんな状況、ルルならなんとか出来るのでは?」


「水の上を歩けとでもいうの!?

さすがの僕でも出来ることと出来ないことがあるよ!」


「できないのですか?」


「出来ないよ!」


「それなら仕方ありませんね」


「まさか・・・」


「ルル、よろしくお願いしますね」


「・・・マジ?」


「マジです」


冷や汗を垂らすルルに反してどこか楽しそうな八雲。


「やらないっていう選択肢は・・・?」


「ありません」


「やだーーーーー!!!」


「全部終わったら甘いお菓子に暖かいミルクを用意しますから。それともキャットフードの方がいいですか?」


「僕を猫扱いしないでくれる!?

ちゃんと極上のやつじゃないと嫌だよ!」


「チョロい・・・前にも増して猫に近づきましたね・・・」


「何か言った?」


「いえ、なにも・・・では、よろしくお願いしますよ」


「む~・・・」


渋々と同意するルル。

一瞬、ルルが光輝くと辺りは煙に包まれた。


次の瞬間、ルルは獣の姿へと変わっていた。

前に見た時ほど大きくはないが、八雲を乗せて水路を進むには十分な大きさだ。


「ありがとうございます」


「この水汚い・・・なんか、下の方がヌルヌルする・・・」


「ありがとうございます」


八雲は言葉で圧力をかけ、ルルに乗る。

ルルはそのまま八雲を背中に乗せたまま歩き出す。

水路を二人が進んだと思われる方向へと。


水路を進み


進み


進み続ける


水路の終着点には大きな空洞が現れた。

空洞には様々な物が置かれていた。

しかし、どこからか拾ってきたのだろうか・・・。

ヒビの入った姿見や折れた足が修復されているベッド。

傷だらけのピアノなど、どれもこれも新品には程遠いものだらけだ。

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