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三界大戦記―好色皇子と三界の姫たち―  作者: 安里優
第四部:人界侵攻・征西編
125/125

第26回:案内(下)――次回は2017年4月以降です。

更新を休止しております。詳しくは活動報告をご覧下さい。

 空に浮かぶ三つの月は、それぞれの輝き方から、その名をつけられている。

 闇月あんげつはぼんやりと色の無い光を落とし、炎月えんげつは夕焼けの如く空を染め、蒼月そうげつは世界を青白く沈める。

 時に、空に一つの月しかない、あるいは一つの月が中天に上り、あとは地平線のあたりにあるような夜が来る。


 この大地に生きる人々は、そうした夜にはそれぞれの月の特性が宿ると信じていた。

 炎月が空を赤く染める夜は活動の特性を活かして夜更かしにもってこいの日とされるし、光が弱くぼんやりとした未来を暗示する闇月の夜は思索に適しているといった具合に。

 唯一、蒼月の夜――静寂の特性が宿るとされた晩だけは、忌避される傾向にあった。


 蒼月そのものは闇月のように不吉だと思われることもないというのに、蒼月の夜となると誰もが窓を閉め、早々に寝床に潜り込むのだ。

 青白い世界が不気味に感じるのか、あるいは静寂の特性から沈黙を強制されるようで息苦しいのか。

 いずれにしても、蒼月の夜に出歩くのは、よほどの用事が無ければ避けるのが普通だったし、その夜にわざわざ散策しようとするような者はかなりの変人と思われていた。


 スオウたちカラク=イオ先遣部隊が『西の大天幕』に留まっている間にも、その蒼月の夜があった。

 ここでも、人々は大天幕や自ら持参した天幕に籠もりきり、うす青い空間は静寂に包まれる。時折聞こえるのは虫の音か、夜行性の獣かなにかの鳴き声くらいのものだ。


 だが、そんな寒々しいほど寂しい夜の中を、歩く者がいた。


 周囲に満ちる青を圧するような金緋の髪が目立つ女性、ローザロスビータ・ミュラー=ピュトゥ。

 旭姫とも呼ばれる彼女は、常の如くきびきびとした動きでは無く、どこか迷いがちに歩を進めているように見えた。


 ゆっくりと歩いては、時折足を止め、周囲を見回す。

 その表情は、悲しむような懐かしむような、奇妙なものだ。

 頭を振り、彼女は再び歩き出す。そして、しばらく行った小さな丘の斜面に座り込んだ。


 ぼうとした表情でどこを見つめるともなく座すローザ。

 そんな彼女に近づく影があった。


「どうしたね、ローザ」

「どうもしてはいませんよ、侯爵」


 背後からかかった声に、ローザは振り向きもせずに応じた。

 声を聞くまでも無く、自身に近寄ってくる者が誰であるか把握していることを窺わせる態度であった。

 そのことに、話しかけたクラウスフレート=ゲデック侯爵は安堵の息を吐く。


「珍しいですな、蒼月の夜に」

「お互い様ではないかね? ローザ」


 からかうようにローザが言うのに、クラウスもまた明るい声で応じる。その後、彼は彼女の背後に立ったまま、真剣な声で続けた。


「また呆けたのではないかと心配したよ」

「そのように見えましたか」

「見えたな」


 その言葉に、ローザは小さく笑いを漏らした。照れたような、あるいは嗚咽を隠すような笑いだった。


「そうですか」


 しばらく経ってから、ローザはぽつりとそんな言葉を漏らす。クラウスはそれにはなにも答えず、ただ、小さく首を振るばかりだった。


「とはいえ」


 さらに間を置いて、ローザは侯爵のほうを見ぬままに口を開く。


「私を心配して出てきたというわけではありますまい。なにか用事がおありでは?」

「いや、ただの散策だよ。蒼月の夜は静かだからな」

「まあ、そうですな。魔族ですら今宵は静かにしている。面白い話です」


 魔族といえど、夜は眠る。ことに魔軍を中心とするカラク=イオでは、効率的な活動のため、就寝もまた義務とされていた。

 それでも自由時間となれば騒ぐ者も出てくる。規律正しい親衛隊であるため、それほど羽目を外す者は多くなかったが、今夜ほど静かなのはやはり珍しいことであった。

 なんらかの形で蒼月の夜について知っているが故のことであろう。


「いかに交流がなかったとはいえ、同じ大陸に住んでいるのだ。我々と似た習慣を持っていても、不思議はあるまい。それに、あの方々は案外と様々な習俗に囚われておいでだよ。迷信とまでは言わないがね」


「想像していたのとは違う……とは思いますよ。段々とそう思えてきました」


 そこではじめてローザは振り返り、クラウスの顔を見上げた。


「ああ。そういえば、侯爵もなられたのでしたか。魔族に」

「ああ……。うむ」


 言われて、クラウスは戸惑うような照れたような複雑な笑みを浮かべる。


「そう言われても、実感はないのだがな」

「なにか強制されたりは?」

「なにもないな。魔界本土であれば、あるいは何事か儀礼でもあったのかもしれんが」

「なるほど」


 そこでローザは侯爵の顔から視線を外し、前に向き直った。


「では、神々への信仰は無くされましたか」


 その問いかけに、クラウスはわずかにひるんだような顔つきになった。いずれは答えることになったであろう問いに、彼は一つ息を吸ってから臨んだ。


「無い」


 きっぱりと言い切ってから、彼はぐっと顎を引く。


「私は元々信心深いほうではなかった。神殿へ通うのもあくまで領主の立場上必要な程度だったし、日々の祈りも習慣でしか無かった。崇拝という意味では、私の信仰はごく薄いものだったと言えよう」


 だがね、と彼は続けた。


「神々……というよりは神界を敬う心は持っていた。かつて人類そのものが苦境に陥っていた時代に、我々の前に現れ救いを示して下されたとね。思うに私は、祖先たちに力を貸してくれた彼らの親切に恩義を感じ、救う義理もない相手を救おうとするその心根に感謝と尊敬を覚えていたのだろうな」

「その口ぶりでは、いまはそれも無いと仰りたいようですね?」

「無いな。彼らに向ける感情があるとすれば、それは軽蔑に近い怒りだけだ」


 ふんと鼻をならして、クラウスは腕を組む。


「彼らに力があるのは事実なのだろう。人類を救うだけの力が。そして、おそらくは、滅ぼすだけの力もな。そのことは認めざるを得ない。だが、いかなる力を持とうと、それを気まぐれに振るう相手に、敬意など持てるはずがない」

「気まぐれですか」


 ローザは彼の言葉を繰り返す。


「滅びそうになった人々に生きていく術を授け、都市を再建し、国を築いたのも、その築き上げたものを好きなように焼き尽くすのも、気まぐれでしかないと」

「自分たちを焼いたのを恩寵と思うほど、君も愚かしくはあるまい?」


 言ってから、クラウスは己の言葉の選び方に顔を歪めずにはいられなかった。

 いかに事実であろうと、民を焼かれ、友を失い、父を亡くし、自分自身もとてつもない打撃を受けたローザに、こんな風に言う必要は無かっただろうと。


 だが、ローザのほうは特に大きく傷ついたような風情も無く、何事か考え込んでから、ぽつぽつと言葉を口にした。


「自分に都合のいい天恵のみを喜ぶのは、信仰とは呼べぬのではありませんか」

「では、私には信仰など元々なかったのだろう。なにも抵抗できぬ者をこの世から消滅させ、大地をも殺す者たちに、試練を下さると感謝することなど私にはとても出きんからな。奴らは、私にとって敵だ」

「そう……そうですね。そう割り切れるからこそ、閣下は魔族になることが出来た」


 ローザの言葉の中になにを聞きつけたか。クラウスは驚いたように眉をはねあげる。

 一方、ローザは両手を握ったり開いたり何度か繰り返し、その様子をじっと見つめていた。


「私も、もう神殿には行っていません。祈りを捧げることもありません。ただ、ヴァイシュラヴァナ様とマハーシュリー様に心の中で問いかけることがあるのみです」

「問いかけか」

「はい」


 その内容を口にすることはあるまい、とクラウスは察する。

 だから、その内容に触れるより、その行為そのものについて、彼は触れた。


「あるいはこの軍にいれば、直接問い詰めることも出来るかもしれないな」


 ローザの体がびくりと震える。

 彼女はすぐにからからと陽気な笑い声を上げた。


「神界に共に乗り込んでですか? さすがにそれは壮語が過ぎましょう」

「いやいや、本気だよ。スオウ殿下も、そのつもりでいらっしゃるだろう。それに」


 そこで、クラウスはローザの横に腰を落とした。彼女と同じ視線の高さで、その横顔に笑みを向ける。


「君が今回案内を引き受けた理由はそのあたりでないかと思ったのだがね」

「そこまでは望んでおりませんよ」

「では、なにを?」

「さて」


 ローザははぐらかすように言ってから、思い直したようにクラウスを見た。

 そして、彼が築いた大天幕を見上げた後で、周囲を見回し、南の方を向いた。


「セラートもずいぶん浅くなった様子」


 わずかに月明かりを反射する川の流れは、以前と比べればずいぶんと細い。流れは速いようだが、かといって深く大地を削っているようにも見えなかった。


「ああ、そうだな。人が渡ろうと思えば渡れなくもないくらいの場所もある」

「大橋はもう必要ありませんか」

「そうなるな」


 ローザは目をつぶり、ふるふると首を振る。


「大河は消え、人は消え、街は消えた。本当になにもかもが」


 細い指が持ち上がる。中天を指すかに見えたそれは、クラウスが心血を注いだ大天幕の頂に向かっていた。


「それがわずかの間にあのようなものが建つ。そのことは、歓迎してもよいかと思います。たとえ、それが魔族の手によるものであったとしても」


 ローザの声がそこで詰まる。

 胸の奥につかえたものを、彼女が舌に乗せるまで、どれほどかかったろうか。

 クラウスはなにも言わず、ずっと待っていた。


「……なにもかも消し去るよりは、ずっといい」


 そうして、その口から漏れた感慨は、険しく、そして実に重いものであった。



                    †



「奴隷かあ」


 商人たちから解放した六組目の()奴隷たちからの聞き取りを終えたところで、ドミニクはなんとはなしに呟いた。


「どうしたにゃ?」


 ぴくぴくと尖った耳をかわいらしく動かして応じるのは獣人の大頭目『解放者』シャマラ。

 本来はドミニクとその教育係件監視役のウツギに命じられた聞き取りの任に、シャマラが同席しているのには理由がある。


 解放された獣人たちが、ろくに会話をしようとしなかったためだ。

 ネウストリアの英雄であるシャマラが同席して、ようやく彼らは口を開いた。

 その成果を、ウツギはひとまず報告に向かっている。奴隷商から解放した者たちはまだいるが、今日はこのあたりで終わりにする予定であった。


「いや、奇妙な制度が継続しているものだな、と」

「そうかにゃ?」

「少なくとも私はそう思いますね」


 同盟勢力の長であるシャマラに対しては、ドミニクもそれなりに丁寧な態度を取るようにしていた。それが出来るとウツギが判断したからこそ、こうして同席できている面もある。


「どういうことか、説明してくれるかにゃ?」


 そのくりくりした目を細め、シャマラは慎重な調子で尋ねる。

 相手が魔族ではないことは彼女も知っている。

 おそらくはネウストリア人ではない人間に、獣人を奴隷にすることが奇妙と言われて、興味を惹かれる部分もあったし、いぶかしむ面もあった。

 ひとまず、話を聞くにしても、構えてしまうのは仕方の無いところであろう。


「もちろん様々な考えがあるのでしょうが、非効率ですよ。奴隷制度というのは」

「非効率」

「ええ。……そうですね。では、まず私が納得しうる奴隷制度を挙げてみましょう。私が考えるに、奴隷を用いることに意味があるのはおおよそ二つの理由だけです」


 ぺらぺらと喋るドミニクをうさんくさげに見ながら、シャマラは視線だけで先を促す。


「一つは感情が大いに絡む場合。たとえば、二つの集団があり、それらが憎しみあっていたとしましょう。当初はなにかをめぐって争っていた集団同士が、段々と感情的なしがらみを持ち、ついには憎悪にまで至ったとしたら」


 ドミニクは両拳を持ち上げ、なんどかそれをぶつけ合った後、ごちんと音を立てて打ち合わせた。

 シャマラは、自分でやっておきながら涙目になっていることについては、あえてふれないでおく。


「こ、こうした集団が戦い、どちらかが敗れた場合、勝利者が敗者を奴隷とするのは、効率など無視したところでの行いです。彼らは、憎い相手に苦役を与えるために奴隷とするのであり、その効率性など考える意味が無い」

「痛めつけるために……ってことかにゃ?」

「そうですね。尊厳を奪うとか、他にも色々と屈辱を与えるためというのもあるでしょう」

「ふむにゃ……」


 ドミニクが言葉を切って、自分の理解を待っているのを見て、シャマラはひらひらと手を振った。

 ドミニクは一つ頷いて続ける。


「もう一つは戦場における戦闘奴隷です。兵士たちにおいやられて、敵の突撃を防ぐ肉の盾とされるか、戦場を攪乱するために走り回らされるか。いずれにしても、その場にいてくれれば、後は逃げだそうと構わないものであり、長い間抱え込む必要のあるものではない。しかも、管理する側も武器を携行するのが当然の立場です」

「……消耗品ってことだにゃ」


 シャマラがいまいましげに唸るのに、ドミニクはこくりと頷く。

 獣人がそんな態度をとれば、牙はむき出しになり、頬は恐ろしげに歪むというのに、ドミニクはそれに一切頓着しようとしなかった。


「ええ。しかし、労働奴隷を消耗品とするのは、あまりよろしくない。すぐに覚えられるような単純作業であっても、こつもあれば慣れもある。せっかく覚えさせるのだから、長く働いてくれるほうがいいとは思いませんか」

「それはそうだろうけどにゃ……。実際には……」


 獣人もまた労働奴隷として酷使され、消耗品のように扱われている。戦闘奴隷ほど短期間で死んだりするものではないにしても……。


「ですから奇妙な制度だと考えるのです。だいたい、強制された労働となれば、いやいややることになるわけでしょう。それだけで効率は落ちます」

「……まあ、もともと望んでやる奴が滅多にいないようなことをやらされるわけだけどにゃ」

「本来なら、そうした労働は、賃金などの動機付けがあってこそ回るものです。それを、奴隷という形で強制している」

「その賃金を払いたくないから奴隷を使うんだろうにゃ」


 ドミニクはシャマラに同意するように頷いた。


「使うほうはそう考えていると、私も思います。ですが」

「が?」

「奴隷は売買される。使うためには買わなければならない。そうでしょう?」


 シャマラにはドミニクの言いたいことがわかった。雇うのではなく買うのであっても、結局は金を払っているのではないかということだ。

 シャマラはそれに対し、静かに否定の仕草を返す。


「ネウストリアでは、奴隷同士の子も奴隷だにゃ」

「妊娠期間と生育期間を考えれば、買うよりも高いのでは?」

「それは……ど、どうなのかにゃ」


 たしかに、妊娠するとなれば働けない期間も出てくるし、子を育てる間もそうだ。もちろん、育つ子もある程度の年までは仕事を手伝わせようにもやらせようがない。

 だが、シャマラは奴隷たちが自分たちの子を奴隷とし、幼い頃から働かせるのを見てきた。

 果たしてそれが奴隷を買ってきたり、あるいは普通に賃金を払うのより安いのか高いのか、考えてみたこともなかった。


 考えとしてあったのは、そうして子々孫々を奴隷とし、獣人たちを隷属させようとするネウストリアの人間たちへの怒りだったから。


「粗末なりといえども食事をさせ、衣服を用意し、ある程度は清潔な寝る場所を与え、逃亡しないよう監視をつける。労働を強制するため、恐怖を示す必要もある」


 シャマラが示された新しい視点に驚愕している間にも、ドミニクの論は続いている。


「その上で、やる気のない働きぶり。果たして、これで得られるものが、継続的な賃金の支払いで得られる労働の成果と比べ、より安価、あるいは効率的と言えるのか、私は疑問なのです」


 いずれは事例を収集して、試算してみなければならないな、などとぶつぶつ呟くドミニク。その様子にも、シャマラは驚愕の視線を向けていた。


「さらに言うなら、あなたがたのような敵対者をも生み出してしまう。いまの戦争状態など、まさに浪費ですよ。やらなくてよかったはずの戦闘だ。そこに注ぎ込まれる金銭も、奴隷制度なんかにこだわらなければ費やす必要はなかったんです」


 なるほど、とシャマラは思う。

 この人物に対して、スオウが仕官を許した理由がなんとなくわかったのだ。

 たしかに、この人物は、面白い考え方をする、と。


「たぶん、だにゃ」


 考え考え、シャマラは言う。


「いまのネウストリアの状況は、さっき言った二つの集団に近いんだにゃ」

「え?」


 ドミニクが納得できる二つの理由として挙げた最初のほうが、現況にふさわしいのだとシャマラは言った。


「もう、獣人を奴隷にするかどうかってのは感情の問題になっているってことにゃ」


 興味深そうに身を乗り出すドミニクに、シャマラはゆっくりと言葉を紡ぐ。


「効率とかじゃないんだにゃ。これは、もう『獣人とは奴隷にしていいもの』『奴隷はなくてはならないもの』としてあっちの考えが凝り固まっちゃってるんだと思うにゃ」

「なんと」


 ドミニクは目を見張った。

 それから腕を組み、額に指を押しつけて考え込む。


「感情の問題だと……。それでは……」

「そうだにゃ。なかなか解きほぐすことは難しいにゃ」

「そうなります。けれどネウストリア全土がそうも凝り固まっているとは限りますまい」


 なにを言っているのだろう、とシャマラは思った。

 ネウストリアに生き、ネウストリアで暮らしてきたシャマラにとって、ドミニクの発想は理解しがたかった。

 だから、思ったままを口にした。


「なにを言ってるにゃ?」

「あちらの実力者の中に、効率を重視する者がいれば、ひっくり返すことも可能ではないでしょうか」


 今度はシャマラが目を見張る。

 こぼれんばかりに大きく目を開き、そして、深くため息を吐く。


「……万が一。万が一、そんなのがいればにゃ」

「ええ。もし、いれば」


 可能性があると思っているのかいないのか。ドミニクは平静な声でそう続け、にっこりと笑って、こう言うのだった。


「しかし、最初から諦めるよりは面白いではありませんか」


 と。


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