25/34
ざわざわ?
「え? メリー様は魔王様の父親じゃないんだから、お父さん対象のそれって関係無いんじゃないですか?」
トロ君は、にかっと笑ってそう言ったが。
赤の他人同士、しかも13才少女と年齢不明の男。
それって、まずいのでは?
と、突っ込む常識人はここにはいない。
「え? あ、そっか! じゃあ、明日からまた一緒にお風呂入ろうよ、メリーさん!」
「………………………………お、お断り致しまっ!?」
即答したかったのにできない自分に、メリーさんはうろたえてしまい。
結果、舌を噛んだ。
「メリーさん、大丈夫?」
「……はいでぶでしゅ(大丈夫です)」
ここなが来てから、ずっと。
昨日も今日も、お城は賑やかで。
そのせいか。
メリーさんの心も最近……なぜだかとても、ざわついている。




