表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/34

ほしい?

「そっか……」

「魔王。なにが欲しいのですか? メリーが差し上げられる物でしたら、どんな手段を用いても必ず手に入れて参りますから、仰ってみてください」


 非常識というより犯罪臭のする発言だが、この男に育てられているここなにはそれを嗅ぎ取ることはできなかった。


「……あのね、ここなはね……」


 ここなは手に持っていたクレヨンを置き。

 隣に座る男を見上げ、言った。


「ここな、メリーさんみたいな可愛いくるくるな角がほしい」

「…………メリーのような、ですか?」

「うん、ほしい」

「…………」


 メリーさんと呼ばれている男には、頭部に角がある。

 左右に一つずつ、それはついていた。

 ここなは先程まで夢中で書いていたスケッチブックも芝生の上に置き、男に言った。


「メリーさんはいいなぁ、いいなぁ~。可愛いくるくるくる~な角がついてて……」

「………これが……………か、か、かわっ、可愛いですか?」


 男の白い頬が赤く……ではなく、見る見るうちに青く染まっていく。


「あ~! むふふっ、メリーさんたら、照れてるね!」

「…い………い、いえ、そのっ」


 男は照れると、青白い顔の青さが増す。

 ここなはメリーさんと暮らしているので、それを知っている。

 今のメリーさんの顔は、真っ青だった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ