都道府県たちの物語
今まで、都道府県擬人化シリーズの物語を書きましたがどれもしっくりせず納得のいかない作品を作ってきました。
しかし、今回は自分でも納得のいく作品に仕上げました。
感想を書かれた方ありがとうございます。
僕たちは人間ではない。
いや、正確に言うならば人間のフリをしている。
自分たちがなぜ人の姿をしているのかも分からない。
これは、擬人化してしまった『都道府県』がおくる日常と非日常の物語である。
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目覚ましの音で目が覚めた。妙に暑苦しい午前5時、目の前にあったのは白い天井だった。
カーテンを開けると目を凝らすような太陽の光が降り注いだ。
朝飯はパンとコーヒーと質素なもの。仕方ないアルバイトでの給料でこの生活は成り立っている。
妹たちが食べていける給料は稼いでるつもりだ・・・・たぶん・・・・絶対そうだ・・・・
とりあえず朝飯を済まして、早めに高校に行こうと支度をした。
妹たちはいまだ就寝中。まぁ、時期に起きるだろう、そんな軽い気持ちを乗せたまま僕は学校へ行く支度をした。
支度完了。学校に行く前は必ずニュースを見て学校に登校する。これがマイスタイル・・・・あれ?
『ニュースをお送りします。昨晩6時過ぎくらいに東京都八王子市で殺人事件が起こりました・・・・』
激痛。わき腹付近に強い痛みをを感じた。いつもそうだ、殺人、窃盗、事件などのニュースを見ると必ずと言っていいほど体のどこかに激痛がはしる。しかも、東京都関連のニュースのときはひどい。
「つぅぅ・・・・!!」
思わず声が出てしまった。
今日は厄日だ、そう感じたまま家を後にした。
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「おはよう」「あはーっす」「おーはーよっと」
一本道を抜けると学生たちの喧騒でにぎわっていた。どうやらこの町に『不幸』という言葉はないらしい。
歩いて、10分足らず学校につき教室へと向かった。
『壱年壱組』
朝休みの時間はreading timeになっている。この高校に入った理由は偏差値が高い割に学費が払わなくてもいいことだった。現在自分の生活環境を考えればこの高校に入って当然だった。
部活動が盛んで、20種類以上ある高校は唯一ココだけだ。
すると、先生が突然教室の入ってきた。
「皆さん、おはようございます。唐突ですが転高生を紹介します。『幕張千』君です。さぁ、自己紹介」
「読めないと思いますが・・・『バクハリセン』です・・・宜しく・・・」
見た目は、真面目そうに見える反面髪の毛が茶髪で耳にピアスをしているのでチャラく見える・・・
「さぁ、みんなも自己紹介!自己紹介!」
高校生になって自己紹介とは、受験の面接だけでたくさんだ・・・・
「高橋北です・・・」「瀬戸信也です、宜しく」
次々と自己紹介されていく中、一刻と自分の番が迫ってきた・・・
「小林東海林です」
キタっ次だ・・・!!
「東悠作で、です」
か、噛んだ・・・・・!!
「・・・宜しく・・・・」
!?え・・・・
そこには、影のある笑顔で挨拶した千の姿がいた。
奇遇というか、偶然というか・・・僕の隣の席は転校生だった。
今なら小説とかである、転高生ネタは信じない性分だったが今なら信じるかもしれない・・・
※
時間があっという間に過ぎ、放課後になってしまった。
所属している部活動はなく、自分の家へと帰って行った。
「東」
「?、あ、幕張君。な、なに?」
「そんな、深刻そうな顔すんなよ~・・・ちょっと付き合ってくんない?」
「え?う、うん」
ついて行くうちに、あることに気付いた。この男どっかで見たことあるぞ・・・・そんな風に感じたからだ。
すると、千は急に立ち止まって振り返った。
「悪いけど、単刀直入に聞くけどさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・お前、東京?」
この言葉が、僕が初めて体験することになった非日常の合図だった・・・・・・
次回、非日常ノンストップ!!




