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モフッてモフモフ 俺たち チームニャンダバー!悪の秘密結社だニャン  作者: 枝豆子
3章 オレッチ ただいまスパイ活動してるニャン

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20/28

20 合言葉はモフッと!チャイロの深夜お仕置き大運動会

チャリチャリチャリチャリチャリ。


チャイロは、自転車のカゴの中のバッグの中で、じっと様子を伺っている。


「くそ~。白い人間には、もう会いたくてないニャン。女店員もオレッチの下僕のくせに、酷い仕打ちニャン。お仕置き確定コースニャン」


チャイロが一人ごちていることなんか、全く気づかず、女店員は自転車を漕いで行く。赤信号で止まるたびに、女店員はチャイロに話しかける。


『【モカ】頑張ったね』『凄く良い子だったよ』


「女店員なんか、ぷぷんのぷーん」


無視、無視、無視。チャイロは、ご機嫌最悪で自転車に揺られていた。


自転車は、喫茶店の裏口に停められた。チャイロ自身もバッグが持ち上げられ、何と無くの浮遊感を感じ、喫茶店に戻ってきた事に気がついた。


「オレッチを出すニャン、出すニャン、出すニャーン」


バッグの中で、バインバインバインと大暴れしてみた。


『【モカ】は賢いねぇ。おうちについたの判ったんだ』


【モカ】に反応して「にゃーん」と返事をしてしまった。バッグの中を覗き込む女店員と目があった。


バイン、バイン、バイン、バイン、バイン。


バッグの入り口を巾着のようになっている編み編みネットに、顔やおでこを何度も何度も押し付ける。


「【モカ】には悪いけど、超キュート」


必死なチャイロと違い、生暖かい眼差しを女店員はしていた。


『仕方ないなぁ、おうちの前だけど、出してあげよう』


巾着の紐を指先で解くと、緩んだ入り口におでこをめいいっぱい押し付けていった。女店員は両手で、ぐいっと、入り口を広げた。


勢いよくチャイロは飛び出した。裏口の扉まで、猛ダッシュ。女店員が、扉を開けると、体を滑り込ませ、喫茶店に中に入っていった。


「逃げろ、逃げろ、逃げろニャン。とりあえず、落ち着きたいニャン。オレッチの匂いのする方向へ進むニャン」


『【モカ】お帰り!病院、どうだった?』


「男店員!どけニャン。今は構ってられないニャン」


チャイロは、男店員を無視して、2階の居住スペースを目指す。扉が閉まっているため、前脚でカリカリ引っ掻いた。


「開かないニャン!合言葉がいるニャンか?モフッとモフモフ ニャンダバー!モフッとモフモフニャンダバー!んなーーーーー!開かないニャン」


カリカリカリカリ、カリカリカリカリ。


『おい、早く開けてやって。【モカ】安心できる場所に行きたいのか、トイレがまんしているかじゃないのか?』


『【モカ】今開けるからね。ちょっと待って』


女店員が、居住スペースへの扉を開けたと同時に、チャイロは中に滑り込んだ。


チャイロが目指す場所は、ソファの後ろ。ダッシュで逃げ込み、体がすっぽり入る。


「よーし!オレッチの勝ちだニャン。女店員め、お仕置きしてやるから、覚悟するニャン」


何の勝負か理解不能だが、チャイロはお仕置きに思いを馳せる。


「今夜、決行ニャン」


その夜、男店員、女店員が眠りについた後、チャイロは行動に移る。


「にひひ、寝てる、寝てるニャン」


女店員は、自室でクークーと、規則的な呼吸を繰り返していた。


ダン!と大きな音を出し、部屋を走り出した。


チャイロは、部屋の角から角に猛ダッシュをした。


「チャイロ選手!走った、走った、走ったニャン」


ドタドタドタドタ。

そして床にころりんと転がり、勢いのまま壁に到達。後脚を壁につけ、ビヨーンと勢いをつけて蹴り出す。

びよーーーーーーんと、背中を床につけ、チャイロは床を滑る。


走って、転んで、見事に滑って.......。

真夜中のチャイロだけが参加するお猫様大運動会が始まった。


『【モカ】お願いだから寝かせて~』


お猫様極意、夜中の大運動会。

チャイロからのお仕置きが決行されたのだった。





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