化学の世界
大雑把に書きました!
十一度目は化学が進んだ世界だった。
これまでの記憶があるから性格は暗く人間不信になっていた。
不思議なことに精神的に壊れていなかった。
希望を捨てきれていなかったから。
壊れていないからこそ地獄なのに。
人とは話さなくいつも暗い私に不気味さを感じ親は私を病院に連れて行った。
身体的に異常は無いものの精神的に異常が有るとして精密検査が行われた。
検査の結果、私が記憶を維持したまま生まれ変わったことがバレてしまった。
記憶を見るくらい容易く出来る世界なのだ。
親に売られた。
施設に預けられ人体実験が開始された。
実験内容は主に記憶に関してだ。
脳に電流を流されたり、移植したり、削ったり。
記憶を継いで生まれ変わったって所詮人間だ、死ぬ時は死ぬ。
どんなに化学が進んでいようと、どんなに技術が高いだろうと私は死ぬ。
最後に見たのは、脳が心臓が体が目が全ての臓器がいろいろなカプセルに浮いている私の体を技術者達が研究をしているところだ。
突然停電してあらゆる機会等が停止し私は死んだ。
それからも永遠に地獄を見ている。
何十回、何百回、何千回と。
数えきれない程の人生をやり直している。
強く願っても変わらない地獄。
壊れてないのが不思議なくらいの地獄。
まだ諦めていない。
心のどこかでまだ希望を持っている。
助けなど無いのに、願っている。
きっと現れるその時まで。
適当です、すみません。