家族
「父さん、母さん只今戻りました」
「お帰り、リオン、ご苦労だったな」
「リオーンお帰りなさーい」
「わぷっ・・・・」
母さんいきなり抱き付いて来るのは勘弁してください
「レイカも、旅はどうだった?」
「はい、お義父様、とても楽しめました」
「そうか、今日は泊まって行くと良い、家でゆっくり旅の話を聞かせて貰おう、なあ?フィオーネ」
「そうなさい、お母さん久しぶりにはりきっちゃう!」
「お義母様、私お手伝いしますね!
リオン君はお義父様のお相手をお願いね」
1ヶ月ぶりに帰って来た我が家
父さんは何時も通り、母さんは若干キャラ変わった?って位テンションが高い
「旅の内容は手紙でおおよそ知っている
先ずは報告の件ご苦労だったな」
「はい父さん、半月後には地方守備隊が作戦を決行するとの事です」
「半月後?そんなに早くか・・・・
一体どんな魔法を使ったんだ?」
オレはオイレさんの事や世話になったフェルゼンさん、ザフィーアさん、それにマルモアの事を話して聞かせる
「成る程、良い縁に巡り合えたな、その縁は大切にしなさい」
しかし・・・・と何やら思案顔の父さん
「フェルゼンが来るのか、ならば俺も鍛え直さんといかんな」
ニヤリと不適な笑みを浮かべながらそんなことを呟く
また殴り合いでもする気かよ・・・・
「父さん、今後の事で話が有るんだけど」
「なんだ?言ってみろ」
「オレこの家を出てレイカの家に住もうかと思ってるんだ」
「ふむ、まあそう言うとは思っていた
やはり夫婦水入らずで暮らすのが1番だろうからな」
「そうねぇ・・・・リオンの思った通りにしなさい」
料理を運んで来た母さんも寂しそうな表情を浮かべながらも同意してくれた
「有難う、明日から少しずつ荷物を運び出すよ、向こうでの片付けも有るから帰らない日も増えると思う」
「なに、その辺は気にする事は無い
何か手伝う事が有れば遠慮無く言いなさい」
「そうよ、家族なんですから
レイカさん貴方もね」
「はい!お義母様」
嬉しそうに微笑むレイカと母さんは本当の親子に見える
「そうだ、実はオレとレイカは冒険者登録もして来たんだ
だから近い内に旅に出ようと思ってる、その前にまた父さんに稽古を付けて欲しい」
「そうかそうか、任せておけ
まだまだお前に負けるつもりは無いからな」
「レイカさんはどうします?私が魔法のレクチャーをしましょうか?」
「良いんですか!?」
「勿論よ、大切な娘ですもの」
「お義母様・・・・はい!よろしくお願いします!」
誰もが皆笑顔で居る世界
今オレはあの悲惨な前世とは比較にならない程幸せだ、この幸せを壊さない様に頑張らないとな!
「リオン君のご両親、とても素敵な人達ね」
「知ってただろ?」
「うん・・・・だけど今日改めてそう思った」
久しぶりにレイカはベッド、オレは床で床に就く
同じベッドで寝たいけどシングルだと流石に狭いのだ
レイカも旅疲れしているだろうし、今日はユックリさせてやりたい
「床痛くない?」
「慣れてるよ」
「疲れ取れないんじゃない?」
「外での野宿に比べれば全然平気」
「う〜〜〜」
「う?」
何唸ってるんだ?
「もう!リオン君のバカ・・・・」
そう言うと頭から布団を被りこちらに背を向けてしまった
えぇ〜何か怒らせる様な事した?
「レイカ何怒ってるんだ?」
「別に〜怒って無いけど〜」
「いや怒ってるだろ」
「怒ってないもん」
ん〜解らん、寝るか・・・・
「こっち来てよ・・・・」
「ん?」
「こっちで一緒に寝ようって言ってるの!」
「いや狭いだろ」
「平気だもん!一緒じゃ無いと寝れないもん!」
子供か!全くしょーがないなー
「ほれそっち詰めてくれ」
「やだ」
やだってあんた、いや詰めてくれないとオレ横になれないんですが?
「私の上に乗って良いよ?」
布団から目元だけ出してそんな事を言って来る
「父さんと母さんも居るんだからそれはちょっと・・・・」
「平気だと思うよ?今頃お義父様とお義母様も・・・・」
やめて下さいお願いします
両親の情事を想像させないで下さい
「どうなっても知らんぞ?」
「どうされちゃうのか楽しみ♪」
その後オレ達が眠りに付いたのは白白と夜が明けてくる頃だったとさ
「おそよう父さん」
「ああ、おそよう」
昼頃起きて部屋から出るとお疲れ気味の父さんに迎えられた
母さんの姿は見えない、珍しくまだ寝ている様子、もちろんレイカもだ
「疲れてる?」
「少しな、昨晩お前の言った事でフィオーネが寂しがってな、慰めるのに少し時間が掛かってしまった
お前こそ疲れてるようだが・・・・まあ何も聞くまい」
「オレは平気だよ、若いし」
「何をこいつめ、生意気な」
そう言う父さんの目は笑っていた
オレもそれに力無い笑いで応える
妙な連帯感を感じたオレと父さんは昨日約束した稽古のために表へ出るが、出た途端二人で目を瞬かせる
ふっ、太陽が黄色く見えるぜ
今日はまだ始まったばかりで有る・・・・





