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2人だけの結婚式

挿絵(By みてみん)

 遅いランチをレイカと2人で食べているとブルーメがテコテコと近付いて来る

 食事時とは微妙にズレている時間帯なので店内の客はまばら

 暇潰しにでも来たかな?

 

「お疲れさん、どうした?」

「お二人はこの後どうするんですか?」

「そうだな〜仕事も終わったしその辺をブラブラ観光でも」

「いえ、そうじゃ無くて

 やっぱり故郷へ帰られるんですか?」


 あ〜そっちね

 虹色亭復興作戦の為に滞在期間を延ばしていたが、村へ帰る日が目前に迫っている


「そうだな、ボチボチ帰り支度をしないとだな」

「そう・・・ですか」


 至極残念そうな顔をしたブルーメを見るともう少しここに居ても良いかな〜等とも思うがそんな事をやっているとますます帰りづらくなりそうだ、ここは一度帰るべきだろう

 帰ってからじっくり今後の事を考えよう

 父さんと母さんにも相談しなくちゃだしな


「また遊びに来るよ、その時は今よりずっと成長したブルーメの姿を見せてくれ」

「はい!頑張ります」


 良い返事だ、次に会う時は憧れのオイレさんに少しでも近付けているかな?

 いや、ブルーメはブルーメだ

 オイレさんとはまた違う素敵な女性に成長している事だろう


「ところでお二人は冒険者なんですよね?

 ギルド登録はしたんですか?」

「ああ、オレはしたよ

 そうだ、この後ギルドに行ってレイカも登録を済ませてしまおう」


 定食の厚切りハムを頬一杯に詰め込み、リスの様な顔になっているレイカにそう声を掛ける


「ムグッ、ングッ、ふぅ・・・

 そっかー私も冒険者って事にしといた方が何かと都合が良いよね?」

「え?レイカさんは冒険者じゃ無いんですか?」

「冒険とかした事無いしね」

「それならオレも無いな

 ギルド登録はしたから肩書きは一応冒険者だけど」


 父さんと母さんからのお墨付きは貰っているけどな!


「リオン君ギルド会員証って言うの見せて!」

「ん、ほれ」


 金属製のプレートにオレの名前が彫って有るギルド会員証をレイカに渡す


「へーこれがそうなんだー」

「何か魔法が掛かってるっぽいんだがオレには解らなかった

 多分単一効果魔法なんだろうけど」

「どれどれ?」


 そう言うとレイカはスマホっぽい機械を会員証に向け何やら操作し始める


「ちょっ!レイカ!」


 ブルーメの前でそれ出しちゃ不味いだろ!

 

「レイカさんそれ何ですか?」

「これ?マジックアイテムだよ!」

「へー私マジックアイテムって初めて見ました」


 うお!一言で納得させやがった

 マジックアイテムって便利な言葉だな


「ちょいちょいっと、よし読めた!

 この会員証にはリオン君の経歴が入ってるみたい、名前とか住所とか今までどんな仕事をこなしたとか」

「成る程、だからどこの街でも使えるのか便利だな」

「後は冒険者ランクって言う項目が有るね

 リオン君はDランクだって!」


 Dね、多分一番下のランクなんだろう

 登録したてで何も仕事をこなして無いんだから当然だ


「ランクはAからD、その上がSだって!

 リオン君なら直ぐSになれるんじゃ無い?」

「どうかな、どの位の仕事をこなせば良いかも解んないから何とも言えないよ」

「Sまで昇り詰める事が出来る奴は少ねーぜ?俺やザフィーアでもA止まりだったからな」


 フェルゼンさんも手が空いたのかジョッキ片手に話へ加わって来た


「フェルゼンさんまだ仕事中ですよ」

「これっぽっちで酔うかよ!

 おめーの両親はSまで行きそうだったが国からの要請を断ったお陰で結局A止まりだったみたいだぜ」


 あ〜爵位受け取らなかったり王立魔法学院の教師になる話を蹴ったりした事か

 と言う事はSになるには国王に認めたれた上で国に尽くさないといけないって事だな

 でもそこまで行くともう冒険者としての仕事は出来ないんじゃ無いか?


「まあ、あの2人はそんなつまんねー肩書きに興味無かったみてーだがな」

「そうですね、父さんも母さんも2人で穏やかに暮らす事を選んだんです」


 だからオレは生まれる事が出来たんだ


 食事を終えたオレはレイカを連れ立ってギルドへ

 2回目なので事はスムーズに進む

 問題が有ったとすれば人口密度の高さからレイカが始終怯えてオレにしがみ付いてたおかげでイチャつく場違いなカップルと思われ周りからの視線が痛かった程度だ


 ギルドへの入会、会員証の発行手続きをサクッと終わらせその帰り道、前々から計画していた、ある事を決行するのに必要な物を買う為、とある商店へ寄り道する


「レイカ指輪を買おう、結婚指輪」

「どうしたのリオン君唐突に」

「前から考えては居たんだけど先立つ物が無かったからさ

 でも今はこれが有る」


 ジャラリと音のする革袋を見せる

 お金は確かに有ったけど、父さんが用意してくれたお金で買うのはチョット違う気がしていた

 これは親から貰った金じゃ無い、虹色亭で一ヶ月働いた給料としてフェルゼンさんがくれた物だ

 もちろんレイカも同じ額を貰っている


「リオン君が稼いだお金なんだから好きに使って良いんだよ?私の為に使わなくても・・・・」

「好きに使うよ、だから指輪を買うんだ

 それにレイカだけのためじゃ無くオレ自身のためでも有るんだ、受け取ってくれないか?」

「うん・・・・そこまで言うなら」


 頬を赤く染めてはにかむレイカ

 口ではああ言ってもやはり嬉しそうだ


 教会で清められたと言う銀製のペアリングを購入したオレ達は近くの公園まで行き噴水の前で指輪の交換をする事にした

 少しでも雰囲気の良い所でとの考えからだが人通りが多く少し恥ずかしい、まあ旅の恥はかき捨てと言う事で


 レイカの手を取り左手の薬指を指輪へくぐらせる


「新郎リオンは新婦レイカを、健やかなるときも病めるときも、富めるときも貧しいときも、妻として愛し、敬い、いつくしむことを誓います」

「ふふ、何それ誓いの言葉?」

「やっぱ指輪交換って言ったらこれだろ?」

「普通誓いの言葉は指輪する前だよ?」

「順番なんか気にするな」

「そうだね、じゃあ私も

 新婦レイカは新郎リオンを、健やかなるときも病めるときも、富めるときも貧しいときも、夫として愛し、敬い、いつくしむことを誓います」


 レイカも同じ様にオレに指輪をはめ、最後に誓いのキスをし、2人だけの結婚式は終わりを告げたのであった

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