表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/62

ブルーメとマルモア

挿絵(By みてみん)

「ブルーメ、料理上がったぞ!」

「は、はい!」

「ブルーメちゃん注文頼むわ!」

「少々お待ちくださーい」

「ブルーメちゃん会計お願いしまーす」

「ただいま伺いますー」


 バイトで入ったブルーメだが、1週間の試用期間終了が間近に迫っていた

 今まで働きに出た事は無いと言っていたブルーメだったが、なかなかどうして頑張っている

 今やすっかりお店の看板娘となりつつ有った

 入りたての頃はそれはもう酷いものだった

 客前で喋れない、注文を間違える、料理を落とす、洗い物をさせれば白魚の様な指は直ぐにあかぎれを起こす等々

 失敗と言われる事は一通りやったんじゃ無いかな?

 それでも流石オイレさんに憧れていると言うだけ有って絶対に挫けなかった

 そしてそれはある日を境に大きく成長するのだった


「も、申し訳御座いませんお客様!」

「ざけんな!どうしてくれるんだ!」


 蹴躓いたブルーメが客に料理をぶっかけたのだ

 もちろんわざとでは無いがお客はカンカンに怒っている


「す、直ぐに洗いますのでお洋服をこちらに・・・・」

「ああ?そんなんで済むと思ってるのか!」

「ひっ!」


 お客に怒鳴られすっかり萎縮してしまい言葉に詰まるブルーメ

 流石に助けに入るかと思った矢先、お客がブルーメの手首を掴んだのだ

 やばい、いくら相手が客でこちらに非があっても手を出しちゃいけない

 止めなきゃ!と思った時


「おきゃくさん!その手を離すのじゃ!」


 制止の声を掛けたのはマルモアだった

 その表情は怒っている様に見える


「その手を離すのじゃ」


 低い声でもう一度言うマルモア

 これはマルモアを止めないといけない方向か?

 すると突然マルモアが床に跪き頭を深く下げる

 所謂土下座だ


「済まなかったのじゃ

 許して欲しいのじゃ!」

「な、なんだよマルモアちゃん

 俺は別にそんな事して欲しい訳じゃ・・・・」

「済まなかったのじゃ

 ブルーメのミスは指導したわたしの責任なのじゃ!

 どうか許して欲しいのじゃ!」


 そう言い何度も額を床に擦り付けるマルモア、それを唖然とした表情で見ていたブルーメもハッと我に返りマルモア同様膝を床に付け頭を下げようとする


「解った!解ったから!

 2人とも立ってくれ、これじゃあ俺が悪者みたいだ」

「許してくれるのか?」

「そこまでされてまだ怒る程ケツの穴は小さくねえよ

 俺の方こそデカい声出しちまって悪かったな」


 成り行きを見守る形になってしまったがマルモアのお陰で丸く収まってくれた


「おう、リオンこれ持ってけ

 騒がした詫びに俺から奢りだ」


 フェルゼンさんが数本の瓶をカウンターに並べる

 今いるお客さん全員に一杯ずつ奢るようだ


「了解です

 お騒がせしました!

 フェルゼンさんから皆さんに一杯奢るとの事です!

 マルモア、ブルーメ、レイカ手伝ってくれ」

「「「解りました(のじゃ)!」」」


 料理を掛けてしまったお客さんの上着はリューべさんに染み抜きと洗濯を頼み、オレが魔法で乾かしお客さんが帰る際にお返しした

 お客さんは料理を掛けられる前より綺麗になったと笑っていた

 また帰り際ブルーメを呼んでさっきは怖い思いをさせて済まなかったと謝ってくれまでした

 そんなお客さんにブルーメはニッコリと花のような笑顔でまたいらして下さいと言う

 お客さんは酒とは違うもので顔を赤らめながら帰って行った

 きっとあの人はお得意さんになってくれるなと、そんな予感がした


 それ以来ブルーメは目を見張るほどの成長を見せ、失敗らしい失敗もしなくなり今ではすっかりお客さん達の人気者で有る


「さてブルーメ、今日で1週間経ったけどどうかな?」

「どう・・・・とは?」


 オレの問いに不安そうな表情のブルーメ


「続けられる?

 オレとしては君を正式に雇いたいと思ってる」


 そう言うと一転して嬉しそうな笑顔になり


「勿論です!

 よろしくお願いします!」


 そう言って頭を下げるブルーメ

 最初の頃とは打って変わって人見知りも無くなりハキハキ喋れるようになっている

 何より何事にも真剣に取り組み、もうミスは犯さないという気概も感じられる

 正直ここまで成長するとは思っていなかったけど、あの一件はブルーメを大きく成長させるキッカケになったようだ


「ブルーメおめでとうなのじゃ!」

「マルモアさんのお陰です

 あの時助けられて私、今のままじゃダメだって思ったんです

 私もマルモアさんみたいになれますか?」

「勿論じゃ!」


 あれ〜オイレさんに憧れていたんじ無かったっけ〜?


「そうか、どうやら私はフラれてしまったようだな」

「オオオオイレさん!いらしてたんですか!?」

「今来たところだよ

 ブルーメおめでとう、良く頑張ったね」


 そう言いながらブルーメの頭を優しく撫でるオイレさん

 ブルーメは父親にされた時の様に嫌がりはせず赤くなりながらそれを素直に受け入れている

 と、言うかブルーメのオイレさんを見る目は恋する乙女のそれなんですが・・・・

 まあそう言うことも有るよね!

 そんなオイレさんの天然タラシっぷりを見つつオレとレイカの店員生活は幕を閉じたので有った


 翌朝、と言っても起きた時には既に昼近い時間だった

 店員生活に終止符を打ったオレとレイカは久しぶりの遅起き

 ここのところ忙しくてレイカを構ってやれなかった分昨晩『頑張った』からで有る

 お陰で身体が汗とかその他色んな物でベタベタする

 部屋に備え付けて有る大きめのタライに水を張りお湯を作る、勿論魔法でだ

 本当なら沸かしたお湯をバケツリレーで運び込まないと行けないところだが、ホント魔法って便利

 服を脱ぎ湯に浸かり身体を拭いているとレイカも目を覚ましたようだ


「んにゅ・・・・リオン君おはよ・・・・

 あ〜お湯浴びしてる〜私も〜」

「いやいやこのタライに2人は無理だって」

「大丈夫だよ〜」


 レイカもさっさと服を脱ぎ・・・・

 あ、最初から何も身に付けて無かったわ

 タライに入りオレの股の間に尻をねじ込み胸に背中を預けて来る

 そんなに押し付けられると反応しちゃうんですが・・・・


「あれ〜リオン君何か当たってるよ〜」


 ニヤニヤしながそんな事を言ってくる

 もう!解ってるくせに!

 お返しとばかりに背後から抱き付きレイカの胸を下から持ち上げ柔らかさと重さを確かめる


「また大きくなったんじゃ無いか?」

「なによ〜太ったとでも言いたいの〜?

 リオン君がいっぱいモミモミするからでしょ!」

「そうか、オレのせいか、じゃあ責任取らないとな

 その前にレイカのせいで大きくなったコレの責任を取ってもらおうかな?」

「どれどれ〜あらら、これは責任取らないとね!」


 そう言うとレイカはオレの方へ向き直り首に腕を、腰に脚を絡めて来る

 オレの太腿の上に座り丁度目の前にレイカの爆乳が有る形だ

 と言うかオレの顔は半分以上レイカのそれに埋もれ、呼吸の度にレイカが発する甘い香りを吸い込む事となり頭がクラクラして来る

 おかげでオレの方もすっかり準備オーケーだ


「昼間っからエッチだな〜レイカは」

「エッチなはキライ?」

「まさか」


 そのままオレは昨晩から数えて何回戦目か既に数えるのを放棄した戦いの延長戦を始めるのであった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ