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そろそろ仕事もしなくちゃね

挿絵(By みてみん)

 あの宴会から二日経った

 昨日は一日ベッドから起き上がれなかったよ

 二日酔いがこんなに辛いって知らなかった


「んん・・・リオン君おはよ〜」

「お早うレイカ、具合はどう?」

「今は平気〜もうお酒は懲り懲り〜」


 レイカは一口しか飲んでないんだけどな!


「ん〜リオンく〜ん」


 レイカが甘えて抱き付いてくる

 オレもそれに応えレイカを抱き締める

 昨日はそれどころじゃ無かったからな〜

 はぁ癒される

 レイカの温もりがオレの心を満たしていく


 レイカが上目遣いでオレを見つめて来る

 そのまま見つめ合いお互いそっと唇を近づけ・・・


 バーーーン!!!


「お早うなのじゃ!

 二人とも起きてるか?」

 ビクッ!

「ミギャ!」


 ドアを凄い勢いで開けマルモアちゃんが飛び込んで来た

 思わず驚いてレイカを突き飛ばしちまったよ

 レイカは勢い余ってベッドから転がり落ち変な声を出した後、下でうずくまってる


「お〜いレイカ大丈夫か〜」

「・・・酷いよリオン君」


 良かった生きてた


「朝から何を騒いでおるのじゃ?」


 いや君のせいだから


「まあ良いのじゃ!

 食事をしたら早速出掛けるのじゃ!」

「え?どこへ?」

「地方駐屯部隊の所へ行くんじゃろ?

 わたしが案内するのじゃ!

 何せ私たちは友達だからな!」


 そうか、そうだね勝負に負けてオレはマルモアちゃんと友達になったんだっけ

 まあ勝負なんかしなくたって友達に位いくらでもなるけどね


 ところでチョット気になっていたんだが

 何でマルモアちゃんはロリババアみたいな喋り方してんだ?


「有難うマルモアちゃ・・・さん」

「友達なんだから呼び捨てで良いのじゃ!」

「そう?じゃあマルモア

 その喋り方なんだけど」

「何かおかしいか?」

「いやなんて言うかたまにお年寄りみたいな口調が聞こえるんだけど」

「この喋り方の方が大人っぽいかと思ったのじゃ!

 わたしは見た目よりずっと年上だからな!

 大人アピールなのじゃ」


 な、なるほど

 見た目の子供っぽさを実年齢に近づけようとした結果行き過ぎてババア口調になったと・・・


 結局大人ぶってる子供にしか見えないんだがまあ本人がそれで良いならとやかく言うまい

 取り敢えず朝飯だ

 今日こそ仕事を終わらせよう


「では行ってきます」

「おう、行って来い

 マルモア二人の事は頼んだぞ!」

「父さまわかってるのじゃ!

 行ってきますなのじゃ」


 意気揚々と先導しているマルモアに付いて行くオレ達


「レイカ本当に大丈夫か?

 無理しないで宿で待っていても良かったんだぞ?」

「だ、大丈夫だよ

 少しは慣れておかないとね

 でも手は離さないでね!」


 レイカの手をしっかり握りマルモアを追って雑踏の中を進む


 ここグローシュタッドは街を4分割する形で大通りが伸びている

 大まかに北東地区、南東地区、南西地区、北西地区とそれぞれ呼ばれており

 オレ達が向かうのは北東地区に有る地方駐屯部隊の詰所で有る

 そこに報告書と証拠品を提出すれば今回のお仕事は終わり

 後はゆっくり観光でもして新婚旅行を楽しむとしよう


「こっちじゃ!早く来るのじゃ!」


 マルモアがオレ達を振り返りながら早足に進んでいく

 こっちは人混みの中を歩くのに慣れてないんだ、少し加減してくれ


「おいおいもう少しゆっくり歩いてくれ

 それとよそ見しながら歩くと危ないぞ!」

「大丈夫なのzぷぎゅ」


 ほら言わんこっちゃ無い思いっきり人にぶつかったぞ


「あ〜ん、どこのどいつだ!

 俺様にぶつかって来るとは良い度胸だ!

 ってガキじゃねーか」


 うわ〜よりにもよって如何にもなのに当たったな

 革鎧に腰にはロングソードを刺している

 冒険者か地元のチンピラか微妙なラインだ


 マルモアはぶつけた鼻の頭を押さえしゃがみ込んでいる


「すいませんオレ達の連れです」

「ちっガキの面倒も見れねーのか

 まあ良いぶつかって来た詫びに慰謝料よこしな

 それで勘弁してやるぜ」


 どうやら後者だったようだ


「わたしはガキじゃ無いのじゃー!」


 マルモアは男に食ってかかるが


「あ?うるせーガキだなあっち行ってろ!」


 男はマルモアを足蹴にした

 男の蹴りをまともに食らったマルモアは体の軽さからか派手に吹っ飛び通り向かいの屋台に突っ込んでしまう

 ああ見えてドワーフとオーガーのハーフだ

 身体は丈夫に出来てるので大きな怪我は無いだろう

 しかし普通の子供だったら大事になってるはず

 なのにこいつは何の躊躇いも無く蹴り飛ばしやがった


「で?どうすんだ?

 払えないってなら後ろのねーちゃんが一晩付き合うってんでも俺は構わないぜ〜」


 男はレイカに下卑た視線を送ってくる

 レイカは男の卑しい目に耐えられなかったのか青い顔をして口元を押さえている


 こいつレイカにまで!

 オレはレイカを守るように前に立ち男の視線を遮る


「さっさと決めな」


 男は腰の剣に手を掛けながら凄んで来る


 こいつこんな街中で抜く気か!?

 オレも一応ショートソードは持って来ているが、こんな所で斬り合えば周囲にも被害が出るかも知れない

 しかしオレはこいつを許せない

 マルモアに怪我をさせレイカにまで手を出そうとしたこの男が!


 オレは隙を見せないよう男を目で牽制しつつショートソードの柄を握る


 どうする?遣り合うのか?

 それともレイカを抱えて逃げるか?

 しかしまだ動けないでいるマルモアが最悪捕まる可能性も有る


 緊張で耳鳴りがする

 大体遣り合ったとしてオレに人が切れるのか?

 今まで害獣の類はそれなりに切って来たが人に刃を向けた事はまだ無い


「遣るってのか!おもしれー!」


 男が剣を抜き放つ

 悩んでる暇は無い覚悟を決めろ!

 オレが剣を抜こうと腕に力を込めた瞬間、男の動きが止まりその場に崩れ落ちる


 何だ、何が起きた?


「う・・ご・・が・・・」


 意識は有るようだが身体が動かないのか?


「その男を拘束しろ!

 周りの野次馬は解散!見せ物は終わりだ!」


 凛とした声が辺りに響き渡ると野次馬を掻き分け金属鎧に身を包んだ何人かが倒れて動けない男を後ろ手で縛り上げる


「もう大丈夫だ、肩の力を抜きなさい」


 不意に背後からオレの肩に手が置かれそんな言葉を掛けられる


 この人がさっきの声の主か

 背後に近づかれたのに全く気が付かなかった

 もし相手がオレに悪意を持つ存在なら今頃・・・


 言われた通り緊張を解き剣の柄からゆっくり手を離し後ろを振り返る


「有難う御座います

 助かりました」


 オレは声の主の女性に頭を下げ礼を言った

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