第6章『江戸時代 ~移ろいゆく古の時代~』へん
取り急ぎ、続編を投稿いたします。
ある時、やんごとなき方が、このやうに申された。
やんごとなき方「おい、お前。最近、『飛脚』が騒々しいと聞く。少し、城下を調べてまいれ。」
「ははぁ。」
付き人が、城下を調べては見たが、特に原因は分からなかった。そして、このやうに上奏した。
「陛下。調べてはまいりましたが、特に、さしたる原因は見当たりませんでした。」
やんごとなき方「そうか。相分かった。」
「ただ、『聖徳太子』のごときに聞くところによりますと、この期よりはるか先、『平成』なる時代に於いて、『皇族』、いわば、陛下の末代に該当すべきご親族に相当する方の一人が、『飛脚』の組合のやうな者と結婚したと伝わります。」
やんごとなき方「おい、お前。その者、正気であるか?」
「さぁ、わたくしには分かりかねますけれども。」
やんごとなき方は、顔をしかめてこのやうにお答えになった。
やんごとなき方「…相分かった。『歴代』と相談する。」
「ははぁ…。」
やんごとなき方「ところでお前、このやうな言葉を知っておるか?」
「何でございましょう。」
やんごとなき方「『ぶるうたす、御前もか。』」
「もちろん、存じ上げてございます。」
やんごとなき方「その者…正気であるか?」
やんごとなき方は、『相、分かった。』とだけ、繰り返された。
引き続き、ご愛読の程、よろしくお願い申し上げます。
ことそばらすか。