第5章 『織田信長 ~精神世界への平成人襲来も兼ねて~』へん
取り急ぎ、続編を投稿いたします。
ある時、やんごとなき方の付き人がこのやうに上奏してきた。
「陛下!織田信長が舞いを舞いました!」
やんごとなき方「…そうか…。」
「『人生五十年 下天のうちに比ぶれば 今幻の如くなり
ひとたびこの世に 生を得て 滅せぬものの あるべきか』
かやうな内容にございます。」
すると、やんごとなき方の表情がみるみるうちに変わり、このやうに申された。
やんごとなき方「…おい、お前。殺せ」
「ははぁ。」
そうこうしているうちに、やんごとなき方の付き人がこのやうに上奏してきた。
「陛下!この期の『精神世界』に、これよりはるか先、『平成』なる時代の者たちが遊びに来られました。」
やんごとなき方「…そうか。その者たちはいかやうであるか?」
「おおむね、陛下に忠誠を誓ってございます。」
やんごとなき方「そうか。ならばよかった。生かせ。」
「ははぁ。幾分、『天皇陛下』とあらば、くそもミソも忠誠を誓うべきとでもいった様相でございます。」
やんごとなき方「…おい、お前。その期にも我等が末代はおるのか?」
「ははぁ。おるようでございます。」
やんごとなき方「その者は、我に対してどのように言いそうであるか?」
「『もちろん生かしますとも』といった間でございましょうか。」
やんごとなき方は、しばらく瞑想をされ、このようにお答えになった。
やんごとなき方「…おい、お前。『聖徳太子』のごときに我が聞くところによると、その期に、『えすえふ』要素を帯びた、『武士』の物語があるそうではないか。『月』を名に冠する者の作と聞く。」
「ほほう。それはそれは…。して、それがなにがしか…。」
やんごとなき方「その作中に『遠当て』なる攻撃技術があると伝わる。その、我が末代に対し、『遠当て』につかえそうなものはないか?『歴代』と相談する。」
「ははぁ…。お調べすることは我が方にはできかねますけれども…。」
そうして、深々―とやんごとなき方の付き人は頭を下げ、その場を後にした。
引き続き、ご愛読の程、よろしくお願いいたします。
ことそばらすか。