第35章 『陛下のおだい』へん
とりいそぎ、続編を投稿いたします。
ある時、気付くと、やんごとなき方の後ろには、『台が備え付けられていた』。
腰ほどの高さの『台』であった。
そして、やんごとなき方の付き人に、一枚の小さな紙と、朱肉付き印鑑を持ってこういった。
やんごとなき方「おい、お前。」
「ははぁ。」
やんごとなき方「少し、こっちへ来なさい。」
やんごとなき方の付き人が謎めきながらもやんごとなき方の近くによると、
やんごとなき方は、ちいさな紙を見せ、『朱肉付き印鑑』をやんごとなき方の付き人に手渡した。
やんごとなき方「この『朱肉付き印鑑』で、紙のこの四角い枠内に判子を押しなさい。」
「…。」
見ると、紙には、正方形の枠が3つ並べてあった。
『朱肉』つき『印鑑』を、一番左側に押すと、丸い枠に『印』の文字が刻印されているようであった。
「…。」
なんだこれはと思いながらも、やんごとなき方の付き人は、残り二つの枠にも判子を押した。
同じく『印』の文字が、赤い丸枠の中に刻印されている。
やんごとなき方「『天眼石』をこれへ。」
やんごとなき方は、やんごとなき方の付き人が三つの枠に印を押すと、『女官』にであろうか。そのような言葉を発した。
『女官』がそれに応えるように、
女官「はい。」
と答えた。
やんごとなき方の付き人は、次第に頭の整理ができ始めてきた。
『女官』のいで立ちをした女性が、『天眼石』を持ってきて、やんごとなき方に手渡した。
やんごとなき方は、『天眼石』、そして、先ほど、『朱肉付き印鑑』で印を押した『紙』を、後ろにある『台』の上に置いた。
やんごとなき方の付き人はようやく察することができ、
「陛下!それは!!」
と御声掛けをした。やんごとなき方の付き人は慌てて頭を垂れた。
やんごとなき方「はっはっは。おい、お前。」
やんごとなき方の付き人はいささか恐縮してこのやうに云った。
「なんでございましょうか…。」
やんごとなき方「その『朱肉付き印鑑』、持っておるつもりか?」
やんごとなき方の付き人は何も言わず、頭を下げたまま、首を横に何度か振った。
やんごとなき方「何も言わずともよい。その『朱肉付き印鑑』を渡しなさい。」
やんごとなき方の付き人は、やはり頭を下げたまま、『朱肉付き印鑑』をやんごとなき方、もとい、陛下に手渡した。
やんごとなき方は、その『朱肉付き印鑑』を、台の上に、『紙』そして『天眼石』とともに置いた。
やんごとなき方は、やんごとなき方の付き人の方を振り返り、
やんごとなき方「フン…。」
と言葉を発せになった。
ひきつづき、ご愛読の程、よろしくお願い申し上げます。
ことそばらすか。




