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やんごとなき方々の諸記憶  作者: ことそばらすか
23/78

第23章『何たるか、この祟りは』へん

取り急ぎ、続編を投稿いたします。

やんごとなき方「おい、お前。」


やんごとなき方が、ある時、とっさにといったていで、やんごとなき方の付き人の退室をお止めになった。


「何でございましょうか?」


やんごとなき方「書きにくいぞ。」


「…誤解を招き得ますゆえ、ご容赦いただかなくては…。」


やんごとなき方「何たるか、この『祟り』と云ふべきは。」


やんごとなき方は、何やら、もじもじしており、とてもとても、文字を書くていではなかったように見受けられた。


「何と申し上げればよいのやら、分かりにくいことこの上なきにはございますが…。」


そう付言した上で、このように申し伝えた。


「『菅原道真』公は、都を追い出されたのち、現在でいうところの『福岡県』『太宰府市』の近くに移られ、『天拝山』で、その折の、『陛下』より賜った『御衣』を掲げ、『天皇陛下』の安泰を願ったと伝えられております。」


やんごとなき方「…さっぱり、分からぬ。」


「そうでございましたか。」


やんごとなき方「何が云ひたひのか?」


やんごとなき方の付き人はいささか困惑しつつ、かやうにお答え申し上げた。


「『平成』の世。『地に足がついて居らぬ』ほどに、裕福なるもの、之、多きに失しており、その者ども、『地』に『足』ついておると云ふなれば、『国民』、『平民』の類の日常たるや、


『常に知る みもすそ川の 御ながれ 波の下にも みやこありしと』


かやうな風体であったとすら言いふるていでもあったことでせう。」


やんごとなき方が、その意を汲み取りたりては、次第に表情が険しくなり、


やんごとなき方「けしからん!」


と、一括するお言葉を発せられた。


やんごとなき方の付き人は、そのお言葉の威圧感に驚き、恐縮して身を縮め、うつむきつつ、そのまま立ち尽くしていた。


すると、やんごとなき方はかやうなお言葉を発せられた。


やんごとなき方「そちの世の、平民の類たるや…。」


「陛下!その先は…その先は…。」


やんごとなき方の付き人は恐縮した身ながらも、何とかそのやうに止めた。


やんごとなき方「おい、お前。」


「なんでございましょう。」


やんごとなき方「お前は、それで良いのか?」


「…え?えええええ?」


やんごとなき方「うむ。愚問であったな。」


やんごとなき方はそう云ふと、後ろを振り返られた。


やんごとなき方の付き人は、一礼した後、その場を後にしようとした。


すると、やんごとなき方が、かやうな言葉を発せられた。


やんごとなき方「何人なんぴとも!!!」


やんごとなき方の付き人はその発言に驚き、立ち止まった。


やんごとなき方「何人なんぴとも!!!」


「…なんでございましょう。」


やんごとなき方「…うむ。お前には、分かるであろう。」


やんごとなき方は、そのやうにだけお言葉を発せられ、やんごとなき方の付き人が退室した後も、しばらく立ち尽くしておられたと書かれた文書が、いずこにかあるかもしれない。

引き続き、ご愛読の程、よろしくお願い申し上げます。

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