第23章『何たるか、この祟りは』へん
取り急ぎ、続編を投稿いたします。
やんごとなき方「おい、お前。」
やんごとなき方が、ある時、とっさにといったていで、やんごとなき方の付き人の退室をお止めになった。
「何でございましょうか?」
やんごとなき方「書きにくいぞ。」
「…誤解を招き得ますゆえ、ご容赦いただかなくては…。」
やんごとなき方「何たるか、この『祟り』と云ふべきは。」
やんごとなき方は、何やら、もじもじしており、とてもとても、文字を書くていではなかったように見受けられた。
「何と申し上げればよいのやら、分かりにくいことこの上なきにはございますが…。」
そう付言した上で、このように申し伝えた。
「『菅原道真』公は、都を追い出されたのち、現在でいうところの『福岡県』『太宰府市』の近くに移られ、『天拝山』で、その折の、『陛下』より賜った『御衣』を掲げ、『天皇陛下』の安泰を願ったと伝えられております。」
やんごとなき方「…さっぱり、分からぬ。」
「そうでございましたか。」
やんごとなき方「何が云ひたひのか?」
やんごとなき方の付き人はいささか困惑しつつ、かやうにお答え申し上げた。
「『平成』の世。『地に足がついて居らぬ』ほどに、裕福なるもの、之、多きに失しており、その者ども、『地』に『足』ついておると云ふなれば、『国民』、『平民』の類の日常たるや、
『常に知る みもすそ川の 御ながれ 波の下にも みやこありしと』
かやうな風体であったとすら言いふるていでもあったことでせう。」
やんごとなき方が、その意を汲み取りたりては、次第に表情が険しくなり、
やんごとなき方「けしからん!」
と、一括するお言葉を発せられた。
やんごとなき方の付き人は、そのお言葉の威圧感に驚き、恐縮して身を縮め、うつむきつつ、そのまま立ち尽くしていた。
すると、やんごとなき方はかやうなお言葉を発せられた。
やんごとなき方「そちの世の、平民の類たるや…。」
「陛下!その先は…その先は…。」
やんごとなき方の付き人は恐縮した身ながらも、何とかそのやうに止めた。
やんごとなき方「おい、お前。」
「なんでございましょう。」
やんごとなき方「お前は、それで良いのか?」
「…え?えええええ?」
やんごとなき方「うむ。愚問であったな。」
やんごとなき方はそう云ふと、後ろを振り返られた。
やんごとなき方の付き人は、一礼した後、その場を後にしようとした。
すると、やんごとなき方が、かやうな言葉を発せられた。
やんごとなき方「何人も!!!」
やんごとなき方の付き人はその発言に驚き、立ち止まった。
やんごとなき方「何人も!!!」
「…なんでございましょう。」
やんごとなき方「…うむ。お前には、分かるであろう。」
やんごとなき方は、そのやうにだけお言葉を発せられ、やんごとなき方の付き人が退室した後も、しばらく立ち尽くしておられたと書かれた文書が、いずこにかあるかもしれない。
引き続き、ご愛読の程、よろしくお願い申し上げます。




