憧れと喪失
完全に趣味と中二病をこじらせた結果なので、温かい目で見守ってください。
因みに初投稿なので、かなり短めです。
もし世界に神というものが存在するのであれば、それは存在しえないものであっただろう。
それは、決まった姿、形、色、声などを持たなかった。
それは人の世界でいう寄生虫に近いものだったのかもしれない。
もしくは、魂のようなものだったのかもしれない。
それは、ある時は人だった。
またある時は、森に棲む猛獣だった。
都会のネズミのような小動物だった時もあった。
それは、どんな生物であった時も共通の自我を持っていた。
それにとっての死とは、一瞬の出来事であり、永遠に感じるものでもあった。
気が付いたら新たな生が始まっているし、意識をしなければ永遠に感じることさえあった。
しかし、それにとっての死はいつかは終わりを告げ、新たな生を半ば強制的に迎えさせた。
それは、なぜ自分がこの世界に存在しているのか考えてみたこともあった。
しかし、永久に近い時間を生きていても、答えが出ることは無かった。
それにとって、死とは、文字通り永遠の憧れそのものだった。
死に恋焦がれていた。
死を望んでいた。
何故死を望むのかと言われれば、それにとって答えは一つしか無かった。
自分が何をしても、手に入れることの出来ないものが、自分の認識出来るもの(この場合は、概念)として、自分以外の生きとし生けるものが平等に享受しているのだ。
それは、赤ん坊のような純真無垢な好奇心とも言えた。
或いは子供のような嫉妬心であるかもしれない。
それは、手に入らないものとして、死に憑りつかれていた。
それは、それの生き方は、死そのものとも言えた。
それにとっての生とは、いつしか死への過程という一つの意味しか持たなくなっていた。
しかし、ある時、そんな永遠の憧れが、終わりを告げた。
コメントとかくれると頑張っちゃうかもしれません。
批判コメントでも大丈夫です。ちょっとへこむかもしれないけど、貴重な意見だと思うので。
面白かったと思っていただければ幸いです。